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人生フリーフォール状態の僕が、ユニークスキル【大落下】で逆に急上昇してしまった件~世のため人のためみんなのために戦ってたら知らぬ間に最強になってました  作者: THE TAKE
第3章 リンデン王国編

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第96話 探し人


「こーなったらとことん勝負だ。言っとくが、そっちの嬢ちゃん2人の助太刀はなしだ。お前と、そこのボンと二人でやってもらう。男に二言はなしだぜ?」


「あったりまえや。こらウタ、おのれも気合い入れたらんかい!」



 バチバチ視線をぶつけ合い、熱さ満載の盛り上がり最高潮になったところで、不意にゼラルギーの背後に見えた扉が開いた。しかし扉は開いたのに、誰の姿も現れず、僕は不思議だなぁと首を30度傾けた。



『 おい、お前! 』



 と思ったら、今度はどこからか甲高い声が聞こえてきた。

 僕は首を反対側に傾けながら、「誰の声だろう?」と他人事のように考えていた。



『 おいこら、聞いてんのかお前! 』



 また聞こえた。

 僕にだけ聞こえる幻聴かなと耳を触り、「あー、あー」と小さく声を出してみた。

 うん、感度は良好。



『 聞いてんのかって聞いてんだろコラ、こっち向けよガキンチョ!! 』



 今度は声が聞こえたと思った直後、スネに衝撃が!?

 僕は痛みを感じながらうずくまった。すると誰かと頭がゴッツンコして、お互いに「イテェー!」と叫んだ。



「な、なにすんだよテメェ、嫌がらせか、嫌がらせなのか!?」


「え? は? 痛いけど!? え? どうして!?」



 僕が頭を押さえて尻餅をつくと、そこで同じように頭を押さえて怒っている人物が。

 しかしその人物は、僕が知っている人とは少し違い、思わず声が漏れてしまった。



「こ、こ、こ、コビトだー!」


「だーれがコビトだ。自分は冴えない顔したヒューマンの癖に!」



 背丈は僕の腰くらいだろうか。青色のオーバーオールを着たポンさんと同じくらいの大きさの青年(?)が、僕を指さして怒りを露わにしている。どうやら扉から出てきたのは彼だったようで、上ばかり見ていた僕の視界に入っていなかったみたい。


 ジャンプして僕の頭をコツンとぶったその小人は、プンプン怒りながら僕の左手の甲に触れるなり、サラサラと何か印のようなものを書き上げた。そして呪文のようなものを唱え終えると、僕の左手が微かに輝き始めた。



「な、な、な、何してるんだよ!?」


「なんもかんも、これからお前らが行くダンジョンの通行印を刻んでやったまでのことだろうが。いちいち大袈裟な奴だな。ご苦労だったな、パンズ。もう戻っていいぞ」



「ハイッす親方!」と敬礼した小人は、僕に「べー」と舌を出してから、さっさと扉の奥へ戻っていった。そして何事もなかったかのように、ゼラルギーがゴホンと咳払いした。



「ってことで、早速仕事の話をしようか。依頼期間は今日から一週間。それまでにダンジョンの中層へ潜り、蜂の蜜ロウを採ってきてもらう。まぁ素人の坊っちゃんらでどーなるかは知らねぇが、せいぜい無理しないように頑張るんだな!」



 馬鹿にした生暖かい目を向けて微笑むゼラルギーの態度にカチンときた僕は、ポンさんの首を掴まえ、「やってやろうじゃないですか」と宣言する。「ハァ……」とため息ついたカルラが、これだから単純な男どもはと呆れたように首を振った。


 ようやく話が落ち着き、早速準備せなとポンさんが短い腕を振り上げた。そして各々が出発の準備を整えていると、再び奥の扉が開き、パンズが僕らの前にパタパタと姿を現した。



「どうしたパンズ、まだ何かあったか?」


「いいえ親方。今しがた新しいお達しの紙が回ってきたので、店内に貼っておこうと思って」



 自分の背丈より大きな脚立を持参して武器の並ぶ店内をひとしきり見回すと、ちょうど良さそうな位置を決め、それを壁に立てかけた。そして器用によじ登り、自分の背丈ほどある大きな紙を壁に貼り付けた。これでよしと納得したパンズは、額を拭う素振りをしてからゼラルギーに一礼し、奥の部屋へと戻っていった。



「ったく、また御上(おかみ)からのお達しかよ。この頃は面倒なことばかり起きすぎだぜ。次から次へと厄介なことばっかりよぉ。……で、なになに?」



 ゼラルギーが張り紙を覗き込んだ。

 馴れ馴れしく彼の懐に潜り込んだポンさんも、一緒になってそれを覗き込む。すると……



「んだよ、今度は隣国からの要請か。ったく、この糞忙しい時期に、他所(よそ)からの要請なんぞ反応する奴がいるかっての。……いやでも待てよ、こいつぁ国王直々の要請か。一体何やらかしたんだよ、この野郎は」


「……なんやてなんやて? フムフム、フンガフンガ……。うんにゃ? あ、あか、ア、アガガガ、アガガ」



 自分には無関係だなと話半分に見つめるゼラルギーと、脳幹に切り餅が詰まったような顔で硬直しているポンさん。どうも対照的すぎる姿が気になって、僕も思わず貼られた紙を見つめた。



「なになに。ええと、探し人? "其の人物に覚えある者は、メガリースト国の"、うんたらかんたら……。なんだか難しい文字が多いなぁ。ねぇポンさん、なんて書いてあるの?」



 しかし青ざめた顔で硬直しているポンさんは、何も答えてくれない。それを見かねて眉をひそめる僕の腕に手を回しながら、インフが代わって大雑把に解説してくれた。



「簡単に説明しますと、メガリーストの国王が誰かを探しているらしいです。その者はメルビンの町で争いを起こした冒険者? で、すぐ王のもとまで来いとのことです。ヒュムの癖に生意気ですね、会いたいならば、そちらが出向いてこいというものです。ね、主様♪」



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