↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
5/6

5話 スカッとする人狼ゲーム【最終日】

ホールに残ったのは、3人だけ。


朱莉、桃華、そして黒銀


橙里の姿は、もうどこにもなかった。


テーブルの中央に置かれた血の付いたメモが、静かに事実を告げている。


『橙里は夜の間に襲われ、死亡した』


朱莉はメモを握りしめ、指先が白くなるほど力を込めた。


(橙里……霊媒結果を最後まで伝えてくれたのに……狼に食い殺された……)


桃華の肩が、細かく震えていた。


「橙里ちゃんまで……もう、本当に私たちだけ……」


黒銀は壁に寄りかかり、腕を組んで黙っていた。


でも、その視線はどこか冷たく、計算高い光を宿しているように見えた。


朱莉は深く息を吸い、声を絞り出した。


「3人で……決着をつけよう。


もう、誰も逃げられない」


3人はホールの中央に集まった。


円を描くように立ち、互いの息遣いが聞こえる距離。


シャンデリアの薄暗い光が、3人の影を長く伸ばしていた。


ホールに集まると、黒銀が最初に口を開いた。


朱莉をまっすぐ見据え、低い声で。


「……朱莉。お前は桃華に票を入れてくれ。


そしたら練習時間を半分、分けてやるよ。男子バスケ部と女子バスケ部、平等に使えるようにしてやる。


約束する」


あたしにもう迷いはない。


朱莉はゆっくり前に出て、黒銀を真正面から睨みつけた。


「そんな手には乗らない。黒銀……あなたが狼だよ」


黒銀の眉がピクリと動いた。


朱莉は一気に言葉を叩きつける。


「初日……青馬があんたを庇う発言をしたとき、青馬が狼と分かっていたから、あなたは下を向きながら発言を流していた。


2日目……青馬を撃つとき、手がすごく震えてたよね。

仲間を失うことが怖かったのかな。


緑弥を『真占い師さま』って言ったのも、緑弥の発言が偽物で裏切り者だと分かっていたから。


緑弥とグルになって、桃華を誘導しようとしたよね。


それだけじゃない!私たち女を舐めた発言も、全部許せない!だから絶対、やっつける!」


桃華の目に、涙がぽろぽろとこぼれた。


「……ずっと、朱莉ちゃんが狼だったらって……悩んでたの。怖くて、怖くて……信じたくなくて……


でも、今全部晴れた。私も、黒銀をやっつける!」


黒銀の顔が、歪んだ。


「ふざけるなぁ!俺が……騎士だ!」


まさかの発言に、朱莉と桃華が同時に息を飲んだ。


朱莉が即座に切り返す。


「守り先は?」


黒銀は慌てて言葉を並べる。


「えっと……白樹を……いや、茉黄を……橙里を……朱莉を……桃華を……」


めちゃくちゃな答えに、朱莉は冷たく笑った。


「嘘……全部嘘だね。もう、早くやっつけよう!」


桃華が黒銀の両腕を後ろから抑え、朱莉がゆっくりと拳銃を構えた。


黒銀は、意外にも抵抗しなかった。


やけに従順に、両手を上げて。


「……撃てよ」


朱莉「あんたは女の敵!後悔しなさい」


朱莉は引き金を引いた。


カチッ。


しかし……何も起きない。


黒銀が、にやりと笑った。


「ははは……そんなの、昨晩に抜いといたよ」


次の瞬間、黒銀の目が輝き、体が異様に速く動いた。


「俺が……狼だ」


黒銀は一瞬で桃華を振り払い、朱莉と桃華を同時に押し倒した。


「女2人なんて……雑魚だ」


人狼の黒銀が正体を明かして攻めてきた。


ついに最後の死闘が始まる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。