第31話 VSトーモ 決着
気づいたらこの作品、合計10万文字超えていました。
よくかけたな……。
それでは本編です。
「【いっせいのーで〝6〟】」
Turn 14
Tomo 0pt Issei 9pt
【〝6〟】
R○○○○● R●●●●●
L○○○●● L●●●●●
14ターン目。俺の数当ては外れた。
「【いッせいのーで〝雨〟】」
トーモの攻撃。俺は1ターン目と同じ箇所がかかった。ただしあの時は上げて固まったが、今度は下げてだけど。今動くのは5本の指。
待てよ、トーモと動く指の数は今同じでポイントもある。なら、神杉神社でもらった技板の技が使える。この状況なら、流れを変えるかも。
やってみよう。
「【〝ミラー〟】」
俺が技名を宣言すると、その名の通り、巨大な鏡が出現し、トーモの姿を映し出す。
「〝ボンド〟をコピーして、ここで使用する。」
Turn 16
Tomo 0pt Issei 9→2pt
【〝mirror〟Lv.4】
R○○○○● R●●○○○
L○○○●● L●●●●●
〝ミラー〟は自分と相手の動く指の数が同じ時に発動でき、一試合に1回しか使えない技。効果は相手がこの技の発動前までに使った技一つを選び、条件が整えば使えるというものです。私が知る限り、自分が技板を持っていない技でも使えるようになる数少ない技の1つで、使うタイミングは〝ミラー〟を発動したターン中でも可能です。
一誠は〝ボンド〟をコピーしました。すると技板の方の絵柄が鏡だったものから、接着剤っぽい絵に変わってますね。まあ、あまりにも小さいですし、技の宣言時に光る際にしか見えないので(マジックミラーの原理、〝ミラー〟だけに)わかりにくいですが。
「どこの指をくっつける?」
「俺のこの右人差し指とトーモの右親指を。」
「俺と、イッセーの指をか。」
〝ボンド〟は隣り合う指通しをくっつける技。その隣り合うというのは、相手も含めます。
「そう、友達だから。つながった方がいいだろ。」
「粋なことしてくれるなあ。」
そして、接着剤の白いクリームが一誠の右人差し指扱いされている2か所とトーモさんの親指に投下され、二人の指が白い糸でつながりました。
「映像だけど、これはこれで。」
「赤い糸ならまだわかるけど、なんかクモの糸っぽい。」
2人とも想像と違った、みたいな表情ですね。
「こういう使い方あんましたことないけど、確か〝ボンド〟を相手の指と一緒にかけると、基本は技を使った側の指の動きに合わせることになる。つまり実質俺は、この指があってないようなものだな。」
トーモさんは右の親指を上げ下げしながら言います。
確かに、前のターンまで一誠の右人差し指となっていた2本は固まっているので、自動的にトーモさんの右親指も動かなくなります。この頭の中の〝イセノ〟投影表記も次のターンで修正しましょう。
さて、次はトーモさんの番。
「【いッせいのーで〝7〟】」
Turn 17
Tomo 0pt Issei 2pt
【〝7〟】
R●●●●● R●●○○○
L○○●●● L●●●○○
「当たった。」
俺はポイントをさっき使ったから、この数当ては防げない。確実にどちらかの手を抜かれる。
右か左か……。トーモは右を下げかけた。
「右手のつながりは俺たちのつながりだ。それを切り離すのか?」
揺さぶる。ここで右を抜かれては困るし。
トーモは手を止めて、数秒考えていった。
「わかった、付き合ってやるよ。それにどうせ左の方が動かない指が多いしな。」
トーモは左手を抜く。
「【いっせいのーで〝2〟】」
Turn 18
Tomo 0pt Issei 2pt
【〝2〟】
R●○○●● R●●●●●
L●●●●●
「イッセーも当てたか。さて、どっちを抜くんだ?」
「もちろん左さ。」
これで一誠もトーモさんもお互い右手のみ、〝ボンド〟を受けている箇所以外の3箇所が動く状態。
おそらく一誠がこの〝ボンド〟を残したがる理由の1つは、〝トリック〟封じでしょう。トーモさんの指と連動した一誠の指を自分で固めることで、〝トリック〟の使用条件であるすべての指が動く状態を満たさないようにして、ポイントを交換できないようにしているのです。もちろん、「友達を象徴するものだから」という理由もあるかもしれませんが。
「【いッせいのーで〝1〟】」
トーモさんのこの数当ては一誠が2か所上げ、外れました。
「【いっせいのーで〝4〟】」
Turn 20
Tomo 0pt Issei 2→7pt
【〝4〟】(T.P)
R●●●○● R●●●○●
数当て自体は外れたが、〝ツインパワー〟
「いろいろ考えて上げたのに。ふつうこんなところ上げるかよ。」
確かにトーモが人差し指さえ上げれば〝ツインパワー〟は起きなかった。でもそうなると選択肢が減って、俺にかなり当てられやすい。
「まあ、トーモは意外と考えてるからな。なんとなく。」
「意外と? いつも考えてるよ。」
さて、均衡は崩れた。今まではお互い〝シールド〟できない、動く指も少ない状態だったから数当てで攻めていたけど。
ここからは何かが変わる。
「【いッせいのーで〝晴れ〟】」
Turn 21
Tomo 0pt Issei 7pt
【〝sunny〟Lv.1(S1)〟】
R●●●●● R●●○○○
さて、ここからは顔の表情からトーモさんの今の心情を考えてみることとしましょう。意外とわかりやすいので。
「よっしゃ。これでイッセーは全滅。〝シールド〟、してもいいんだぜ。」
ポイントは使ってくれた方がいい。そうすればまたさっきみたいな数当て合戦。お互いに動く指が少ないし、わかりやすい勝負になる。
「いいや、しない。」
まあ、それでもいい。その時は数当ての選択肢が極端に減る。次、イッセーは〝手術〟した箇所が動くだけだから、2択だ。
「【〝手術〟】」
イッセーは〝ボンド〟の箇所を〝手術〟した。
なるほどな、これでイッセーは10Pt。だけど、このターン当てれば問題はない。
「【いッせいのーで〝5〟】」
イッセーは全部の指を上げてる。俺の勝ち……。
「トーモ、5はないぞ。忘れてないか。」
「えっ。」
自分の手を見つめ、白い糸がつながっていることを再確認した。
「だあ、そうか。俺の指もあった。3か、6だったか。」
しくじったな。次イッセーは10pt持ってるから〝ブラックホール〟をしてくるだろう。でも、俺はそれを防げない。最後の希望、〝タイムスリップ〟で勝負……。
「トーモ、このターンで終わりだ。」
えっ。
「何を言ってる?」
「俺は〝ミラー〟でコピーした〝ボンド〟でトーモと俺の指をくっつけたよな。今俺はそこしか動かない。」
「それが何か……。」
「この3本の指は今、親指扱いになっている。」
「親指、扱い……。」
まさか。
俺の右親指とイッセーの指を〝ボンド〟でくっつけた真の意図は。
イッセーは左手をまっすぐにして振り上げる。立体映像が重なり、その手刀は本物さながらの刀になる。
「【〝雷魔切り〟】」
その宣言とともに紫色の稲光が落ち、轟音があとからやってくる。偶然か、周囲の街灯まで一斉に明かりがともる。
「悪いなトーモ、俺の勝ちだ。」
ということで勝負としては決着。
本当はボンド、表記できるように枠で囲めたりしたらわかりやすかったんだろうけど
文章による表現の限界ですね。
次回は6/17予定です。よろしくお願いします。




