第30話 ボンド
今回はバトル回です。
ルール忘れちゃったよって人は3章前にあるルール説明をご覧ください。
では本編です。
「そう来なくっちゃな。」
トーモも俺もベンチから立ち上がって距離をとる。お互い腕輪を〝イセノ〟モードに移行した。
「やるからには本気だ。」
「ああ、もちろん。あと、さっきの数当てはなし。仕切り直しな。」
いきなり数当てしてきたことか。トーモはそれだけ勝負したがっていたんだろう。なんか、嬉しそうだし。この場所も投影装置があるのを見越して決めたのかもしれない。
「現在地に一番近い立体投影装置、つまりここと接続させて。」
トーモは腕輪をバラの街灯の方に向ける。すると街灯の柱から「ⅠSENO」の文字が空中に投影される。
「準備完了、一誠もできたか?」
「うん。先攻後攻は?」
「どっちでもいいけど、一誠がいいなら先攻もらうぞ。」
「構わないよ、先攻はトーモでいい。」
「じゃあ、お言葉に甘えていくぜ。」
トーモは大きく息を吸って宣言した。
「【いッせいのーで〝晴れ〟】」
トーモの宣言に呼応するかのように、技板が光り、小さな太陽がトーモの頭上に出現する。そしてそこから放たれた日差しが細かな筋となり、お互いの上がっている指めがけて降り注ぐ。
Turn 1
Tomo 0pt Issei 0pt
【〝sunny〟Lv.1(S1)】
R○○●●● R○○●●●
L〇○○○○ L○○○●●
一誠の上げた指は5本、様子見したのでしょう。対して、トーモさんは7つも指を上げています。自分で宣言した〝晴れ〟にこれだけかかるとなると、確実に手術ポイントをために行く算段ですね。
「【〝手術〟】」
一誠もトーモさんもこの言葉を2回ずつ宣言します。一誠は右の親指、人差し指、トーモさんは左の小指、薬指。対極の位置ですね。
「【いっせいのーで〝10〟】」
一誠が仕掛ける。
Turn 6
Tomo 2pt Issei 2pt
【〝10〟】
R○○○○○ R●●●●●
L〇○○○○ L○○○●●
「13、外れか。」
「数当ても序盤じゃさすがに当てられないか、片目モードとか使わないのか。」
「あれは使わない。」
「なんで?」
口に出しては言えないけど、あれは俺自身の力じゃない。この勝負はあくまで、トーモの友達イッセーとして勝負したい。
『一誠がそう決めたのなら、私は何もしませんよ。』
さっきの瞬きの時、ノーデにも了解は得てる。
「だんまりか、まあいいや。【〝最高の手術〟】」
トーモは残り5本の固まった指を一気に治しに来た。これでトーモはすべての指が動く。そして手術ポイントは7pt。
「【〝手術〟】」
「【〝ボンド〟】!」
来た。
トーモは右の人差し指だけを上げながら宣言。トーモにはこれがある。
「一誠の右親指と右人差し指を、な。」
上空に突如出現した大きな接着剤。そのキャップが開き、中から白いクリーム飛び出てくる。そのクリームは一定の大きさまで達すると、トーモの指示通り、俺の右の2本の指に落ちる。ねっちゃりとしたそれは瞬時に固まり、指同士をくっつける。
Turn 9
Tomo 7→0pt Issei 3pt
【〝bond〟Lv.4(S1)】
R●○●●● R○○○●●
L●●●●● L○○○●●
〝ボンド〟は7ptで使用可能な技。その効果は隣り合う2つの指を指定し、それをくっつけて1つの指の扱いとするものです。このとき、指の扱いは対象となっている2本の指のどちらかにそろえます。
「もちろん、人差し指扱いで。」
「トーモ、いつもそれだよな。」
「単純に数の選択肢も減るし、イッセーの技は対策しとかないとな。これで今、右親指と人差し指はくっついて右人差し指になったわけだ。親指は一つ消えたな。」
これは、露骨に一誠のしたがる〝雷魔切り〟を封じに来ましたね。あの技は親指のみが動く状態でないと発動できませんから。
「【いっせいのーで〝雨〟】」
一誠が天候を変えます。雲がたちまち出現し、雨が指の下げた箇所へ向け、ピンポイントで当たっていきます。
Turn 10
Tomo 0pt Issei 3pt
【〝rainy〟Lv.1(S1)】
R○○○○● R●●●○○
L○○○●● L○○●○○
とりあえずトーモの指をまた固めた。それに、〝ボンド〟を食らった自分の指もあえて固めた。
「【いッせいのーで〝晴れ〟】」
俺は新たに指が固まることはなかった。だけどお互いに左親指、人差し指が上がった状態。つまり〝ツインパワー〟、トーモに5pt入る。
「【〝最高の手術〟】」
俺の宣言で、今俺の固まっているすべての指が青い光に包まれる。
〝ボンド〟のデメリット、それは対象の場所を1回手術すると、実際には2か所の指が同時に治っているから、手術ポイントは一気に2貯まってしまうことだ。つまり〝最高の手術〟で〝ボンド〟の箇所を含めて治せば、最大6Ptがたまるのだ。
「ありがとう、トーモのおかげでポイントが増やせるよ。」
「まあ、そう単純な話じゃないぜ。それも対策してる。」
対策?
今までのトーモならひたすら〝ボンド〟を打ちまくって選択肢を減らしたうえで数当てして勝つって戦法だった。それじゃないのか?
「予想できないって顔だな。じゃあ見せてやるよ。」
もうできるのか、その対策が。
「いッせいのーで【〝降霜〟】」
冷気が俺の指を包み込む。もう春が始まりかけているというのに、指が白く染まっていく。
Turn 13
Tomo 5→0pt Issei 9pt
【〝frost〟Lv.3(S1)】
R●●●●● R●●●●●
L○○●●● L●●●●●
なるほど、そう来ましたか。
〝降霜〟は相手の〝手術〟を3ターン封じる技。それで〝ボンド〟のデメリット、手術ポイントの増やしやすさを打ち消すとは。これじゃあ、ポイントを増やしたくてもできない。
「なるほど、〝降霜〟か。」
「ああ、最近手に入れた技板だ。」
トーモさんの左腕から垂れ下がる、白く光る板。あれがそうでしょう。
「イッセー、お前は何も悩む必要はないさ。俺が勝って隠し事、暴露してもらう。」
トーモさんの言葉には自信が垣間見えます。たいして、一誠は若干冷や汗をかいていますね。私、ノーデ抜きで行けるでしょうか。
この前の回はスマホで編集したけど今回はPCメイン。
バトルになるとやっぱりPCの方じゃないと難しいね。
次回は6/10予定です。よろしくお願いいたします。




