第24話 ノーデVS士義
本日でついに更新時間がほぼ一周しました。(何の話と思う人は各話数の更新時間も見てみよう、改稿時間じゃないよ。)いやー長かった。
それでは本編です。
私と士義さんの試合。一誠は脳内空間で寝転がりながら、様子を見守っています。
先攻は私、ノーデから。
『【いっせいのーで〝晴れ〟】』
私も士義さんもともに指を1本も上げない。いきなり〝ツインパワー〟。私に5ptが入ります。
「【〝トリック〟】」
手術ポイントが入れ替わり、士義さんに5ptが入ります。〝シールド〟で防ぐ、いやそれまでもないでしょう。
『【いっせいのーで〝晴れ〟】』
Turn 3
Node 0pt Shigi 5pt
【〝sunny〟Lv.1(S1)】
R●●●●● R●●●●●
L●●●●● L○●●●●
士義さんは1本だけ上げている。間違いなく〝ツインパワー〟を警戒してだ。
「【いっせのーで〝雨〟】」
ノーデが右小指以外をすべて上げる。こちらも〝ツインパワー〟を警戒している。
『【いっせいのーで〝1〟】』
ここでノーデが数当て。士義さんの左親指一本のみが上がっている状態。当たってる……。
「すごいな。」
俺は素直に感想を口にした。
『上級者になれば、〝雨〟と〝晴れ〟は宣言する人のしぐさなどで判別することができます。』
えっ、ノーデの声が頭に響いてくる。
『そして相手は私が〝ツインパワー〟を起こすことを警戒している。ですから私が〝晴れ〟を放つと判断すれば先ほど一本だけ上げたまま固まっていますから、指の形はそのままにするだろうと読み、数当てしたのです。』
「えっと。原理はわかったけど。ノーデ、お前、体使ってる時もこっちと会話できるんだな。」
『どうやら、私も両目を閉じた状態なら脳内空間にいる一誠の様子を見れたり、会話が可能のようです。こついさっき発見しました。』
言われてみれば、今確かに視界の映像は何もないな。
「まあ、あんまり使うなよ。試合に集中。」
『そうですね。じゃあ、戻ります。』
そこからノーデの声は聞こえなくなり、再び左目の視界が入ってきた。この時間もだらしない恰好できるという認識も改めないとな。
それにしても無意識化で〝雨〟と〝晴れ〟を判別する。阿吽の呼吸とかいうやつか。俺は苦手だな。やっぱりそういうのは慣れた人の方が上手だろうが、あの言い方だと、ノーデ遠回しに自分は上級者ですと自慢したな。全くその通りだけど。
『どうしますか? 防ぎます?』
「いいや、どうぞ抜いてもらって構わないよ。」
士義さんは〝シールド〟のポイントは持っているのに、数当てを防ごうとしない。片手になったところを責める作戦なのかも。
ノーデは右手を抜いた。今のノーデはすべての指が動く。
「少し、変化球をだそう。」
そういうと士義さんは指をすべて上げる。
「【いっ」
その直後、左親指以外をすべて下げて
「せ」
そしてまた指をすべて上げ
「のー」
再び左親指以外をすべて下ろし
「で」
すべて上げて宣言する。
「〝雪〟】」
Turn 6
Node 0pt Shigi 5→0pt
【〝snow〟Lv.3(S1)】
R○○○○○
L●●●●● L○○○○○
最後は上げて宣言する。頭ではそう理解していても、反応できませんでした。
士義さんの手から放たれた雪が、私の指に降り積もり、凍り付かせていきます。
「〝雪〟は5ptででき、下げている箇所を固める技、そしてこの技にかかった箇所は2回手術しないと治せない。」
つまり2倍の〝雨〟。
『ずいぶんとこった手を。』
「まあ、こうでもしないと姉上はかかってくれないと思ったので。反応できないでしょ、わかっていても。」
この人は気づいているんですね。この状態の弱点を。
「ノーデはフェイントにかかったのか。俺が鋭人にやられたみたいに。あのときよりも指をかなり動かしてたけど。」
『それもありますが……。彼はラグを突いたんですよ。特に私の場合、頭ではわかっていても、一誠の体を瞬時に動かすのはまだ慣れていない。』
私は一誠の感想に補足します。
「ただし、この地方ではそう何度も雪は降らない。同じようにこの遊戯でも〝雪〟は1試合に1回しか使えない。さて、どうするかな?」
さすがに、すべての指が動かない状態はよくないでしょう。
『【〝最高の手術〟】』
私は親指と人差し指を治します。
「もったいない使い方だ。〝手術〟系の技は指を治した本数分しかポイントがたまらない。今の場合は2本しか治していないから、2ptしか貯められない。」
確かに、本来5か所治せる〝最高の手術〟は2.5か所しか治せません。親指と人差し指は完治していますが、中指はもう一度〝手術〟すれば治せる状態。
『それは理解していますよ。だが、背に腹は代えられない。それに2本動けばあなたの攻撃をしのげなくもない。』
「なめられたものだ。」
士義さんは一瞬笑みをこぼし、両手首を上下に揺らしながら宣言を開始します。
「【いっせのーで〝3〟】」
Turn 8
Node 2pt Shigi 0pt
【〝3〟】
R●●●●●
L○○●●● L○●●●●
ノーデが当てられた。
「2本しか動かないのなら当てるのは容易だ。」
そう言いながら、士義さんは左手を抜いた。
ノーデが押されてる。今までこんなことなかった。でも、思い返せば脳内空間では俺としかバトルをしてないし、体を預けたときも鋭人、近田先生、そして今の3回だけ。現実では経験がまだ足りていないんだ。
それに士義さんはおそらく、無限の巫女と呼ばれた由多さんよりも強い気がする。
ノーデは次、どうするつもりなんだ。
『数当てします。』
ノーデの声。
「このタイミングで。〝手術〟か、指を固める攻撃をしたほうが。」
『いや、先ほど士義さんは片手を抜きましたから、数当ての選択肢は十分減っています。それに長引かせたら、それだけあちらが有利になる気がします。あちらの手はまだほんの少ししかわかっていないから対策を講じるにも時間がかかりますし。』
確かに、それはその通りだ。
「まあ、好きにやれよ。ただ、後悔しないようにな。」
『はい。』
これはノーデが持ち掛けた勝負だ。俺が関わっているといっても、口を出すべきじゃない。
『【いっせのーで〝1〟】』
Turn 9
Node 2pt Shigi 0pt
【〝1〟】
R●●○○○
L●●●●●
「そう来ると思ったよ。姉上なら、たぶん同じように当てに来るからね。」
読まれていましたか……。
「だが、所詮君は作りもの、本物ではない。姉上なら今のでも、ほぼ確実に当たっていただろう。」
私への接し方が変わりましたね。今まで私と由多さんを重ねていたのをやめたようです。
「そして、私は5年前から変わってる。」
そういうと、士義さんは右手すべての指を上げます。
「【いっせのーで」
上げ下げを繰り返す、〝雪〟を打った時のフェイント。でも、おそらく指を固める技ではないでしょう。彼はもう数当てで十分勝てると判断していますから。ならどの数字が来る?
「〝1〟】」
Turn 10
Node 2pt Shigi 0pt
【〝1〟】
R●●●●●
L○●●●●
「だから当てられる。」
士義さんは顔色一つ変えずに言った。
ノーデにこの数当てを防ぐ手段はない。つまり……。
「ノーデが、こんなにあっさりと。」
俺も開いた口がふさがらなくなった。あんなに強いと思っていたはずのノーデが、たった10ターンで負けたのだから。
まさかの1話決着。
割と急ピッチで書いたので誤字やここ間違ってるとかあったらコメントお願いします。
次回は4/22予定です。よろしくお願いします。




