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いっせいノーデ!  作者: 乙島仟
第2章 理由多き天使(小学生編Ⅱ)
20/179

第19話 ツインパワー

引き続きバトルですね。相変わらずイセノ投影で、一誠、ノーデと視点が変わっております。

よろしくお願いします。

次は一誠の番。 

「【〝手術〟】」

「【いっせいのーで〝3〟】」


 Turn 15

 Issei 0pt    Fukashi 4pt 

  【〝3〟】 

R●●()()()         R○○○()()

()●●●●         L()●●●●


「そろそろ、当てに来る頃かと思ったよ。」

 数当ても読まれてる。

「【〝手術〟】」

 近田先生は俺の右中指を〝手術〟。右薬指を治してくれないのは、確実に〝ツインパワー〟を封じるため。

『一誠、このターンは重要ですよ。』

「わかってるって。」

 霜が溶けた俺の指を見ればな。

 このターンから〝降霜〟の効果は切れる。だけど、近田先生は今の〝手術〟で5Pt持ってることになるからまた〝降霜〟のコンボができてしまう。俺が〝最高の手術〟をしようものならなおさら。数当てもさっきやったから警戒されてるし、まだまだ先生の指は動くから数の選択肢自体が多い。つまり。

「とにかく攻撃をあてるしかない。でもなんで、先生はさっきから俺の攻撃をよけ続けることができるんだ?」

「さあ、なぜだろうね?」

 近田先生は俺の独り言に反応して、あおってくる。

 俺よりも経験があるからか。いやでも、このゲームに関しちゃ、俺は夢の中でノーデと結構特訓してきた。そういえば、初期のころのノーデもよく俺の攻撃をよけ続けていた気がする。確かあの時言っていたのは……。

『一誠はわかりやすい前振りがありますからね。とくに感情的になると。』

 そうか、そうだった。

「【いっせいのーで〝雨〟】」

 腕を振り下ろしながら俺は言った。


 Turn 17

 Issei 0pt    Fukashi 5pt 

【〝rainy〟Lv.1(S1)】 

()()()()()          R○○○()()

()○○○○          L()()()()()


「かかった。」

「気づいたか、自分の癖に。」

 これは一誠の成長のたまもの。

 一誠は〝晴れ〟の時、無意識だと力んでしまい、つい腕を振り下ろすようにして技を宣言します。マスターはそのジェスチャーの有無で〝雨〟と〝晴れ〟を区別していたのでしょう。癖に気づくのが早いのは驚きましたが、それを逆手に取った攻撃は一誠が上手でした。

 マスターはもう3か所しか動かない。数当ての確率が高くなった今、再び〝降霜〟をしたら〝シールド〟を張る分のポイントは残っていないことになります。

 しかし、マスターは顔色一つ変えない。

「【〝手術〟】」

 自ら右薬指を治して下ろし……これは!

「しまった。」

「〝ツインパワー〟だ。油断したね。」

 これは鋭人もやっていた、〝手術〟と同時に双方が同じ指の形になって起こる〝ツインパワー〟。これまで上げ続けていた指を下ろし、一気にマスターは11ptになります。

「くっ……【〝最高の手術〟】」

「そうするしかないよね。」

 一誠は右手をすべて治して、かろうじて〝シールド〟分の5Ptを一誠は獲得しましたが、終始マスターのペースです。

「嫌いっておっしゃってたわりには、ノリノリですね。それにプレイングもお上手で。」

 五月さんがつぶやきます。私もさっきから気になっていましたが。

「……ひさびさにやるからですかね。」

 マスターはこのことに関してそれ以上、言いませんでしたが。

 さて、マスターの番。一誠は左親指以外すべて動く状態。

「【いせので〝5〟】」


 Turn 20

 Issei 5pt       Fukashi 11pt

【〝5〟】

R○○○○○       R●●●●()

()●●●●       L()()()()()


 ここで、数当て、しかも当てられた。でもここで、〝シールド〟を使うわけにもいかない。

「何もしないか、なら左手を抜かせてもらおう。」

 近田先生はすべての指が〝雨〟にかかっている左手を抜く。

「【いっせいのーで〝晴れ〟】」

 今度は、普通に、振り下ろしながら俺は宣言する。近田先生は薬指だけ挙げている。

「危なかった、今度ばかしは運だな。【〝手術〟】」

 近田先生がさっき上げて固まった薬指を下ろす瞬間に、俺は右手すべての指をあげる。

「さすがに同じ手は、二度は通用しないか。」

 〝ツインパワー〟を起こされたらたまったもんじゃないからな。

「【〝手術〟】」

 俺は左親指を治して全回復。これで俺も近田先生もすべての指が動く状態。違うのは近田先生のほうが片手でポイントも多く持ってるってだけ。次は確実に俺の指を固めに来る。いやそう思わせておいて、数当てかも。

「【いせので〝晴れ〟】」

 俺の右の上から3か所の指だけが上がった。

「【いっせいのーで〝雨〟】」

 近田先生は小指以外すべて上げる。

「【〝幸運の手術〟】」

 たしか、手術5回使うごとに1回使える、指3か所を〝手術〟する技。でも、近田先生は小指しか固まっていない。つまり

「一誠君の上がってる指3か所を〝手術〟だ。」

「上がってる指、この3か所ですか。」

 俺は赤く日焼けした自分の指を下ろして、気づいた。

「まさか。」


 Turn 26

 Issei 5pt       Fukashi 11→19pt

【〝lucky operation〟Lv.2】(T.P)

R●●●●●      R●●●●()

L●●●●●     


「君は3か所以外は元から下ろしたまま、私も5本下ろしたまま。〝ツインパワー〟だ。〝ツインパワー〟を起こしたのは私の〝幸運の手術〟だから、手術分3ptも合わせて、私に8Ptが貯まることになる。」

「パパ、さすがにずるい。」

「せめて初見殺しといってほしいな、この特性の。まさか、相手ターンに自分が指を下ろしてそのまま〝ツインパワー〟を発動させるとか普通ないからね。由多もよくやってたし、慣れてなければ誰でも引っかかる。」

 まあ、ルール上ありですが、マスターも大人気ないですね。いや、あの口ぶりだとマスターも由多さんにやられていたのかもしれません。

「【いっせいのーで〝晴れ〟】」

 一誠の攻撃。〝ツインパワー〟ですね。

「まあ、今更だな。【〝手術〟】」

 20pt、これはかなりの大技が打てるポイント。これはまずいです。

「【いっせいのーで〝大雨〟】」

 一誠の切り札の1つを使いました。

〝大雨〟は〝雨〟を5回使うごとに1回放てる技。攻撃力は最大のS3、〝雨〟3回分の威力があり、何も防御しないで受けると、この技で指を下げた箇所は1箇所治すのに3回手術しないといけません。

 マスターは中指から下3か所を下ろしています。

「それをまともに食らうわけにはいかない。」

 先生は左手を閉じたまま高く上げて、勢いよく振り下ろし始めます。左手のたどる跡は神々しく光り輝き

「【〝神の防壁(ゴッドウォール)〟】」


 Turn 29

 Issei 10pt          Fukashi 20pt

【〝heavy rain〟Lv.3(S3)】  

R○○○○○        R○○()()()

L○○○○○ 


 Turn 30

 Issei 10pt      Fukashi 20→0pt

【〝god wall〟Lv.9(S2)】」 

R○○○○○        R●●()()()

L○○○○○ 


 やっぱり、張られてしまった。カナデもよく使ってた、防御系の上級技を。


29ターン目は実際にはゴッドウォールで防がれているのですが

技を出して防がなかった場合こうなるよということで表記しています。

次回は3/24です。

とりあえずこのバトルの決着までは変わらぬペースで書きますが

そのあと、たぶんまた一週間くらい休みます。

ちょっと引っ越し関連で忙しくて……。

ご迷惑かけますが、よろしくお願いします。

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