表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/102

第72話 上位干渉――書き換えられる現実

空が――“塗り替えられる”。


「……っ!?」


視界が一瞬で変わる。


さっきまで荒野だった場所が、別の構造へと変質する。


直線。


幾何学的な空間。


完璧に整えられた“配置”。


―――


「……また書き換えられた」


リナが低く言う。


その声には、明確な警戒があった。


―――


「上から来てるな」


俺――アルクは空を見上げる。


だが。


そこに“空”はない。


―――


“層”だ。


―――


重なり合う複数の存在。


その中から、こちらへ干渉している。


―――


「――修正開始」


重なる声。


複数。


だが、さっきより多い。


―――


「……増えたな」


―――


「うん」


リナが頷く。


―――


「複数の“管理者”」


―――


その瞬間。


―――


地面が消える。


―――


「……っ!」


落ちる。


―――


いや。


違う。


―――


「位置が消された……!」


―――


“そこにあったはず”の場所が、消えている。


―――


「アルク!」


―――


「分かってる!」


―――


錬金術を展開。


―――


だが。


―――


「……っ!」


―――


発動前に。


“書き換えられる”。


―――


「……先に潰されてる」


―――


思わず笑う。


―――


「チート対策完璧だな」


―――


その瞬間。


空間が収束する。


―――


押し潰される。


―――


「……っ!」


―――


重い。


―――


「……これ、ヤバい」


リナが言う。


―――


「このままだと」


―――


「消される」


―――


その言葉。


現実だ。


―――


「アルク」


―――


振り向く。


―――


リナの目。


―――


覚悟。


―――


「やる」


―――


「何を」


―――


「全部見る」


―――


空気が止まる。


―――


「……それ」


―――


危険すぎる。


―――


今まででもギリギリだった。


―――


それを。


“全部”。


―――


「壊れるぞ」


―――


「うん」


―――


「でも」


一歩、近づく。


―――


「今じゃないと無理」


―――


その言葉。


―――


理解する。


―――


「……分かった」


―――


短く答える。


―――


その手を取る。


―――


「支える」


―――


その瞬間。


リナが目を閉じる。


―――


光。


―――


だが。


今までとは違う。


―――


“深さ”が違う。


―――


「……っ!」


リナの体が震える。


―――


「見える……!」


―――


声が変わる。


―――


「全部……!」


―――


無数の層。


無数の定義。


無数の“決められた世界”。


―――


その中で。


―――


「……ここ!」


―――


一点。


―――


「アルク!」


―――


「分かった!」


―――


踏み込む。


―――


だが。


―――


「……まだ足りない」


―――


深すぎる。


―――


「アルク……」


リナの声が揺れる。


―――


「もう少し……!」


―――


限界が近い。


―――


「……なら」


―――


一瞬。


考える。


―――


そして。


―――


「上に行く」


―――


「え?」


―――


「干渉元を叩く」


―――


空気が変わる。


―――


「……いける?」


―――


「いけるようにする」


―――


その瞬間。


錬金術。


―――


今までと違う。


―――


「層を超える」


―――


空間に穴を開ける。


―――


強引に。


―――


「……っ!」


―――


圧。


―――


今までの比じゃない。


―――


「アルク……!」


―――


「大丈夫だ」


―――


だが。


―――


「……きついな」


―――


それでも。


―――


進む。


―――


その瞬間。


―――


視界が変わる。


―――


さらに上。


―――


「……ここか」


―――


そこは。


―――


完全な“定義の空間”。


―――


何も揺れていない。


―――


「……全部決まってる」


リナが呟く。


―――


その中心。


―――


“それ”がいる。


―――


さっきの管理者より。


さらに“上”。


―――


「――侵入確認」


―――


その声。


―――


圧倒的。


―――


「……アルク」


―――


「来たな」


―――


少しだけ笑う。


―――


「ここが本体か」


―――


その瞬間。


―――


空間が完全に固定される。


―――


「……っ!」


動けない。


―――


「――排除」


―――


その一言。


―――


すべてが終わるレベル。


―――


だが。


―――


「させるか」


―――


錬金術。


―――


「創る」


―――


今までの全部を超える。


―――


“定義を創る”。


―――


その瞬間。


―――


空間に“ズレ”が生まれる。


―――


「……!?」


―――


固定された世界に。


―――


初めての“揺れ”。


―――


「……成功した」


リナが呟く。


―――


だが。


―――


その代償。


―――


「……っ」


―――


リナが崩れる。


―――


「リナ!」


―――


支える。


―――


「……大丈夫」


弱く笑う。


―――


「ちょっと……見すぎた」


―――


その言葉。


軽くない。


―――


「……無茶すんな」


―――


「でも」


―――


「届いた」


―――


その瞬間。


―――


上位存在が揺れる。


―――


「……異常」


―――


「未定義領域、発生」


―――


空気が変わる。


―――


戦いは。


―――


“次の段階”へ入った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ