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第42話 開戦――壊す力と、守る意思

夜明けと同時に――


世界が、変わった。


「――来るぞ!!」


見張りの絶叫。


同時に。


上空の帝国艦が動いた。


低い唸り。


魔導炉の共鳴。


空気が震える。


「……始まったな」


俺――アルクは、静かに呟いた。


―――


次の瞬間。


光。


魔導砲が放たれる。


一直線に――エルドラへ。


「防壁展開!!」


ロイドの指示が飛ぶ。


即座に反応。


錬金術式起動。


都市全域を覆う半透明の壁。


――衝突。


轟音。


衝撃。


だが。


「……耐えた」


セリナが笑う。


「いけるな」


―――


だが、終わらない。


次弾。


連続砲撃。


角度を変え、連射。


「……本気だな」


エリシアが低く言う。


「様子見じゃない」


「当然だ」


俺は短く答える。


「最初から潰す気だ」


―――


「アルク!」


リナの声。


振り向くと。


すでに動いている。


「内部、回すね」


短い言葉。


だが。


その目は迷いがない。


「頼む」


「任せて」


リナは走る。


都市中枢へ。


――これが、彼女の役割だ。


「流れ」を止めない。


街を回す。


それが今、一番重要だ。


―――


上空。


帝国艦。


「……防いだか」


ヴェルシアが静かに呟く。


「だが」


一拍。


「これで終わると思うな」


手を上げる。


「第二段階、開始」


―――


空が割れた。


「……は?」


ロイドが固まる。


空間が歪む。


裂ける。


そして――


無数の影が落ちてくる。


「空挺部隊!?」


セリナが笑う。


「来たな」


装甲兵。


魔導兵。


完全武装。


数百。


「……多すぎるだろ」


ロイドが舌打ちする。


―――


「迎撃配置!」


エリシアが即座に指示を出す。


都市内部が一斉に動く。


「アルク、どうする!」


ロイドが叫ぶ。


俺は一瞬で判断した。


「分ける」


一拍。


「上は俺」


「中は任せる」


セリナが笑う。


「了解だ」


ロイドも頷く。


「任せろ」


―――


一歩前へ。


上空を見る。


降下してくる兵。


そして。


そのさらに上。


帝国艦。


「……全部まとめてやる」


錬金術式展開。


だが。


今までと違う。


規模。


精度。


そして――


「領域、展開」


空間が変わる。


エルドラ上空。


その一部が、完全に“アルクの支配領域”になる。


「……なんだこれ」


ロイドが呟く。


「空が……」


「変わってる」


セリナが笑う。


「やべぇな」


―――


降下してきた兵が。


“止まる”。


完全に。


空中で。


「……は?」


帝国兵の声。


動けない。


「重力、操作してる……?」


エリシアが呟く。


「違う」


ミレイアが言う。


「“法則”を変えてる」


―――


「落ちろ」


一言。


その瞬間。


全員が一斉に地面に叩きつけられる。


轟音。


衝撃。


壊滅。


―――


だが。


終わらない。


帝国艦が動く。


「主砲、展開」


ヴェルシアの声。


巨大な砲口。


「……来るぞ!」


ロイドが叫ぶ。


「アルク!!」


―――


俺は空を見る。


そして。


一歩、踏み出す。


「……合わせるか」


錬金術式。


最大展開。


都市のエネルギー。


資源。


すべてを一瞬だけ集束する。


「……それ、ヤバくねぇか」


セリナが笑う。


「ヤバいな」


ロイドも苦笑する。


―――


主砲、発射。


世界が白く染まる。


その瞬間。


「止まれ」


一言。


光が――


止まった。


空中で。


完全に。


「……嘘だろ」


ロイドが呟く。


「止めた……?」


ミレイアが小さく笑う。


「違う」


一拍。


「“掴んでる”」


―――


「返す」


その一言で。


光が反転する。


そのまま。


帝国艦へ。


直撃。


爆発。


衝撃。


上空が揺れる。


―――


静寂。


一瞬。


完全に止まる。


「……やりすぎだろ」


セリナが笑う。


「最高だ」


―――


帝国艦。


内部。


「……直撃」


部下が報告する。


ヴェルシアは。


静かに。


笑った。


「……いい」


一拍。


「最高だ」


その目は。


完全に戦いを楽しんでいる。


―――


地上。


戦闘はまだ続いている。


だが。


流れは変わった。


完全に。


―――


その頃。


都市中枢。


リナは走り続けていた。


「ライン維持、OK」


「供給回ってる」


「崩れなし」


一人で、全部を繋いでいる。


「……やるじゃん、私」


小さく笑う。


だが。


止まらない。


「アルクが戦ってるなら」


一拍。


「私もやる」


その目は。


もう迷っていない。


―――


エルドラは。


耐えた。


だが。


戦いは終わらない。


次は――


「本気の衝突」


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