FILE10
俺たちは、すぐに、ステージに向かった。
向かうと、対戦相手の人と先生がいた。
俺たちはすぐさま挨拶をする。
「どうも」「よろしくお願いします」
俺たちが挨拶をすると、相手2人と、先生も挨拶を返してきた。
「どうも」「よろしくお願いします」「よろしく」
俺たちが、挨拶をすると、先生が話しかける。
「君たちは、瀬戸君と黒木さんですね?」
「はい」「そうです」
俺たちは答える。
「わかりました。それでは、59試合目を始めます。そこを動かないでください」
指示の後に呪文が聞こえてくる。
「空間を管理するものよ、かのものたちを誘いたまえ! 複数転移」
俺たちの体が光、視界が変わる。
『それでは、59試合目の試合を開始します。ルールは、前回の試合と同じです。この試合の次は決勝ですので、勝者はそのままステージ上に残ります。それでは、はじめてください』
ビー!!
開始のブザーが鳴ると、相手が突っ込んできた。
相手は、2人とも俺に突っ込んでくる。
俺は、突っ込んでくる2人に、魔法を使った。
「氷の礫よ!」
俺は短縮魔法を使った。
[氷礫]が相手に飛んでいく。
飛んでいく[氷礫]は、相手にすぐによけられた。
それで相手の動きは止めれるとは思っていないので、すぐさま魔法を使う。
「柔らかな土よ!われの命に従い、相手の進行を止めよ! 柔土元!」
相手の足元が、いきなり、やわらかくなった。
[柔土元]を使ったためだ。
相手は、俺が作った[氷礫]に気を取られていたため、足元がおろそかになっていた、そのため、相手は、俺の魔法にかかった。
「な!」「え!きゃ!」
相手がバランスを崩したところに俺は突っ込む。
俺が突っ込んでいるときに慶は、呪文を唱えていた。
「強き風!熱き炎!合わさりて、われに従え! 風火炎!」
慶が放った魔法は、相手の後方、左右の逃げ道を封じた。そして、その炎は、徐々に2人に近づいていく。
「え!・・クソ!前しか開いてないな、仕方ない突っ込むぞ!」
「ええ、わかったわ! 熱き炎!かのものを燃やす尽くせ! 火炎!」
平野が俺に向かって魔法を放つ。
俺は突っ込むのを止まらないまま
「へぇ〜、だけど。 清らかな水!われを守りたまえ! 防水壁!」
俺が水の壁で防ぐと、平野は、驚いていた。
「うそ・・・・あれを防ぐなんて・・・」
俺は、突っ込んで、杉本の所までたどり着く。
たどり着くと、杉本は持っている武器で攻撃を仕掛けてくる。
縦にいっせんがはしる。
俺は、手に魔力を集めて、手をダイヤモンド並の硬さにして、片手で剣をつかんだ。
杉本が驚愕の表情をしている。
《うわー、そこまで驚くか・・》
俺は、つかんだ剣を自分の方に寄せて、根元のところに空いている手で手刀を落とす。すると剣は根元で折れた。俺は、手に持っている、剣をステージの端まで投げる。
杉本は、剣が折れたことにより、驚愕の表情をして、軽く放心している。
投げると同時に相手に、向かって、魔法を放つ。
「しびれる雷! 痺雷!」
俺が、放った魔法は杉本にあたり、杉本が倒れる。
それを見ていた、平野は、俺に向かって魔法を放つ。
「凍てつく氷!われの意思に従え! 従氷飛!」
相手の、魔法はまっすぐ俺に向かってくる。
平野は、俺が、相手に魔法を放つと同時に放っていたらしく、俺は、平野の魔法を食らってしまう。
「くっ!」
俺は、寸でところで、魔力を纏うことに成功して、相手の攻撃を半減した。しかし、体には、傷がつく。
相手は、すぐさま、魔法を俺に続けて撃ってくる。
俺は、魔法で応戦する。
「強き風よ!われを守りて、あたるものは、跳ね返せ! 反風壁!」
俺が、応戦してるときに、慶は、後ろで、俺たちを見ていた。
俺は、慶が動いてないのは、気にしないで、平野の相手をしていた。
「そろそろ、終わらしてもらおうか」
俺は、一言漏らすと、少し力を出す。
「強き風!相手を包みたまえ! 強包風!」
俺が唱えると、風が平野を包みこみ台風みたいになった。そしてそのまま平野を高く風で飛ばして、地面にたたきつける。
「え!・・・・え、ウソ!・・・・・きゃ!・・・・キャァァァァァ!」
平野は、地面にたたきつけられると意識を失う。
そして試合終了の合図がなった。
ビー!!
『59試合の試合は、1年瀬戸、2年黒木 ペアの勝利です。試合時間は、16分46秒です。なお今回は、ステージ外に出るのは、敗者だけです』
そんな、放送がなると、杉本と平野が光、次の瞬間消えた。
どうやら治療を施されるから、医療班の近くに運ばれたみたいだ。
俺たちは、そのままステージ上に残っていた。すると放送が入った。
『しばらくお待ちください。後ほどそちらに準決勝の対戦相手が到着します。それまでお待ちください』
俺は、放送を聞いて、慶に話しかけた。
「慶!少し待たないとだめみたいだな。どうする?」
「そうみたいね。どうするって何が?」
「いや、待つって言っても、どのくらいなんだろうって思ってさ、それでその間どうしようかってこと」
「そういう意味ね、ならこのまま喋っておきましょう」
「まぁ、いいが」
「ところで」
慶が話を切り出した。
「なんだ?」
「悩みはすっきりしたのよね?」
「ああ」
「じゃあ、力は、そこまで隠さないてことよね?」
「ああ」
「そう、それならいいわ、悩みがあったらいつでも相談してね。私はお礼として頼みごとを頼むからね」
「何だよそれ。ギブアンドテイクかよ」
「そうよ。フフフ」
慶はそういって、笑った。
俺はそんな慶を見て照れた。
《や、やばい。顔真っ赤になってないかな・・・・》
俺が、慶から目を背けると、慶が尋ねる。
「どうかしたの?」
俺は慶に話しかけれて少し驚きながらも答える。
「い、いや、なんでもない、なんでもないよ」
俺が少しあわてた風に返答すると、慶は少し怪訝な顔をしたがすぐに、普通に戻り、どうやら気にしないことにしたみたいだ。