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予期せぬ存在

目の見えるかわからない髪の毛はオールバックに近い髪形になっていた。そして猫背だった姿勢がいつの間にか直っていた。


そして静かなダンジョンの中でトコトコと足音が鳴る。歩きはゆっくりだったが力強く1歩1歩歩いている。


「始まっちゃったな」

ともう1人の”俺”が言う。その声はまたかみたいな感じで言っていた。


「あー。もういいや」


この川上勇気は人格が変わったようで二重人格に近い症状であるが少し違う。これは川上勇気自身の本能的な”何か”が川上勇気を動かしているのだ。それが川上勇気自身なのかもしれないし、偽物かもしれない。それは本人しか知らない。


着いてしまったようだ。


漂う雰囲気は只者ではなかった。嫌な予感がすると思ったのは雰囲気を直感的に感じたのかもしれない。



そしてその場所に居たのは——


ドラゴンだった。ドス黒い真っ赤な色をしている。それは血で染まったのかわからないくらいドス黒かった。


ドラゴンは既に戦闘態勢に入っていた。


「初心者救済ダンジョンじゃなかったのかよ。いきなり1階層からドラゴンなんて」

と言っていたが楽しそうだった。


川上勇気は握り拳を作り、戦闘態勢をとる。


両者睨み合いが続く。


最初に攻撃してきたのはドラゴンだった。火のブレスを吐き、遠距離攻撃をしてくる。


それをエリア内を走り回り、避ける。


ドラゴンは首を動かしてブレスの位置を走り回る川上にブレスを当てようとするが走り回る川上には当たらない。


やがてドラゴンはブレスを吐き切ったようでブレスを出してこない。


そのチャンスを逃さないと川上は動く。


しかし突っ込んできた川上をドラゴンは爪で攻撃するがまるで当たらない。


次にドラゴンは尻尾をムチのように使い、攻撃するがそれが川上に当たるわけがなく避けられる。



川上は髪をかき上げる。これをやる理由はないが無意識にやってしまう。


ドラゴンは尻尾攻撃をした後に隙がうまれる。


それを川上は逃すことはなく執行の時が来る。


ドラゴンの頭目掛けて飛び、拳を喰らわせる。


勝負はたった一瞬で終わってしまう。



・・・・ドラゴンを倒したことにより、1万ポイントを取得しました。


「ポイント?」

元の川上に戻っている。


・・・・それによりランキングが上がり、1000位にランクインしました。


「ランキングとかポイントとかなにを言っているんだ?」

と困惑していたら…


「おめでとうございます」

さっきの人が現れた。


「あ。はい…」

なんとも言えない声を出す。


「ではまずポイントの説明をします。ポイントは転移者(プレイヤー)のみにもらえるものです。使い道は道具をポイントと交換して手に入れることができます。次にランキングですが累計のポイント数で転移者(プレイヤー)同士で競い合うものです。ちなみに上位のランキングを維持しているとランキング報酬をもらうことができます」


「では早速ポイントを使ってみましょう」

とゲームの最初に出てくる説明のように淡々と進める。


すると目の前にゲーム画面のようなウインドウが出てきた。


「まずはこの収納スキルというのを押してください」


ポチっと押し、次の画面が出てくる。10ポイントで交換できるようだ。


「次に交換というのを押してください」


押した瞬間、世界の声が聞こえてくる。


・・・・収納スキルを習得しました。


「収納スキルは物を収納できるスキルです。試しにこの石を入れてみましょう」


どうやら収納スキルを使うと四角いスペースが出てくる。多分、その中に入れればいいのだろう。


収納が出来たようだ。


「では説明を終わります。次の階を目指すのもいいですし、街の方に行くのもいいでしょう。ではこの世界を楽しんでください」

と言ってどっかに行ってしまった。


「どうするか…」

私は決断が遅かったりする。そういう時はいつも他人に任せたりする。


「街行こうぜ。まずはどんな感じの街なのかとかどんな人が居るかとか知らないとな」


街に行ったら人が多いかもしれない。正直、人混みは苦手だ。でもこの上の階層に行ったら危険があるかもしれない。危険よりはマシだろう。


「行くか」

溜息とともに私はどこにあるかわからない街へと進むのだった。



◇天界にて…


「緊急事態です」

そう言ったのはゼノスの側近のベールだった。そして慌てている。


そしてそのゼノスというのはこの世界の管理人である。


「ん?どうしたの?」


「ついに”予期せぬ存在(オーバーゲーマー)”が現れました」


「やっとか。長かったね」


予期せぬ存在(オーバーゲーマー)とは転移者(プレイヤー)の中でもとてつもない力を持って転移してくる者である。文字通り、思いもよらない者、ランキングの均衡を壊す存在。言わばチーター。それをゼノスは待っていたのである。



「予期せぬ存在(オーバーゲーマー)の情報は?」


「川上勇気。つい先ほど日本から来たようです。度々、誰もいないのに話している様子でした」


「ポイントはもう取得してたりする?」


「はい。先ほど1万ポイントを”例のダンジョン”でドラゴンを倒し取得しました」


「あー。あのバグでドラゴンが出ちゃったところね。しかし、よく倒せたね」


「そこが謎なんです。なぜ倒せたのかわからないんです。川上勇気を表示しますね」


ウインドウから動画が流れる。そこにはドラゴンの攻撃を避け、一瞬で倒す様子が見える。


「なにこれ。なにが起きたの?」


「もう1つおかしいところがあるのです」


少し映像を戻す。そこにいるのは先ほどの川上勇気とは別人のような姿をしていた。


猫背で髪はぼさぼさで目が隠れている。本当に別人じゃないかと疑いたくなる。


しかし画面に書いてある情報にはしっかり川上勇気と書いてある。ということはこいつは川上勇気自身である。


「これ…。どういうことだ?」


「ですよね。まるで人が変わったようです」


「二重人格なのかな…」


「それは本人にしかわかりません」


「やっと現れた予期せぬ存在(オーバーゲーマー)だからなー。危ない奴じゃないといいんだけど」

少し不安がありそうだった。


「引き続き監視を続けます」


「よろしくぅー」

とふざけていたが内心、焦っていたのかもしれない。


ゼノスが予期せぬ存在(オーバーゲーマー)を待っていたのは、力の均衡を保つためである。現在この世界ではモンスターが多くなっており、力の均衡が崩れかけている。勇者とかいるが1人では均衡を保つのは難しい。そこで勇者をゆうに超える予期せぬ存在(オーバーゲーマー)が現れることで均衡を保たてることにしたのだ。


だがモンスターは”バグ”によって現在も大量発生している。どうにかしないといけない時に川上勇気という予期せぬ存在(オーバーゲーマー)が現れた。これで均衡を保つことができる。ようやくだ。



場面は戻る。



「なにか見られたような気がする…」

さっきから周りをキョロキョロと見ていた。


「気のせいなんじゃないのか?」


「まあいいや。どうやって行けばいいのだろうか?」


「知らねぇよ。カンを働かせろよ」


「今、それをできたら苦労しないって」

やれやれっていう感じで言う。


ダンジョンを出て数分、森に入っていく。


迷いそうだとかは思わないがなんとなく変な感じがする。さっきのドラゴンと一緒でなにかモンスターがでるのではないかとひやひやしていたが、そのカンは当たってしまう。


ゴブリンだ。


「うわ!」

のけぞる。


「ビビんなってさっきお前はドラゴンを倒したじゃねぇか。それに比べたらゴブリンなんて大丈夫だろ」


「無理!」

即答で答える。


とりあえず逃げる。走り回って逃げる。が森なので障害物が多すぎる。その障害物に足を引掛け転んでしまう。


「おいおい。なにやってんだよ」


ゴブリンはそんな私を飛びついて攻撃しようとした刹那、ゴブリンは倒される。


「え?」


「大丈夫か?」

その人はオレンジ色髪の毛をしており、軽めの装備を付けている女性だった。


「あ。えーと…。あ…ありがとうございます」


状況を確認した川上は指を触った。

見てくれてありがとうございます。

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