表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
30/51

スマグラー・ブルース


 学園祭シーズンが終わりました、もうじき2学期も終わります


 ハロウィンだの、クリスマスだの、正月だのと

 年末年始と世間では呼ばれる季節が始まります。


 いやいや、これで突発的な呼び出しは無いのだろうな・・・


 これで、研究室に籠って研究に没頭できる時間ができるな

 と思っていたのです・・が


 第三高校からの面倒な呼び出し・・・

 いや協力要請が連絡されてきました。



 世間では週末三連休とか言って遊び惚ける人がいる

 週末の最初の夜である金曜夜に、嫌だけど第三高校へと向かいます。


 到着するなり協力要請連絡をしてきた先生が話しかけてきます



「いっやー、清水寺くんもさあ

 3月まで、この学校にいたんだから、わかるよね?


 た い へ ん  なんだよぉ  ほ ん と


 何か問題を起こす生徒が発生すると

 同じような事をしている同じような問題児がいないかを

 関係者総出で確認してたよね?


 でね、今年も新しい問題を起こしてくれたのが

 出現してしまってねぇ」



『で・・・どんな問題なんですか?』



「違法ドラックの密輸入マフィアの世界に

 引き釣り込まれてしまった卒業生がいたらしくてね


 その卒業生が在校生も仲間に引き込んだようなんだ


 それでね、数人は対処したんだけど

 まだ、いるんじゃないかって事なんだよね」



『え? それは警察の仕事なのでは?』



「いや、在校生に関しては

 スマグラーや、ディーラーにされる前に

 なんとかすれば・・ね! わかるよね?」



『スマグラーって、ドラッグ密輸入の運び屋ですか?

 それに高校生なのにドラッグ・ディーラーって

 そんな実行犯な裏バイトをやらされたって・・ マジっすか?』



「うん、事実らしいんだわ


 でね、警察とかで管理している監視サーバーと

 監視カメラ強制チェック装置よりね


 我が校にある監視チェック装置の方がね、実は高性能でね

 実は最先端の監視装置の実験場になってたんだよねー この学校


 だから事前防止も可能なんじゃないかと、いうワケさっ、ははっ」



 なんで、もう第二高校で働く私が

 監視機能の実証実験に、つきあわないといけないんですかねぇ?


 とか想うものの、一応は大学の先輩でもあるので文句は言えません


 監視カメラの特定行動チェックにキーワードを入れて

 怪しい特定行動をした生徒を検索します



 直前数ヶ月分の映像データ内から、全校生徒分に関して検索


 キーワードを入力すると、そのキーワードに該当する人物の

 該当する行動を抽出して、映像確認できるという機能の

 テスターとなって欲しいという事なようです。


(もちろん、口が堅いよね? 一切、部外者に言わないよね

 と、結構、言い方を変えて念押しされます)


”トイレで注射” ”トイレで粉末摂取” などなどと


 あれこれとキーワード入力と映像確認を数人で続けます



”トイレでの隠し物”というキーワードで


 トイレタンクの裏に何かを隠す数人がヒットします


 トイレに監視カメラを取り付けざるを得ないなんて

 なんて学校だと思うでしょう? 私も最初そう思いました

 でも一番、色んな事件が発生するのがトイレだったので

 仕方無くです。


 しょうもない生き物が収容された施設なので仕方が無いんです。


 そして仕方なく、トイレに行ってトイレタンクの裏を調べます

 そこにあったのはジッパー付きビニール袋でした

 中には、小分けにされた粉が入っています

 そのビニール袋を持って今回の確認作業の責任者な先生が

 別室に行って、何の粉なのかを確認します。

 しばらく、同じような確認作業をして

 同じように粉が発見されます

 どんな種類の粉だったかの報告が飛び交います。



「こっちで発見された違法薬物、強力暗示ドラッグです


 強力暗示で、疲労感と睡眠欲求を破壊して

 過労死するまで何時間でも何日でも

 過酷な重労働を可能にしたドラッグです


 労働者を安く目いっぱいコキ使いたい


 という保守支配層が作らせた薬ですね」



「こっちのは、感覚増幅ドラッグなようです


 しかも強力な奴ですね


 高齢になって耳が衰えた音楽家でも

 30人くらいのオーケストラが演奏する

 全ての音を聴きとれて、演奏ミスをチェックできる

 くらいのドラッグです


 でも、食感、性感などの感覚も増幅するうえに

 中毒性が高すぎて違法ドラッグ認定されたドラッグです」


 次から次へと色んな種類の違法ドラッグが発見されます。


・・・


 膨大な確認作業により、土日、月曜と週末三連休が潰れて

 月曜日の朝に、ようやく確認作業が終了


 責任者な先生が、作業終了挨拶をします。


「御苦労様でした。

 確認作業への御協力ありがとうございました


 第三高校として今回の確認作業で発見された

 問題行動をとった生徒についてへの対処は


 我々で前例通りに対処いたしますので

 今回の確認作業で知りえた事実に関しては

 一切の口外を禁止します。


 では、担当職務へと戻って下さい」


 やれやれ、やっと終わったかと思ったら・・・


「清水寺先生? これから校内の主犯

 犯罪の発信源生徒の尋問を行うので

 記録係をして貰えませんか?

 動画記録はするんですが、数人をまとめて尋問するので

 仲間内の暗号みたいな用語を解読するのに協力して下さい」


 その一言で、更に作業協力です。なんだかなぁ。


・・・


 数日後、地方新聞に警察の偉業を讃える記事が載ります。


 " 麻薬密輸マフィア、構成員を全員逮捕 "


 違法移民のスマグラーや、ドラッグ・ディーラーやら

 麻薬密輸組織のボスなど

 逮捕された人間の名前と顔写真が新聞に書かれています


 軍需産業 第三高校の、トイレでの隠し物をした学生など

 については全てを揉み消したようです

 全く、その存在について書かれていません。


 流石は、警察署長が軍需産業大学のOBで同窓会会長だったり

 地元有力マフィアのボスが同窓会副会長だったり

 この地方新聞社の社長も同窓会役員だったりなだけあります


 グルになって全ての不都合を最近になって進出してきた

 外国マフィア組織のせいにした内容が書かれています。


 そして、いつものように諸々の隠蔽工作が施され

 学校にとって不都合な事実は闇に葬られたようでした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ