表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一番近くて、一番遠いーネット越しの恋を、君とー  作者: りなる あい
第八章:初夏の風と、二つの想い

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
97/144

8-6. 意味深な関係?

(*未依沙視点)


大学で一人歩いていると、

練習終わりの瑠飛とかげちゃんがいた。

かげちゃんに会えるなんてラッキー!と、

わたしは一人嬉しくなった。


「未依沙、最近忙しいの?」


瑠飛の質問の意図がよくわからなくて

聞き返した。


「忙しいかな? うーん、いつもとそんなに変わらないかも。なんで?」


「前はバレー部に差し入れよく来てくれたじゃん? 最近全然来ないなと思って」


かげちゃんに言われてハッとした。


「あ〜、差し入れね。……たしかに最近してないね。今日もバスケ部に行ってたからなぁ」


友達の恋の応援に一生懸命で、

確かに差し入れしてないな…

苦笑いするしかなかった。

一つのことにいっぱいいっぱいになっちゃう

自分の癖に気づく。


「今度の試合のときはしたいなって思ってる。行ってもいい?」


「そっか。……練習には、来られない感じか」


「え? かげちゃん、練習に来てほしかったの?」


なんだか残念そうに言うかげちゃんを

可愛く思った。

かげちゃん、少しはわたしのことを

気にしてくれてるってこと?と、

一人で舞い上がりそうになる。


「そ、そりゃあ、もちろん。……部員の士気も上がるしさ」


「“部員”のね。――かげちゃんの士気は、どうやったら上がりますか?」


‘部員”’という言葉に

どうしても引っかかってしまった。


わたしはかげちゃんの応援がしたいんだよ。

差し入れだって本当は会う口実。

かげちゃんに会いたいから、

力になりたいからしてるだけ。


「まあまあ、未依沙。そのくらいにしておいてあげて。かげが困ってるだろ」


瑠飛がいつものように

わたしの頭をポンポンしてあしらってくる。


ちょっと攻めてみたら、

かげちゃんはあっちを向いちゃってる。

ふふふ、かげちゃんは可愛いな。


…いつになったら、

わたしの気持ちに気づいてくれますか?


そんなことを思いながら、

かげちゃんの横顔を盗み見る。


「あ、未依沙ちゃん!よかった。まだキャンパスにいた。すぐ終わるからちょっと手伝ってくれない?」


林田先輩が手を振りながら

笑顔でこっちへやってきた。


「また、バスケ部のですか?」


私は自然と笑顔になる。

林田先輩は本当にいい人だから。


「あ、それじゃあ、かげちゃん、瑠飛、またね。試合の場所、メッセージしといて」


わたしは二人と別れて林田先輩と一緒に歩く。

背中に切ない視線が届いてることなんて、

全然気づいていなかった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ