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一番近くて、一番遠いーネット越しの恋を、君とー  作者: りなる あい
第五章:越えられない距離と心の熱

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5-8. 胸の奥がふわっとした 

本日は2回投稿します。同じ出来事を景虎視点と未依沙視点からお届けします。

(*景虎視点)



「後田先輩っ!」


瑠飛に声をかけると

後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。

弾んだ声を出しながら、瑠飛の横を通り過ぎ、

辻口さんが俺のそばへ駆け寄る。


なんだか、嬉しそうだな…

いや、これが普通なのかな、この子は。


「辻口さん。部活終わったの?」


「はい、終わりました。あの…実は、今日、渡したいものがあって。」


カバンの中を開けて、

中から何かを探しているようだ。


ざわざわと音がすると思ったら、

女子バスケ部も部活が終わり外へ出てきたようだ。


「あ、瑠飛、かげちゃん。部活、お楽しみ様!」


未依沙が俺たちを見つけて声をかけた。


「おう、お疲れ!」


「未依沙もお楽しみさま!」


するの未依沙の目にぐっと力が入ったのを感じた。

ん?というハテナが浮かんでいるのが顔に出てる。


そのまま通り過ぎていく未依沙の視線の先には、

辻口さんが写っていた。


「じゃあ、俺も行くわ〜」


「また明日な」


瑠飛は後ろを向きながら

手をフリフリして帰っていった。


辻口さんは女バスが通り過ぎ、

瑠飛が角を曲がるのを待って、

改めて俺に向き合った。


「あの…これ、作ったんです。よかったら食べてください。」


渡されたのは可愛い袋にラッピングされた

クッキーだった。


「え?いいの…?これ、辻口さんが作ったの?」


「はい、美味しいといいんですけど…ちゃんと味見もしたので大丈夫だと思います。」


バレンタイン以外で

女の子から手作りのお菓子をもらうなんて…

初めてのことで正直戸惑う。


「ありがとう。美味しくいただくね。」


「はい、受け取ってくださってありがとうございます。では!」


頬に赤みを刺した辻口さんは

早足でその場を後にした。


俺、女の子からプレゼントをもらうの初めてだ。

悪い気はしなかった。


21時にも投稿します!

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