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一番近くて、一番遠いーネット越しの恋を、君とー  作者: りなる あい
第十章:近づくほどに、愛しくて

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10-5. 手を繋ぎたい(景虎)

本日は21時も投稿します!

景虎視点&未依沙視点をお楽しみください!


まずは景虎視点からです♪

(✳︎景虎視点)


秋の夕暮れって、なんでこんなに

綺麗なんだろう…

そういえば、高校生のころに

自転車通学をしてるときに

秋の夕焼けで人恋しく感じたことがあった。

隣に未依沙がいる今は、

なおさらその気持ちが強くなっている気がする。


人生で初めての彼女。

触れられる距離にいることも

そして触れてもいいんだということも

未だに不思議な気分だ。


絶対に手の届かない人だと思ってた人。

未依沙が隣にいるせいで、

この景色がいつもより何倍も鮮やかに見えるのか。

ただただ秋の空気を感じていた。


横を向くと、未依沙がいる。

まだ慣れないな、と嬉しい気持ちと

照れそうになる自分が入り混じる。


「ねえ…」


首をかしげながら聞いてくる。


「どうした?」


未依沙は一瞬、俺の右手に視線を落として、

それから上目遣いで俺の目を見た。


「かげちゃんと手を繋ぎたいな」


「っ?!」


目の前で繰り出された最強のあざとさに、

脳の処理が追いつかない。

こんな可愛い彼女からのお願いを

断れる男はいるのか…

いや、いるわけがない。


でも…俺が手を繋いでいいのか?

こんな可愛い子の彼氏として成り立つのか…?


くそっ、思考がぐるぐるして

体が言うこと聞かない。

バレーなら咄嗟に判断して動けるのに…


「ごめん、かげちゃん。無理にとは言わないから。できたらいいなって思って伝えただけ。」


未依沙が勘違いしてる。伝えなきゃ


「いや、そんなんじゃないよ」


でも、何と伝えたらいいんだ…


「かげちゃんはバレー界の注目選手だし、恋愛報道とかされたら大変だもんね。」


少し寂しそうな、がっかりしたような声だ。

未依沙は一人で結論づけている。

いや、でも違うんだ、そうじゃなくて…


――これ以上、寂しい顔をさせてたまるか。

パッと顔を上げた俺は、大きく一歩、歩幅を広げた。

その、小さくて愛しい手を、

今度こそ自分の手で捕まえるために。


21時は未依沙視点で投稿します!

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