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うっすら転生者の侯爵令息は恋を綴る  作者: 雨傘 はる
第二章

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22/29

前時代 VS 今時代


我が国唯一の公爵位を持つのは、現国王陛下の大叔父。

最高位の爵位は有しているものの、政治的な影響力はほとんどないと言っていい。


王族の血を引く、最高齢の公爵。彼の翳せる権威は、ぶっちゃけそれくらい。

ただし、高位貴族の前当主らとの交流は今なお続けているため、派閥への介入が一切ないとまでは言い切れない。


先々代の国王陛下の弟とは、誰も口にはしないが、つまりは過去の人である。

まあ正直なところ、力技でどうこうできない相手ではない。できるだけ穏便を目指すけども。


現国王陛下はすでに国政を掌握しているし、前国王陛下の突然の崩御という国難の荒波を共に乗り越えた王宮の者たちは、独特な結束力ができている。


高位貴族から下位貴族までの現当主やその子ら、そして一部の前当主らや一般官吏たちまでも含む。

つまり、当代および次代を担う者たちは、それぞれ家門の方向性はあれど、概ね現国王陛下の治世に協力的。概ね。


すんごく雑にわかりやすく言えば、前時代 VS 今時代。

方々が多忙を極める中、きっとあちら様は余裕がおありなのだろう。時間も余力も。羨ましい限りである。


ふた月ほどの後、陛下により関係者が集められた。たかが噂の真相解明なので、謁見の間ではなく普通の会議室。

とはいえ、重鎮ばかりのため室内には近衛騎士、部屋の外にも王宮兵が守りを固めている。


あちら側は、公爵と盟友である前ロリィネ侯爵と該当の女生徒が招集されることとなった。またおまえかロリィネ…

ちなみに、現ロリィネ侯爵は関与を知らなかったらしい。報せを聞いて卒倒したとのこと。息子に続きご愁傷様なことだ。


こちらからは陛下と王太后、宰相とケヴィディ侯爵、監査長官とジルベルが出席した。

妃殿下には、うちの愛しい妻が付き添って待機中。


なんと昨日、妃殿下のご懐妊がわかったのだ! めでたい! めでたいー!

初期なのでまだ公にはしないが、こんな場所に連れ出すわけがない。ゆっくりまったり待っていてほしい。


ということで、きりっとした顔をしつつ早く終わらないかなと思っているであろう陛下のために、若干そわっとしている宰相が口火を切る。


「この場は、公爵家の養女の外見的特徴を発端とした、王家との関連性の有無、その事実確認のための場であります。事実の提示と結論が目的となりますので、悪しからず」


そうそう。無駄な弁論はしないで、さくっといきましょう。


「副監理長官ジルベル・アデットです。まず、前国王陛下には三名の御子がいらっしゃいますが、それ以外の御子は存在しません。こちらは王家の影の監視が裏づけです」


「すべて確認したのかね?」


「もちろんです。前国王陛下の誕生から身罷られた瞬間まで、全日全時間の記録を確認いたしました。公爵閣下もご存知の通り、王族にはいついかなる時もどの場所にも影がつきます。もちろん、そのすべてが複数人の目と手により記録され、保管されています」


ええ、確認しましたとも。

前国王陛下には常に五人体制で影が付いていたので、記録をすべて照らし合わせた。文字に溺れかけた。


「また、先々代国王陛下と現国王陛下についても同様に記録を確認し、妃殿下以外との御子は存在しないことを確認済みです」


先々代国王陛下の影は、八人体制でした。ごぼごぼ。


「併せて、臣籍降下する以前の歴代公爵の記録も確認しております」


ぴく、と小さく肩が動いたのを確認しつつ、ジルベルは監理長官に場を譲った。


前監理長官だった父に扱き倒されたという長官は、威厳と貫禄に満ち満ちた御方で、ジルベルくらいとは言わずとも大柄な方だ。立っただけで威圧感がある。


「公爵閣下は、女性との付き合いはなかったと記録されています」




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― 新着の感想 ―
〉またおまえかロリィネ… この一言(笑 ばったり倒れる現侯爵の姿まで頭に浮かんじゃって… 息子さんお祖父様に似ちゃったんですかね〜
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