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大瀑布の底のハーレム【一般公開版】 (R18版 日間76位ありがとうございます)  作者: 黒瀬 量衡
第七章 教授Ⅰ

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第四十五話 教授は、エヴァの身体を測って調査項目を増やす

「次は身体です」


ティセラが言った。


リーゼが嫌な顔をする。


「胸囲もか?」


「必要です」


「不要だ!」


エヴァ。


「重要だろ」


シズク。


「リーゼが最も気にするところです」


「お前ら!」



測定。



ノア。別枠。オーガ。二メートルを大きく超える。


シズク。小柄。華奢。


リーゼ。シズクより高く。軍人として鍛えている。


ティセラ。エルフ。魔力器官に差。


エヴァ。


ティセラが止まった。再測定。また測る。さらに測る。


エヴァ。


「まだか?」


ティセラ。


「本当に人間?」


「人間だぞ」


リーゼ。


「小官も疑っていた」


「リーゼ?」


筋肉。骨。腱。皮膚。心肺。回復力。ティセラの常識にある、人間の範囲を大きく外れている。


「俺くらい普通だぞ」


全員、もうその言葉を信用しない。


ティセラ。


「あなたより小柄な成人は?」


エヴァは、自分の腰辺りへ手を出す。


「弱い奴なら、このくらい」


シズク。


「エヴァの半分?」


「ああ」


リーゼ。


「成人?」


「成人だ」


ティセラ。


「子供では?」


「大人だって言ってるだろ」



そして新しい話が出た。


「強い奴は、子供ができにくい」


ティセラの筆が止まる。


「何ですって?」


「強い女は、そうそう腹が膨らまん」


「不妊?」


「違う。できる奴はできる」


「頻度が低い?」


「そういうことだろ」


一方、弱い人間は、子供ができやすい。成熟も早い。多く産む。そして老いる。


ティセラ。


「強者は?」


エヴァ。


「年を取るのか?」


リーゼ。


「取るだろ!」


「いや」


エヴァは考える。


「強い奴で、年寄りになって弱くなった奴って、あまり知らんな」


ティセラの顔が変わった。



「皺は?」


「弱い奴にはある」


「白髪」


「弱い奴には」


「強者は?」


「昔から同じような顔の奴が多いな」


ノア。


「老化が極端に遅い?」


ティセラ。


「その可能性があります」


弱い個体。小さい。多産。成熟が早い。老化する。


強い個体。大型。頑丈。低繁殖。長期間ほとんど老いない。


リーゼ。


「同じ人間なのか?」


エヴァ。


「人間だぞ」


「貴様の人間という分類が広すぎる!」


ティセラが、さらに聞いた。


「月経周期は?」


エヴァ。


「何だそれ」


リーゼ。


「待て」


ティセラ。


「成人女性に周期的に起こる出血です」


エヴァがようやく分かった。


「ああ、そういう女はいるな」


リーゼ。


「いるな、ではない!」


「弱い女に多かった気がする」


ティセラ。


「あなた自身は?」


「ないぞ」


「一度も?」


「ああ」


リーゼ。


「一度も!?」


エヴァ。


「そんな驚くことか?」


ノアが外から言う。


「エヴァの地域では、僕らが考える人間女性の生理をそのまま当てはめない方がいいね」


ティセラ。


「同意します」


エヴァ。


「だから普通だって」


リーゼ。


「今日から貴様の『普通』は禁止だ!」



ティセラは記録へ書いた。


『エヴァ出身地域の人類は、身体強度・繁殖率・老化速度が連動している可能性』



ノアが小さく言った。


「……世紀末覇王の世界だな」


エヴァ。


「何だそれ」


「僕の前世に、強い奴が本当に物理的に強い物語があって」


「面白そうだ」


「エヴァは絶対好き」


「見たい」


「前世だから無理」


エヴァは本気で残念そうだった。

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