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BABY BOMB!!  作者: 未芹


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21/57

潜入 ②

人影はすぐに建物を曲がり見えなくなった。

辺りは物音ひとつしない。


「えっと。見回りだった?」

いや。灯りも持たずに見回りはない。


さて、どうするか。


オークション会場であろう体育館から下見の予定だった。

予定の2日前なら準備が始まっているだろうし、相手の兵隊がいれば装備も参考に見ておきたい。勿論、当日とは違うだろうが。


夕方入ったというオークション品だと思われるトラックの中身も気になる。

そして、本番が明後日決行で間違いないのか確認したい。


だが。と光速で逡巡する。

さっきのヤツの後をつけるか。


どうも兵隊のひとりだとは思えなかった。百戦錬磨の勘が働くってこういう時。

微かな光を逃すか否かが分かれ道になる。特に命が掛かるとそういう事が多い。


イレギュラーは1番危険だ。何が起こるか予測がつかない。

ヤツは体育館ではなく、校舎に入ったようだった。


よし。データ収集開始。

無言でべべに合図を送り、通用門を越えた。



予定が変更になっても無言で合わせてくる。

べべの柔軟さが頼もしい。絶対褒めてやんないけどな。


少し離れたべべに舌を出してやった。怒ってる怒ってる。

集中しようぜ、お互いな。


無言の攻防で相方と遊びつつ、廊下を進む。

どうしてこんなに余裕があるかというとだな。


種明かししておくと。

俺が着けているこの眼鏡は、暗視スコープを改良した物なんだ。勿論、俺が作りました。工作得意。


嘘嘘、半分冗談ね。俺がやったのは今回は時間がなくて設計だけ。時間があれば作れます。米国に俺のラボがあるんで。


この暗視眼鏡、最軽量化の為、30分ほどしか使えないからまだまだ実践向きじゃない。ゴーグルでもないからそこまで明瞭に見えないし。

今夜は視察目的ってだけで着けてきたんだ。まさか、いきなり使用する羽目になるなんてな。 

ないより十分マシだと思おう。



この校舎の一階は手前から事務室、生徒会室、保健室になっていて、その先の渡り廊下で繋がった次の校舎には3年の教室。こちらが本館。


二階のこの校舎側に校長室と職員室、本館は2年の教室。

三階に音楽室、美術室、視聴覚室などの特別室と1年の教室。

もう一棟に図書室、茶室、和室、談話室や購買部、食堂などがある。

本館の四階は講堂になっていてセレモニーなどに使われる。


人気のない一階廊下を通過し、本館をそのまま進もうとした時、二階から微かに軋む音が聞こえた。この上は2年の教室。

べべと顔を見合わせ壁伝いに階段を上がる。


よし、ヒット。


サーモ機能でドアを隔てた中に"生きている何か"の反応。

次の教室にいる、と合図を送る。


確認できた。長い廊下はところどころ小さな常夜灯が点いているのでスコープは切っておく。



通常だと。

まずべべが飛び込む。


これは対近距離はべべの方が得意というか専門なので、ね。

でも今は俺から行く。銃はまだ隠したまま。


ふたり、呼吸を整え。GO!

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