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リリー・レンフレットの骨拾い  作者: 三色団子
第七章

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閑話②


 早朝にダズと話をしたその朝食時のことである。


 ニーナとレオンを叩き起こし、ジェイド以外の全員を席に座らせたリリーは、「すみませんでした」開口一番に謝罪した。


 事情を知っている者、まずは訳を聞こうとする者、寝ぼけてあまり聞いていない者、ほとんど寝ている者などいる中で、自身に何があったのかをリリーは語る。


 話し終えて流れるしばしの沈黙を破ったのはリゼだった。


「事情は分かりました。あなたには罰として、しばらくの間皿洗いをしてもらいます。質問があればどうぞ」


「えっと、それだけですか」


「あら、殊勝ですね。それなら洗濯もお願いしようかしら」


「……怒らないんですか」


「それこそ自己満足でしょう。罪と思うなら自ら罰を受けなさい。というか怒る理由がないわよ」


「でも、勝手に戦ったし、服も破けたし」


「勝ったなら問題ない。技術が稚拙ならあとでみっちり鍛えてあげる。服なんて新しく買えばいい。他に、何か問題があるの?」


「ありません」


 口を噤んで俯くリリーに、ニーナが背後から抱きつき頭を撫でた。


「よくやったわ偉い偉い。それとごめんねあたしがいながら」


「それはそうね。リリーを逃がさずとも勝てたでしょうに」


「だってこんなことなるなんて思わなかったもん。あ、でもあの豚野郎はぶっ殺しといたから安心してね」


「ありがとうございます」


「はいはい」


 じゃれる二人に、今度はあくびをしながらレオンが口を開いた。


「おい」


「あ、はい」


「その飛ぶ斬撃っての、あとで見せろ」


「できるか分からないけど、それでもよければ」


「あんた見ても使えないじゃん」


「うるせぇ」


「ダズは何か言うことはないの?」


「僕はもう話をしたからね。まあ強いて言うなら、稚児(ややこ)にエルトリアを登らせるのはこれで勘弁してほしいところかな」


「自主的に登った場合はその限りじゃないわよ」


「ごもっとも」


「さ、片付かないからさっさと食べなさい」


 リリーの心に、少しずつ日常が戻っていった。




 これは余談だが、ジェイドはいつも通り昨日から帰っていなかったりする。

『稚児にエルトリアを登らせる』という慣用句ですが、意味としては「可愛い子には旅をさせよ」と同じような感じです。要するに「子どもに試練を与えて育てましょう」です。

与えられる方からすればたまったもんじゃありませんがね。


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