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リリー・レンフレットの骨拾い  作者: 三色団子
第四章

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~~~~~テンプレート~~~~~

・評価:(∩^o^)⊃-☆

・感想:φ (..)

・リアクション:(`・ω・´)b

上記等の反応を頂けると嬉しいです!

よろしくお願いします m(_ _)m

~~~~~テンプレート~~~~~


「二人とも怪我はない?」


「全身がいてぇ」


「大丈夫です」


「そう、問題なさそうね。模擬戦の結果はさっきも言った通り、両者武器破損により引き分けとします。異論はあるかしら?」


「ねーよ」


「ありません」


「それなら総評に移ります。体勢はそのままでいいわよ。まずはレオンから」


「おう」


「あなたは動きが直線的すぎる。俺は今からこうやって攻撃するからどうぞ対策してくださいって教えているようなものよ。もっと頭を使いなさい。


 でも最後の攻撃は及第点ね。


 あれを戦闘中のわずかな時間で切り替えながら使えるように訓練なさい」


「うす」


「次にリリー。……あなた、引き分けを狙っていたのかしら?」


「えっと、狙ってはいません」


「それならなぜ攻撃をしなかったの」


「やり方が分からなくて」


「言い訳にもなっていないわよ。たしかに、あなたには受け身や構え、型、攻撃の受け方と受け流し方しか教えていない。でもね、私が攻撃するのを見てきたでしょう。それで攻撃の仕方が分かりませんは筋が通らないわ」


 リゼの言葉に、リリーは俯きを深めた。


 それは対話の拒否というわけではない。


 今の今まで、面と向かって指摘されるまで考えもしなかった自分自身を恥じた結果の表れである。


 リリーは小さく「すみません」と謝った。


「けど、勝つつもりはあったと?」


 リリーはそのまま頷いてみせた。顔を上げてリゼを正面に捉える勇気がなかったし、そうしてしまうと泣いてしまいそうだった。


「そう。勝つつもりでやったのなら文句はないわ。作戦自体も悪くはなかったしね。あのまま打ち合いが続けば、剣を落としていたのはレオンの方でしょうし」


 その推察を聞いたレオンは、思い出したように勢いよく上半身を起こした。


「そういや、なんで俺の剣が重くなったんだ?」


「リリーは自分の体以外にも魔力を作用させられるからよ」


「はぁ? じゃあこの訓練用の木剣にそんな思い入れがあるってことかよ」


「そうじゃなくて。まだ試した物は少ないけど、試した物は全部、例外なく魔力を作用させることができていたってこと」


 それを聞いたリリーとリゼを除く三人は絶句し、言葉を失った。


 その反応は至極当然で、魔力の扱える者にとってしてみれば、異常そのものとしか言いようがない。


 例えるなら、自身の体に植物の種を埋め込んで、花を咲かせるようなものだろうか。


 もしかしたらできなくはないかもしれないが、不可能と思う方が一般的な考え方である。


 そう思えるくらいには、自身以外の物に、とりわけ大して思い入れも長年使い込んだわけでもない物に、魔力を作用させることは不可能に近かった。


 もちろん例外として、その土地や環境から魔力が溢れている場合などは、木々や草花、そこに生きる動物に作用させることが可能というのは実証されている。


 だが、それは超自然的な現象や事象であって、一個人ができるものではない。


 そんなものがいるとすれば、かの星降りか、伝承にある澱みの魔女くらいだ。


 ただしそれも論理や研鑽あってのものであり、決して、貧民街に生まれ育った年端もいかない少女が成し得るものではなく、過ぎた力と言わざるおえなかった。


 リゼは小さく溜め息を吐いて、自身の判断が誤りであったかもしれないと後悔した。


 これから活動を共にする仲間たちから奇異の目で見られ、生活しなければならないというのは、相応の苦痛になるだろう。


 精神の未熟な少女にその苦悩を負わせるのはあまりにも酷だ。


 しかし、いずれ知られることなのだから、そして彼女たちなら受け入れてくれるだろうと、リゼは躊躇いながらも信じて話したのだ。


「んだよそれ」


 レオンは起こした体を後ろに倒し、再び大の字になって寝転がる。


「ずっりー。……まあでも、いいや。おいリリー」


「え、あ、はい」


「その短剣は預けとく。俺が勝つまでお前が持ってろ」


「え、っと、はい。ありがとうございます?」


「ま、頼もしい仲間が増えたってことでいいんじゃない? ねえダズ」


「そうだね。改めてよろしく、リリー」


「……よろしくお願いします」


 森閑とした薄気味の悪い冷たさから一転、レオンの言葉と態度で、周囲の空気は午後の陽気を取り戻しつつあった。


「お、こっちにいたか」


 そんな中、それは玄関の方から回って庭へとやってきた。


「ジェイド!」


 疲労や痛みなんてなんのその。


 憧れの人を目の前に、レオンは元気よく立ち上がって名前を呼んだ。


「おうレオン久しぶり。って全員いるな、ちょうどいいか」


 レオンに簡単に応じたジェイドは、懐から一通の封筒を取り出し、ひらひらと煽って見せびらかした。


「次の依頼を持ってきたぜ」


 レオンは目を輝かせ、ニーナはまたかという顔をし、ダズはどこか不安気に、リゼは厄介ごとの予感に嘆息して、リリーは意味が分からず首を傾げた。


「とりあえず、中で話そうか」


 五者五様の心情をものともせず、ひたすらマイペースにジェイドはそう促した。


〇ストーリー要約

・リゼによる模擬戦の総評がされる

・リリーとレオンは一応和解する

・ジェイドがやってきて次の依頼についてほのめかした

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