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リリー・レンフレットの骨拾い  作者: 三色団子
第二章

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 そんなこんなでルームツアーを終えたリゼたちは、再びリビングへと戻ってきた。


「それじゃ、お勉強の時間よ」


 リゼの持ってきた紙とペンが机の上に置かれた。


「まずは文字の読み書きからね」


 そう言うと、リゼはペンを持って紙に記号を書いていく。


 この国の言語は二十二個の記号を組み合わせて単語を作り、その単語を文法規則に当てはめて文章とする形式である。


 よって、元となる記号の形と名称、及びその発音をまずはじめに覚える必要がある。


 記号に対する名称と読み方を書いたリゼは、一つずつ音にしていき、今度はリリーにペンを渡して書かせていった。


 本当なら声に出して耳でも覚える方が学習効率に優れるのだが、書き取りのみにしているのは、リリーの事情を考慮してのことだ。


 途中、途中でリゼが書き順や歪な形の指摘を挟みつつ、リリーは言われた通りに黙々と文字を書いていく。


 一、二時間ほどが経過して、「そろそろ休憩にしましょうか」リゼが言った。


 リリーの集中力は同年代の子どもと比較しても類を見ないほど高い。というか、ただじっとしていることさえ、この年頃の子は難しいのだ。


 だが、初日から根を詰めすぎると、どこかでしわ寄せがやってくる。


 無計画にがむしゃらにやるより、何事も適度な量を長く継続する方が効率が良いことをリゼは知っていた。


 リゼはお茶とクッキーを用意し、しばしの休憩とする。


 その間に、リゼは魔力の説明を行った。


 といっても学術的なことを教えたりはしていない。


 せいぜいが「魔力とは何か」と「どうやって発言するのか」を表面上だけ伝えるのみである。


 曰く、魔力とはあらゆる事象現象の拡張に寄与するエネルギーの根源である。


 簡単な実例を示すなら、炎を大きくしたり、ボールを投げる速度を速くするといったものと言える。まあ、基本的には魔力を扱う者の身体にしか影響を及ぼせないのだが。


 曰く、魔力とはまず潜在の有無があり、その総量以上の魔力に晒されるか、あるいは命の危機に瀕して極まれに発現する能力である。


 つまり、誰でも発現できるわけではない。


 また、普通は目には見えないし、よほど強大でもなければ感じ取るということも難しいので、魔力が発現しているかどうかは、それに反応して光る専用の鉱石がないと判別できないという難点があった。


 魔力を視覚的に捉えられるのは、今のところジェイドだけである。


「だから、魔力を使えているかは感覚で覚えなさい」


 そのために必要なのが、自分には魔力があるという確信とイメージだ。


 自身を覆い、あるいは血液のごとく体を巡る、そんなイメージ。


 それを日頃意識し、強く念じて瞑想をする。


 リリーは言われた通りに魔力とやらを感じ取ろうとしてみたが、何も分からなかった。


「焦らなくていいわ。そのうちできるようになるから」


 リリーが魔力を発現していることは、ジェイドによってすでに確定しているので、あとは感覚で操れるようになる以外にできることがないのだ。


 そうして操れるようになってからが、訓練の本番となる。


 そうこうしていると、正午を報せる鐘の音が聞こえてきた。


「今日の勉強はここまで。午後からはちょっとお散歩しましょうか」


 午前中は勉強、午後は体作りや体術の訓練という時間割である。


 だが、筋肉を付けるには健康的な肉体が必要不可欠であるため、リゼは周辺近所の散策を兼ねて歩くことを提案した。


 当然、リリーはそれを拒否するなんてことはせず、リゼに手を引かれながら、家を後にしたのだった。


〇ストーリー要約

・ルームツアーを終えて勉強(文字の読み書きから)

・休憩をして魔力について説明される

・運動を兼ねてリゼと散歩に出かける

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