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俺の騎士道!  作者: 多摩川
青年従士聖地修行編
92/147

狂った犬と呼ばれて  1/4

―月の神殿の戦いの夜。


―がああああぁぁぁぁぁぁっ!


断末魔(だんまつま)の悲鳴を上げ、怪物はその場所に降り立った。

周囲はただ()えた砂が()()められる、夜の砂漠。

幾つもの砂丘(さきゅう)がうねって横たわる。

そんな砂丘の隙間(すきま)に、怪物(ミノタウロス)は立っていた。


「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」


興奮し、息も荒げ、敵対心に満ちた目で周囲を見回す。

目の前で(うごめ)くはずの敵の姿を探した。

……だがどこにも、それらしき存在は無い。


「はぁ、ふぅ、はぁ、ふぅぅ……」


深く息を吸い込みそして荒々しく吐き出す。

血走る眼で周囲を睥睨(へいげい)しながら、怪物は少しずつ冷静さを取り戻し始めた。

満月の下で砂は青白く輝き、そしてあの喧騒(けんそう)が嘘のように静かだ。

この時怪物は、仲間から聞いた話を思い出した。

エリクシール拝命(はいめい)の儀式の終了と共に、魔物は薬神ジスパニオによって遠くの砂漠(さばく)に放り出されることがある……と。


「……(砂漠に)投げ出されたのか?」


怪物はそう(つぶや)くと砂丘を登り始めた。

肌理(きめ)の細かい砂に足を取られ、(こま)かい波紋(はもん)(いろど)られた砂に、自分の足跡が深々と刻まれる。

……空には満月が輝き、その光が砂漠の果ての地平線を映していた。

そして砂丘から月下の砂漠を見下ろすと、別の場所に2匹のリザードマンと、1匹のオークが居た。


「あっ、バルドレの旦那!」


向こうもこちらの姿を見つけ、嬉しそうな声を上げる。

その声を聞くやバルドレと呼ばれた怪物は、急ぎ3匹の魔物の元へと砂丘を駆け下りた。


「お前ら、無事か!」


駆け下りるなりそう声をかけたバルドレに、他の者が口々に答えた。


「無事です!」

「ただ他の奴はまだ見つかっていません」

「旦那、あの光は何だったんですか?」


バルドレは安堵(あんど)の溜息を吐きながら答えた。


「俺もよく分からん、とりあえず高い所に(あが)ってみたらお前らが居た。

後あの光だが、ジスパニオの力だろうな。

奴は魔物を警戒している。

だが好んで殺害はしねぇから、あの時点で生きている魔物をこの砂漠に放り捨てたんだろ。

奴らしいやり方だ……」

「そうですか……どちらにせよ助かりましたね。

他の連中もこの近くに居るんでしょうか?」

「居るかもしれねぇが分からん。

ただ火を()けば遊牧民か、それとも騎士団か……どちらにせよロクでもない連中を呼び寄せる。

この近辺で見つけられなければ、居ないものとしてこの砂漠を出た方がいいだろうな」

()てはあるので?」

「さっき砂丘から周りを見たら、向こうに光が見えた。

人家(じんか)の光だろうな、あそこを目指そうと思う。

人家でなかったとしたら、遊牧民のテントだろうしいずれにせよ、そこで装備品を調達しないと此処(ここ)から生きて帰れねぇ。

なぁーに、襲っちまえば良い話だ。

それに太陽が昇ったら()からびちまう……」

「そうですね、ただ寒いや……

ううっ、ブルブルブル!」

「そうだな、チィッとばかり周りを見回して、仲間がいないかどうか確認したらあそこを目指すか」


そう言ってこの4匹の魔物は再び砂丘を上り、周りを見回した。

結局仲間はどこにもおらず、彼等は捜索(そうさく)を諦め、バルドレが見つけた明かりを目指して歩く事を決める。

……これが月の神殿の戦いがあった日の、夜の出来事である。


◇◇◇◇


―20日後


「……それでは手を出せ」


ルクスディーヌの街に入るための門の前では、門番が街に入市しようとする者の手に、聖甲銀のプレートを()せた。

しばらくこの銀の板を載せて、問題が無かったら、入市を許可するのである。

門番は銀の板を回収すると、次の人にも同じことをする。


「……はぁ、用心深い事で」


一人の爬虫類(はちゅうるい)()の男がその様子を遠くから(なが)め、そしてしかめたツラを横に何度も振った。

やがて彼はがっかりした顔で、近くに居た一人の屈強な男に向かってこう告げる。


「バルドレの旦那、あれじゃ変化の魔法していても、すぐにバレますぜ。

連中は今すごく警戒してます」


聖甲銀は魔力をただの光に変換する特殊な金属である。

その為魔法で行われたあらゆる事柄(ことがら)を、無効化(レジスト)する。

だから変化の魔法で見た目を人間に変えても、聖甲銀のプレートを握った瞬間、その手は(またた)く間に元の姿の手に戻るのだ。

そしてここに居るバルドレと、爬虫類似の男……他にもすぐ(そば)に2人の男が居る。

彼等は現在この魔法の力を借りて、自分の姿を偽っている最中だ。

つまり今は人間の姿をしているが、全員本来の姿は魔物なので、あのプレートを握ったその瞬間に、正体がばれる。

……これでは正体を(いつわ)ったまま、4人(匹)はルクスディーヌの街に入れない。

この様子に、バルドレは頭を抱えた。


「参ったぜ、たぶんエリクシールはあの町の中に居る筈なんだが……」

「旦那、それは確かなんですか?」

「ああ、死にかけていた聖剣士の坊やが、神薬を神から(さず)かって息を吹き返したそうだ。

もういつ死んでもおかしくない状況から生き残ったなんて、そんな事出来るのはエリクサー位だ。

加えてバーニャ侯爵の跡取(あとと)りも、この前落馬事故で意識不明に(おちい)っていたが、完全に回復した。

……世界のどこかにエリクシールが居て、エリクサーを製造したのは間違いねぇ。

この辺りではもうあの町しか調べてない所はないんだ。

あるとしたらアソコがくせぇ……

あの厳重(げんじゅう)な警戒も、それを隠す為だとしたら納得もできる」


バルドレが(すさ)まじい目つきで、遠くからあの門番を睨みながらそう言うと、他の3人が泣きそうな目をしながらバルドレに言った。


「旦那、それじゃあどうするんですか?

あの町に入って調べようにも、調べられないですよ……」

「一旦出直しましょうよ?」


そう言ってバルドレ以外の全員が、ここで無為の時間を過ごすのを嫌った。

それを聞きながらバルドレは首を振る。

ここで力づくで暴れて街に入る事もできるが、そんなことをして騎士団によってエリクシールを逃がされたたら目も当てられない。

なので出来るだけ穏便に情報を探りたいと考えるバルドレ。

彼は懸命にその方法を探すが、残念ながら思い浮かぶ事が出来なかった。


やがて彼は(仕方がない……)と諦め、懐の水晶を二つ取り出す。

そして次にこの二つの水晶に魔力を込めた。

水晶は左の一つだけが中に映像を浮かび上がらせる。

これは“遠見(とおみ)の水晶”と呼ばれる水晶で、遠くの人に映像や音声を送る事が出来るものである。

左の水晶が映像を映すもので、右の水晶は映像を取り込み他所の伝送(でんそう)する水晶だ。

やがて左の水晶の片割(かたわ)れを、誰かが持ったらしく、映像が動いた。

そして人の顔が映し出される。


「バルドレか、連絡も寄越(よこ)さず何をしていた?」


映った顔は、バルドレの知り合いである。

……名はパネム。

エルワンダル公爵家に仕える騎士で、エルワンダル公爵が抱える騎士団のうち、西の騎士館の騎士館長を務めている。


「ああパネムか、実はちょっとした手違いがあってな。

エリクシールが、行方不明になっちまった」

「どう言う事だ?

エリクシールの候補が見つかったんじゃなかったのか?」

「それがそいつが嘘をつきやがったんだ」


バルドレはそこまで確認してはいない、ただ言い訳としてそう言う嘘をついたのである。

……結果としてソレは正しかった。

因みにそれを聞いたパネムは、目つきを険しくしながらバルドレに尋ねた。


「つまりそいつは殺人を犯していたと言う事か?」

「ああ、そうだ……」

「で、エリクシールが行方不明になったっというのはつまり、お前が用意した駒以外の奴がエリクシールになったという事か」

「そう言う事だ……」


バルドレがそう言うと「そう言う事……じゃないだろうが」とパネムが呻き、そしてそんなパネムから水晶を奪うように、別の男が姿を見せた。


「お前、今何をしている?」


急に水晶に映し出された新しい男の登場に、バルドレは動揺(どうよう)した。

次にバルドレは(かたまり)のような(つば)を飲み込むと、意を決して、静かにこの新たに現れた登場人物に語り掛ける。


「ビブリオか……西の騎士館に居たのか」


ビブリオと言うのは、バルドレやパネムと同類の男である……

……つまり本当の姿は人間ではない。

だが彼も又、エルワンダル公爵ヴァーヌマに仕え、そして現在かの公爵領内では伯爵として辣腕(らつわん)を振るう一人である。

そんなビブリオが、鋭い目を時折こちらに向けながら、下を向いてバルドレに詰問(きつもん)した。


「そんなことはどうでもいい。

今お前はどこに居て、何をしているんだ?」

「俺は今、エリクシールの行方(ゆくえ)を追って、ルクスディーヌの街の前に居る」

「町の前?

なんで町の中に入らないんだ?」

「入ろうにも入れないんだよッ、今警戒が厳しくて、門番共が町に入る奴に聖甲銀のプレートを握らせている」


バルドレがそう言うと、ビブリオは理性の光に満ちた目をこちらに向けた。

そしてしばらく何事かを考えるとバルドレに向け、底冷えする様な声音(こわね)でこう言った。


「バルドレ……貴様失敗したな」

「!」


それを聞いたバルドレの息が一瞬止まる。


「魔物が化けて街に出入りしているのがバレたから、聖騎士共が警戒しているんだろ?

そうじゃなければ、連中もそこまで警戒はしない筈だ」

「いや、たまたま他のグループの魔物も、街に出入りしていてよ、そいつらがしくじったんだ!」

「だったら何故その事を黙っていたんだッ!」


水晶の向こうのビブリオがブチ切れ、そしてバルドレに叱責をした。

その勢いに押され黙るバルドレ。

ビブリオは「はぁ……」聞えよがしに溜息を吐くと、静かに言った。


「今の状況を教えろ、その様子だと被害が出たんじゃないのか?

増援(ぞうえん)を送ろうにもエルワンダルから聖地までは、最速で送っても2か月はかかる。

……天候が悪かったらもっとだ。

聖騎士共と交戦はしたのか?」

「……ああ、今仲間は俺を除いて3人しかいない」


それを聞いてビブリオは顔を両手で(おお)い、そして深く息を吐くと、しばらく考え事をする。

そして、長い沈黙を経た後こう言った。


「もう何も言うな、俺が指示を出す」

「今の状況は……」

「何も言うな!セクレタリスが聞いたら厄介(やっかい)な事になるッ。

……大体の事は想像がついた。

良いかバルドレ、お前はそこにいる誰かを連れて、ポイタシュトに向かえ」

「ポイタシュト?

ポイタシュトって、テュルアク帝国の皇都だよな?」

「当たり前だ、他に何がある?

……いいかよく聞けバルドレ。

ポイタシュトに居るサリワルディーヌ大神殿の大神官、シャイヤーレを訪ねろ。

あの女の力を借りれば、テュルアク帝国から兵を借りる事が出来る」

「力を貸してくれるのか?」

「……頼みたくはないが仕方がない。

他に聖地で頼りになる存在は無い。

シャイヤーレに会ったら“私が変わらぬ思いであなたに会いたいと思っている”と言え」

「へぇ、ビブリオの“(コレ)”なのか?」

「……余計な事を言うな。

シャイヤーレは代々の皇帝と“(ねんご)ろ”だ。

……私はまだ聖地に帰るつもりもない。

まぁ、そそる女ではあるがな……」

「へぇ……そいつは」

「もうこれ以上は詮索(せんさく)するな。

後、ルクスディーヌのサリワルディーヌ大神殿に対して、私から“渡り”をつける。

明日には中に入れられるようになるだろう。

……あの町の連中は見た目だけが綺麗(きれい)で、欲望には素直だ。

聖騎士の目が届かない時間なら、賄賂(わいろ)次第(しだい)でどうにでもなる。

どの時間のどの門が我々にとって都合が良いのかは、大神殿の連中に調べさせる。

バルドレはこのまましばらく待機してくれ。

それで明日ルクスディーヌの街に入れる算段が付いたら連絡する。

そしてお前の部下の内、二匹が街に入ったら、お前はここを離れてポイタシュトに向かえ。

後は予備の遠見の水晶で情報をやり取りするんだ。

とにかくエリクシールが何処の誰なのか探るんだ、良いな?」

「ああ、わかった」

「……わかっていると思うが次失敗した時は、さすがにセクレタリスにこの事を知らせないといけない。

次は“無い”と思えよ……」


ビブリオにそう言われたバルドレは、ゴクリと鉛の様な唾を飲み込みながら「分かった……」と答えた。

やがて遠見の水晶の映像からは、ビブリオが「パネム、お前からも何かあるか?」と尋ねている声が響き、やがて「バルドレ、健闘を祈る」と言う声と共に映像が消える。


『…………』


バルドレとその周りでは、重々しい空気と、沈黙が(ただよ)う。

雲が浮かぶ雨季の空の下、彼等は互いに顔を見合せた。


「セクレタリスの旦那は恐ろしいお方ですよね?」


リザードマンがそう言うと、バルドレは「……はぁ」とため息を履いて虚空(こくう)を見つめた。

やがてバルドレは静かにリザードマンの二匹を指さして言った。


「お前らが街に潜入しろ、俺はコイツとポイタシュトに向かう」


コイツと呼ばれたオークはびっくりして「いや、俺もこっちの街に……」と言ったが、バルドレはその眼を(にら)みつけながら言った。


「リザードマンは水辺から遠いと死んでしまうだろうが!

この中で砂漠を越えられるのはお前だけじゃねぇかよ!」

「あ、そうか……すみません」

「……まったくヨォ」


◇◇◇◇


こうしてバルドレ達は、翌日には二手に分かれ、それぞれの目標に向けて活動を始めた。

 その結果……

バルドレ達はテュルアク帝国の力を借りる事に成功し、2週間後にはエリクシールの事を帝国の力を借りて調べ始める事が出来た。

だが、実は帝国でもその前からエリクシールの事を調べており、ルクスディーヌの街に住むテュルアク人を使って情報を集めていたのである。


『ええ、最近テュルアク帝国の人間が、この町を嗅ぎまわっているそうです』


と、以前アイナが言ったのは、これが原因だったのだ。


 こうしてエリクシールの話題を中心に、急速にきな臭くなる聖地、そしてルクスディーヌ。

この、物事が大きく動きそうな気配を察知したビブリオは、この地に向けて新たに増援を送る事を決めた。

……本来の目的を追うのに、現状4人しかいないのは完全に人手不足だと思ったからだ。




……ここで少し脱線するが、セクレタリス達、ヴァーヌマ側の事情を説明する。

彼らの本来の目的とは、居なくなった、エルワンダル大公の妻と、その結婚を()(おこな)った神官、そして立会人となった7人の騎士を探し出すことである。

元々バルドレは、その為に聖地に派遣された。

だからエリクシールを手中に収めるのは、その目的の“ついで”に過ぎない。


しかしそれにしても、エルワンダル戦争終結から5年の月日が流れたにもかかわらず、いまだに彼等の行方を追っている事に驚く方も多いと思う。

しかしこれには理由があった。

……現在のエルワンダル公爵、ダナバンド王国摂政ヴァーヌマは、エルワンダル支配を安定させられていなかったからだ。

実はこの時期のエルワンダルで、こんな噂が流れた。


《いつか本当の大公様が戻ってきて、この苦しい生活を改めて下さる》


つまりあの落城の日、アイナ・ベルヴィーンと大公が正式な結婚をし、そしてアイナのお(なか)の中に嫡子(ちゃくし)が宿った事が広まったのだ。

……誰かが広めたのだろう。


その結果、今のエルワンダルの社会に絶望し、また落ちぶれて行った、かつてのエルワンダル大公家の家臣を中心に、反逆者が続出している。

生活が貧しくなった民衆も、積極的にソレに協力した。

……あの低地地方に広がる、広いリズネイ湾や、そこに注ぎ込む大河アウベン沿いの湿地帯。

これらはこの反逆者共に(かく)()を提供した。

水辺に(ひそ)んだ反逆者は、時折ダナバンドに仕える騎士の家を襲撃し、騎士家を皆殺しにする。


……こうしてテロリストが闊歩(かっぽ)し、治安は悪化した。

支配者にとってエルワンダルと言うのは、統治が難しい領地になったのだ。


このためヴァーヌマ子飼いの新興貴族の中には『エルワンダルの領地を売却し、出来るならダナバンド本国の領地を買い戻したい』と言う者も現れた。

封建領主の減少は、動員兵力の減少だ。

なので、これは看過(かんか)できない問題である。

と言うのも兵力が減少し、弱いと見るや、エルワンダルを失ったヴァンツェル・オストフィリア国が、間違いなく復讐戦(ふくしゅうせん)を仕掛けてくる。

……少なくともそう思えるほど、両国関係は緊迫(きんぱく)していた。


こう言った理由もあり、この地の暗がりに潜む反逆者の存在は、まるで咽喉(のど)に刺さる小骨(こぼね)の様に、ヴァーヌマを苛立(いらだ)たせた。

逆にこうなると判っていたから、ヴァーヌマはエルワンダル大公家の族滅(ぞくめつ)と言う、非情(ひじょう)の手段を取っていたとも言える。

なので彼は、改めて消えたエルワンダル人、特に滅亡(めつぼう)したエルワンダル大公の妻と、その子供を探していた。

……ヴァーヌマは恐れる。


『この地の正統なる統治者は私だ!』


と言いながら、この子供が、エルワンダルに帰って来る事を……

そうなれば大義名分と旗頭(はたがしら)を得た反逆者共が、旧大公家の生き残りの前に集結し、組織だって活動を活発化させる。

……そうなればいよいよ反乱だ。


統治者であるヴァーヌマは、何としてでもそれを()けたかった。

だがあれから5年、彼らの行方は未だ(よう)として知れない。


なので協力するセクレタリス達は、聖地も含めた広いエリアに魔物を派遣し、とにかく情報を集めた。

以前の様に“聖地に向かった可能性が低い”とは思わなくなったのだ。

逆に今は(これだけ探しても居ないのだから、想像以上に遠くに行ってもおかしくない)と思っている。

……改めて増援が聖地に送られるのはこう言った事情がある。


今回から話を分割し、一話辺りを読みやすい長さに調整してみます。

このことへのご意見等がありましたら感想欄にお願いいたします。


次回投稿は20日7:00から8:00の間です。

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