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デスゲームを楽しむために  作者: すずひら
session3 PKギルド《グリードグリム》
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039 みたびの出会い

今回はあとがき長いので前書き省略

 手持ちのポーションが切れていたのを思い出した。オニキスが光魔法で回復技は使えるけれど、万が一に備えて買っといた方がいいよなぁとか、その程度の考えで道具屋に行った。

 そこで、またいつかのチンピラズに遭遇した。

 うわぁ、めんどくさい。

 前回、前々回と異なる部分は《始まりの街》内での戦闘が解禁されていることだろう。あとは、なんだか彼らがやけに興奮しているようだったこと。目が血走っているのは寝不足なのかな、なんて平和な思考をそのときのわたしはしていた。

 

 なんだかいやな予感がしたけど、わたしにはジェード君の分身がひとつついていた。仮に戦闘になってわたしが逃げきれずに攻撃されても、スキル《挺身》でひとまずの安全は守られている。この《挺身》というスキルはわたしへのダメージを分体ジェード君を通して本体のジェード君が身代わりで受けるというもの。わたしのHPは15しかないけどHPが500以上あるジェード君に守られているというのは安心感がある。

 そんな余裕が危機感を鈍らせていたんだと思う。

 普段のわたしなら彼らの目を見た瞬間に気が付いて、すぐに逃げ出してたはずだ。

 小さいころからずっと見ていた院長先生の瞳に、彼らの目は酷似していたから。

 その目に宿る感情は狂気。彼らはすでにチンピラなんかじゃなくて、どこか壊れた、犯罪を犯そうとしている者たちだった。


 「よぉ、クソガキ。一人になるの待ってたぜ」

 「……うわぁ」

 「はっ、随分な反応じゃねぇか」

 「そりゃあ、女性が一人になるところを待ち伏せって、ねー」

 「いままで俺らをさんざんコケにしてくれたお礼してやるよ。黙ってついてこい」

 「……いやだって言ったら?」

 「――力づくだよ!」


 チンピラの一人はそう叫ぶとわたしに向かって突進してきた。たとえ殴られてもそれなりにはいい防具をつけてるからそんなにダメージは入らないし、仮にはいったとしてもジェード君の《挺身》でそうそうHPにダメージは行かない。それでも咄嗟に顔をかばってしまったのは仕方ないと思う。女の子だし。

 でもそのせいでわたしはチンピラが手に持ったアイテムに気づけなかった。


 《システムロール:“麻痺の香”発動。基準値30→21 成功》


 対象を一定確率で状態異常:麻痺にさせるアイテム。道具屋で売ってるのを見たことはある。この手のアイテムの発動は相手によらず基準値固定。それに対して対象の方が抵抗ロールを行い、抵抗に成功すれば麻痺の効果はでない。また、抵抗ロールに失敗してもそのあとに幸運ロールに成功すれば回避できる。わたしの場合は幸運が現時点で1000を超えているので幸運ロールは自動成功なはず。前に魔物に状態異常攻撃を受けたときは基準値が60あったけど自動成功だった。


 《システムロール:状態異常抵抗ロール。POW対“麻痺の香・中品質”抵抗基準値-20 70-(-20)=90 90→98 ファンブル!》


 ……ふぁっ?

 ふぁんぶる?

 

 《出目ファンブルにより状態異常:麻痺になりました。ファンブルの効果:幸運ロール自動失敗》


 ふっ、と体の力が抜ける。足に力が入らず顔から前のめりに地面に倒れこむ。

 ……痛みはない、というか感覚がない。視界の左上でHPが2減った。被攻撃ダメージじゃなくて自爆ダメージ扱いだから挺身が発動しなかったのかな。

 そんなことを考えられる程度には意識ははっきりしているのに体が動かない。金縛りのような感覚。指先がかろうじて動くだろうか。

 左手が少しでも動けばメニューを開いてフレンドコールで助けを呼ぶこともできる。でも、チンピラたちがそんなことを許すはずもなく、わたしはすぐに手足をロープで縛られる。

 捕縛系技能の判定は結構厳しいはずなのだけれど、対象が麻痺していれば自動成功らしい。

 これは、ちょっとやばいんじゃない?

 そう思っていると、遠くから誰かが駆けてくるのが見えた。


 「ミオに何してやがるっ、離せっ」


 こちらに駆けてきたのはバッツ君。あの料理人ガッツの息子。そう、実はガッツさん既婚者だった。奥さんとてもかわいい人だった。

 って、そんなことはどうでもいい。


 「なんだてめぇ、邪魔すんじゃねぇ!」

 「死にたくなきゃ失せろガキがっ」


 バッツ君とチンピラたちは口論を始める。バッツ君は冒険者志望の少年で負けん気が強いから、わたしが誘拐されそうになってるところを見つけて駆けてきてくれたのだろう。

 そして、バッツ君のなにか一言が勘に障ったのか、チンピラの一人が腰の剣を抜いた。

 鮮血が舞う。

 バッツ君は地面に倒れ、そのまま動かなくなった。


 「けっ、ガキがいきがってるからこうなるんだぜ」

 「おい、はやくしろ、今の騒ぎで人が来るかもしれねぇ」

 「ああ」


 そしてわたしは麻袋のようなものを頭から被せられ、殴られた。ノックアウト攻撃。またも抵抗に失敗。どうやら今日はダイスの女神さまに見放されているらしい。

 頭に強い衝撃を受けて、わたしの意識は闇に沈んだ。


というわけでキチガイどもに捕まったミオさん。彼女のステータスは防具補正などでかなり高いのですが、PVではこういったからめ手が怖いですね。ちなみに状態異常系のアイテムは使用側がクリティカル出すと相手の抵抗無視して成功します。ジェードみたいに耐性持ちじゃないとピンチになりますね。それでも幸運ロールでのワンチャンはあるので、今回のファンブルよりはましですが。


今回のミオのファンブルはプロット書いていて焦りました。ミオが最終的にチンピラに捕まるようなストーリーにはしたかったのですが、この段階の後にもうちょっとちゃんとした戦闘を挟んでーとかあと2話くらい使う予定だったんです。

悩んだんですが、そこの話は丸丸カットしました。その結果急展開になってしまったので少し分量増やして、とかバッツ君急遽出してワンクッション入れたりとかいろいろ大変でした(バッツ君はそのためだけに出てきてやられてしまった可哀想な子。名前も適当感あふれてますね)。


ミオは今回がはじめてのダイスミス、しかもファンブルでしたね。実際にTRPGやってるといつも思うんですが、クリティカルとファンブルって確率以上に出る気がします。わたしは以前、連続クリ3回のあとにファンブル連続で6回出しました。結構な確率だと思います。新しいキャラシ用意しました。


と、話が長くなりました。次はマスターを失ったジェードとオニキス視点です。

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