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デスゲームを楽しむために  作者: すずひら
間章 ほのぼのとした日常 
17/143

017 出会い?

GM「料理人ガッツと別れたあなたは午後の街を散策することにしました。しかし『暇な一日も悪くない』などとフラグを立ててしまったあなたは次の事件に巻き込まれます」

ミオ「えー」

 

 また食べに行くことを約束した(食材を持っていくことも約束させられた)わたしはガッツさんと別れて街をぶらぶら歩いていた。特にめぼしいものもなかったのでなんとなく装備品を一つ買って、宿屋へ帰ろうと近道の路地裏を通るわたしはガラの悪い男3人に絡まれた。


 「おいおい、嬢ちゃん、随分とお金持ちじゃねぇか」


 うわぁ、どこからどうみてもチンピラだよ。ていうかそのチンピラにしか見えないファッションをどこで揃えたのかむしろ気になるよ。

 そして、お金持ちって、いま装備品買ったことを指して言ってるのかな。確かに店売りの中では一番高い商品だったけど、中級ポーションよりちょっと高い程度だよ。

 ……そういえば中級で50万だっけ。そりゃたしかにお金持ちに見えるよなぁ。なんか金銭感覚麻痺してきてるなぁ。

 あー、宿屋への近道せず、大通り行けばよかった。

 

 とりあえず無視して宿屋に帰ろうとしたわたしの行く手を男の一人が遮った。

 現実でもこういうことあったなぁ。こういうときはすり抜けて……。

 わたしはここが、ゲームの中だということを忘れていた。ヘルプにも書いてあった。

 街中での攻撃性のある接触は不可能。殺人防止のためのシステム。


 「きゃっ」


 男たちの間をすり抜けようとしたわたしは見えない壁に阻まれた。予想外の衝撃に転倒し、尻もちをついてしまう。いたた、お尻打った。

 どうやらわたしの突進を攻撃性のある接触とシステムが判断したみたい。

 てことは、この囲まれてる状況って逃げられないんじゃ?


 「おいおい、この子逃げられると思ってるよ。可愛いねー」

 「なに、お前ロリコンだったの?」

 「馬鹿、よく顔見てみろよ。めっちゃ可愛いじゃん。ロリコンじゃなくてもいけるって」

 「おー確かに。あと数年もすれば美人になりそー」


 好き勝手言って。君たちよりはよっぽど年上だってーの。

 もう数年してもどうせ見た目は変わりませんよーだ。


 「……やめていただけませんか?」

 「やめるってなんだい。俺たちはただここに立って喋ってるだけだぜ。それとも何、街中で喋るなってこと?」

 「……宿屋に帰りたいのでどいていただけませんか?」

 「帰りたいなら帰ればいいじゃん。俺たちは別に止めないぜ。な?」

 「おーおー帰りたいならどうぞ、お嬢さん」


 やんなるなぁ。こういうの相手にするの。ゲームの中だから警察に通報ってのもないし。衛兵はいるけど、あれが動くのはシステムに規定された悪事を働いたときだけだ。この状況は確かに、彼らの言うように、ただ街中で喋ってるだけの行為だから、システム的に問題はないのだ。

 まぁまだ手を出してこないだけマシな部類なのかな。さっきから体にまとわりつく舐めるような視線を除けばだけど。いつ心変わりするやら。

 お金だして何とかなるかなー。ならないだろうなー。どうしようか。最悪の場合は頼れる我が弟君にメールかフレンドコールで頼めば烈火のごとく駆けつけてくれるんだろうけど。それは姉としてなぁ。

 わたしが悩んでいると、背後から鋭い声がかかった。


 「お前らそこで何やっている!」

 「なんだてめぇは」


 その声に反応した男たちが誰何する。わたしには男たちの壁が邪魔で声の主は見えない。誰だろう。


 「俺はギルド《グリフィンナイツ》のギルマス、カイトだ。今退けば見逃してやる」


 その言葉を聞き、慌てた男たちは顔を見合わせると脱兎のごとく去って行った。おー、ラピッドラビットより逃げ足早いんじゃないの君たち。冗談だけど。


 「大丈夫でしたか、お嬢さん?」


 声をかけてきたのは甘い顔だちの少年。わたしきっと君より年上だけど、まぁ助けてもらったしここは笑顔で。恩人には感謝だよね。お世辞も加えておこうかな。


 「助かりました、ありがとう。素敵な騎士さん」


章と章の間には明確な区切れはないので章わけはいまのところする予定ないです。なんとなくのかんじで。


8月18日追記。章わけしちゃった。120話超えて長くなってきたしね。

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