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デスゲームを楽しむために  作者: すずひら
間章 ほのぼのとした日常 
14/143

014 はじめてのおつかい

GM「はじめてお使いをしたのは何歳の時ですか?」

ミオ「んー、4、5歳の時にはもう働いてたからその前……?」

GM「壮絶な過去をお持ちで」

ミオ「そうかな?」

 

 そういえば、昨日は森のだいぶ奥まで行ったせいでキングラピッドラビットというのにも出会ったんだと思うけど、おなじく他の魔物にもたくさん遭遇した。ゴブリンキングとかオーガロードといった強そうな魔物もいた。ラピッドラビットに比べて耐久力はあるみたいで、ジェード君が倒すのに若干時間がかかることはあった。そして、ジェード君がダメージを受けてしまうこともあったのだ。昨日は持っていたポーション2つで事なきを得たけど、これで手持ちのポーションはなくなってしまった。加えて今日もジェード君はご飯を食べに行く気に満ち溢れている。わたしはめんどくさがりだけど、他人の希望を叶えることは嫌いじゃない。押しにも弱いしね。


 そこでわたしはポーションを買いに初めて街の道具屋に入ってみた。ここはNPCが経営する道具屋さん。でも、この世界のNPCは普通の人間とほとんど変わらない。ちなみにジェード君は宿に置いてきた。

 わたしは反省を活かせる女!

 付け加えるなら、街に出入りする時は人目を忍ぶため、ジェード君はわたしの服の下とかに隠している。形のない粘性生物なのはこういう時いいよね。もぞもぞされるとちょっとくすぐったいけど。粘性って名前ほどべたべたしないし。


 店主らしいおじさんは煙草をふかしながら店番をしていた。

 

 「らっしゃい。何をお求めで、お嬢さん」

 

 お嬢さんか……まぁわたしは見た目幼女(弟談)だし仕方ないかもしれないけど、これでも多分成人してるんですよ、おじさん?

 なんかお使いとかで来てると思われたらやだなぁ。普通に凹む。この容姿って何気にコンプレックスなのよ。

 

 「ポーションて売ってますか?」

 「ああ、いろいろ置いてるよ。HPかい、MPかい? それとも他の?」

 

 あ、MP回復のポーションなんてのもあるんだ。わたしとジェード君はMPなんて使わないからなぁ。

 

 「HPの方で。どれですか?」

 「これと、これと、これだな。順に初級、下級、中級だ。装備から見て嬢ちゃんのレベルなら初級でいいだろう」


 使うのはわたしじゃなくてジェード君だからなぁ。ちなみにジェード君はいまレベル40でHPは200だ。HP15のわたしに使う初級じゃとても足りないよね。


 「えっと、それぞれどのくらいHPを回復するんですか?」


 初級ポーションは手持ちのやつで説明を見たからHP15回復という効果は知ってるけど。


 「初級が15、下級が40、中級が100だ」


 中級でもジェード君全回復には2本必要なのか……。出費がかさむなぁ。

 昨日の段階でジェード君は手持ちの初級ポーション2本でなんとかなる程度のダメージしか受けていなかったけれど、これからはどうなるかわからない。

 あと、こういうのって効果低いのをいっぱい買うより高いのを数本買った方が多分お得だよね。それじゃあ……。

 

 「じゃあ、中級を10本くらいください」

 「おいおい中級なんて一体何に使うんだ。この街じゃまったく売れんから在庫だって5本しかないぞ。見栄張るのはやめとけ。だいたい金はあるのか。中級は一本5000Gだぞ」


 うわぁ、一本で宿の100日分とか。恐ろしいなぁ。日本円換算50万かな……。

 まぁ、わたしを見くびってもらっては困るんだけどね!


 「はい、25000G」


 即金で払ったわたしにおじさんは目を丸くしている。なんか気持ちいいね。

 いやぁ、わたしもびっくりだよ。昨日の狩りを終えて所持金見たら40000G超えてたんだから。実入りの良い敵がいたのかな。一日森にこもって狩りするだけで100万以上稼げるとかやっぱりこの世界はイージーモード。

 

 ていうか危ない。中級10本買ってたらお金たりなかった……あやうく恥かくとこだったよ。中級ポーション高すぎる……。


ポーションは初級を買い込んだ方が安いです。回復量ではなく、使用の手間の問題で。戦闘時に中級1本飲むのと初級7本飲むのとじゃあ……。ミオはゲーム初心者なのでそこまで思い至らず余計な出費。でも払えちゃう!怖い!

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