第86話「四獣学院」
学生島に帰ったオレはとりあえず、自分の家へと向かう。
なぜなら、そこは確実に明緑の擬似魔法戦争に出場していた選手がいるからだ。
それに、選手が確実にいる場所の中でも大勢いるし。
そして、オレは自分の家のドアを開けた。
もちろん、そこには魅月、桃香、レイン、姫依、愛、桜の6人がいる。
・・・と思ったのだが、いたのは2人だけだった。
一人は銀髪の少女、魅月。
そして、もう一人は
「慧君、おかえりなさい。ご飯にします?それとも、お風呂?あ、もしかして、愛をお望みですか?」
オレを見た瞬間、こう言ってきた愛だった。
久しぶりにオレに会ってちょっと暴走気味の愛を止め、オレは例の話を切り出した。
すると、その話には二人とも答えてくれた。
魅月は狙撃をするため、本陣から戦場全体を見ていたから、戦場全体の話。
愛は敵陣へと向かっていった本隊の一人だったので、戦いのより深い話を聞けた。
──そして、三十分程度が経ったとき、すべての話が終わった。
それにしても、聞いたときには本当に驚いた。
だって、初めに予想していた『僅差での敗北』ではなかった時点でさえ驚いていたのに、結果が『今年初出場の高校に惨敗』だなんて。
そして、戦った『四獣学院』という学院が恐ろしい高校であることを理解した。
まず、個人一人一人の能力が全国でもトップクラスである明緑が個人の能力で負けていたこと。
正直に言って、オレは明緑の個人の能力は全国でも一番であると思っていた。
だが、その明緑に勝るほど個人の能力が高いということは、その四獣学院が一位であると言わざるを得ない。
そして、二つめ、3年生エースである高田さんを一人で倒した生徒がいること。
正直、あの人は倒れることを知らないアンデッドなのかと思っていたのだが、そんな怪物を一人で倒した人物がいたらしい。
あの暴力的なまでの防御力を誇る高田さんを倒せるとはなかなかの実力者だ。
そして、最後に私立明緑学園の超天才魔法使い、高尾響弥が倒されたこと。
こちらは敗北ではなく、一体一の勝負で引き分けたそうなのだが。
それにしても、あの高尾さんが倒れるところなんて想像できない。
これが話を聞いていて感じた恐ろしいことだ。
だが、そんなことも今のオレには楽しみになってしまう。
思わず、ニヤニヤしてしまった。
あぁ、早く魔法学園競技大会秋の部が始まる11月がこねぇかなぁ。
そして、話が終わって何分か経った頃、皆が帰ってきた。
皆は次の魔法学園競技大会に向けて特訓していたらしい。
そんな皆にちゃんと土産を渡して食事を摂ってから眠り、オレの夏休みは終わった。




