第79話「またかよ!?」
伸びてくる龍の頭に向かって、 熱鉄砲を放つ。
これは熱した鋼鉄砲を放つといった、簡単な合成魔法だ。
正直、熱鉄砲は、威力なら鋼鉄砲を普通に撃った方が高いし、火傷させるなら火炎砲を撃った方が確実であり、合成魔法の練習用にしかならない魔法なのだが、あの龍の頭には効果があるだろう。
なぜなら、この魔法は鋼鉄の熱の伝導性を利用し、放たれる鋼鉄がものすごい温度になってる魔法だからだ。
なので、あの龍の頭を少しでも沸騰させて攻撃力を減少、もしくは足止めが期待できる。
そして、オレはその間に自由落下していくという作戦だ。
今のところ作戦は順調に進んでいた。
360度すべてに撃ち込んだ熱鉄砲は着弾し、ちゃんと足止めをしている。
あとは、オレが着地すればいいだけ。
だが、オレが足止めをしている熱鉄砲を見て、『あれ?なんか、これいけんじゃね?』と思って着地の準備をしているとき、ヤツらが現れる。
そう。伸びてくる龍の首から生えて出てきた龍の頭たちだ。
ヤツらは見事にオレの着地地点にスタンバイして、コンニチハしていた。
そして、今まさにサヨナラするところだった。
だが、オレが諦めて龍の口へとダイブする直前龍の頭たちは消えていった。
そして、オレは無事に着地する。
・・・作戦成功?
だが、やはり疑問が出てくる。
今、完全に止めを刺せたはずなのに、なぜ止めを刺さなかったのか?
そして、もう一つ疑問が出てきた。
こちらはほとんど、いや、完璧に答えが出てるのだが。
どうして、模擬戦が終了しているのだろう?
しかも、なぜかオレが勝ってる。
そして、なぜかレインが倒れている。
まぁ、答えは簡単だし、そのおかげで一つめの疑問の答えも出た。
あとは・・・
レインを大急ぎで保健室に運ぶだけだ!
ここまで言えばわかると思うが、オレが勝った理由、レインが倒れていた理由がわかるだろう。
そう。魔力切れだ。
2回目だったので、対処が1回目よりも楽だったらしいが、やはり大急ぎで運ばなくては危なかったらしい。
結局、魅月と同じようにすぐ回復したが。
(もちろん、オレのキスのおかげでもある。)
そして、魅月のときと同じようにオレは新しい属性魔法が使えなかった。
(鍵の魔法使いの魔力が、オレの体内に入ってきていない為。)
ともかく、オレの勝利で模擬戦が終了し、みんなで仲良く帰った。




