第7話「The shopping with 魅月」
オレは、朝8時に目を覚ました。
だが、オレは動けない。なんでかって?
そりゃあ、女の子二人がオレの左右から抱きついてきてんだ。動けるはずもない。
そもそも、どうしてこんな状況になったか説明しよう。
ーー約10時間前ーー
オレは寝ようと思い、寝室に向かった。
そこで、問題が起こった。
魅月がまた、オレのベッドで寝ると言い出したのだ。
たしかに、魅月のベッドはこの部屋にはない。
だから、オレのベッドで寝ても普通にはずだ。
オレが、他のところで寝ればな。
だが、魅月は、一緒に寝ようと言い出した。
まぁ、コレは大した問題じゃない。
問題はコレを聞いたレインも、一緒に寝ると言い出したことだ。
たしかに、レインもベッドがないから、オレのベッドに寝かせるのは当然のことだと言えよう。
でも、オレも同じベッドで寝るのはちょっと違うんじゃないですかね?
オレは、レインと魅月が言い争いでもして、同じベッドには寝ないだろうと思っていたのだが。
アイツら、よりにもよって、三人で同じベッドに寝ようと言ってきやがった。
よって、多数決の原理によりオレはベッドで寝ることになった
そして、今に至るわけだ。
さぁ、これからどうしよう。
とりあえず、魅月を起こすか。
「おい、魅月、起きろ。朝だぞ。」
「ん?おはよう。慧。」
「おはよう。もう8時だ。そろそろ出掛けるしたくをしようぜ。」
「そうだねぇ。」
魅月が起きたことにより右半身を解放されたオレは、体を起こそうとして動きを停止した。
「レイン、起きろ!」
「ん?あぁ、慧様。おはようございます。」
「呑気におはようなんて言ってる場合か!なんでお前は下着だけで寝てんだよ!?」
「あぁ、コレですか。気にしないで下さい。」
「いや、気にするわ!そもそも、オレたちがベッドに入ったときはまだ服着てただろ!なんで、脱いでんだよ!?」
「あぁ、コレは寝てる間に脱いでしまったのです。なので、不可抗力です。」
「いや、何言ってんだ?そんなことあるわけねーだろ!」
「いえ。私は幼少の頃よりずっとこうでしたよ?
直そうとしたんですが、コレだけは直らなかったのです。」
「なっ!?マジかよ!?」
「マジです。」
「・・・」
マジかよ!?オレはこれから、コレを毎朝見なきゃなのかよ!?
いや、嬉しいよ?男の子としてはすごい嬉しいけどさ。
これは、ダメだろ!
そんなやり取りがあった後、準備を終え、出掛けたオレと魅月は、でかいショッピングモールの中にいた。
「いやぁ、それにしてもでけーな。駅の方には来なかったから知らなかったけど、こんなものが建ってたなんてなぁ。」
素直に感想を述べるオレに、魅月がドヤ顔を向けてきた。
なんかムカつくな。
「ねぇ、慧、あそこ行こうよ!」
そう言って、オレの手を引き、歩きだす魅月。
着いたのは、おしゃれな服がたくさん並んでいるお店だった。
魅月は、服を何着か選んできてオレにどれがいいか聞いてきた。
魅月に似合いそうなポップなパーカーを選ぶと、魅月はすぐ試着室に向かった。
魅月はすごく楽しそうだ。服を選んでやったときも笑顔で、とても嬉しそうにしていた。
と、魅月が試着室から出てきた。
やはり、すごく似合っている。
素直に、かわいい、と誉めたら、顔を真っ赤にしながら、照れていた。
こうして、オレたちのデートは楽しく進んでいた。
一方、その頃、私はというと、二人を尾けていた。
私は、物陰に隠れながら、二人を見ていた。
魅月のあの真っ赤にした顔、慧様になんて言われたんでしょうか?
とても気になりますが、近くに行くと気づかれる恐れがあるので、近寄れません。
それと、もう一つ気になることがあります。
そこの物陰から二人を見ているピンクの髪をショートカットにしたかわいい女の子です。
悪い子には見えませんし、お二人のお知り合いでしょうか?
「すみません。あの二人とどういう関係ですか?」
彼女に近づいて聞いてみる。
「あ、あの二人って、だ、誰のことですか?」
「あなたが、今まで見ていたあの男女のことです。」
「わ、私は、別にあの二人を見ていたわけではないですよ。」
「・・・そうですか。ショッピングモールの入り口でお二人を見かけてから、ずっと見ていたような気がしていたんですが。・・・そうでなかったのなら、すみません。」
「・・・すみません、実は私は二人のクラスメートで、二人がなにをしてるのか気になって。」
「そうでしたか。じゃあ、もうすぐ、私ともクラスメートになりますね。」
「転校生の方ですか?」
「はい。レイン・ヴェルナーと申します。」
「そ、そうでしたか。私は、高梨桃香と言います。これまでのご無礼をお許し下さい。レイン王女。」
「やめて下さい。敬語は結構です。あと、レインとお呼びして頂いても結構ですよ?」
「い、いえ、でも…」
「お願いします。」
「わ、わかりました。じゃあ、レイン。これからよろしく。」
「はいっ。」
「ところで、レインはあの二人とどういう関係なの?」
「私ですか?私は二人のルームメートです。」
「ルームメート!?ルームメートって、一緒に住んでるってことだよね?」
「はい。」
「それって大丈夫なの?レインって、お姫様でしょ?」
「大丈夫ですよ。慧様のお爺様の許可は頂きましたので。」
「そ、そうなんだ。」
なぜか、すごくショックを受けているようです。なぜでしょうか?
そんなことより、二人が動き出しました。ついて行きましょう。
二人が向かったのは、ファミリーレストランのようです。
そろそろ、お昼どきですし、私もご飯にしましょう。
それにしても、どこで食べましょうか?
二人のいるファミリーレストランに入れればいいのですが、気づかれたら、あとが怖いです。
あっ!あそこにしましょう。雰囲気もいいですし、あのファミリーレストランから近いです。
「桃香さん。今からお昼にしますが、一緒にいかがですか?」
「えっ?一緒に?いいの?」
「はい。あそこのレストランなんていかがでしょう?」
「そうだね。うん。そうしよう。」
こうして、二人で食事をすることになった私達は楽しく話をしながら、食事をしました。
そして、また、あの二人の尾行に戻ります。




