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Kissから始まる魔法学園  作者: 栗間屋 ラヒ
第3章 Kissから始まる魔法学園競技大会 春の部
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第58話「優勝」

オレが滝川紫龍との勝負に勝利し、敵陣へと戻ってきた頃には全てが終わっていた。

見たところ、全員揃っているから戦闘不能になった者はいないと見て間違いない。

が、そんな中でオレが1番気になっているのは、全員無事だったことでも、敵陣を制圧できていることでもない。

それは、


「なぜ、高尾さんがここに? 相良優人と戦っていたはずじゃありませんでしたっけ?」


血だらけでボロボロの服を纏った高尾響弥が敵陣ここ)にいることだった。



たしかに、オレが聞いている質問は高尾さんを見て、少し考えればわかる程度の問題だ。

が、たしか、今のオレの言葉通り、いや、オレの記憶通りならば、高尾さんは自陣と敵陣のちょうど真ん中当たりで相良優人と戦っていたはず。

そして、オレは、相良優人がそんなに早く片付く相手でもないと知っている。


じゃあ、なぜなのだろう?

なぜ、こんなに早く相良優人との戦いを終わらせて、距離があるはずの敵陣までこんなに早く来れたのだろうか?




「それは少し考えればわかることだろう。相良優人を倒してきた、ただそれだけだ。」


「いや、そうではなくてですね。 なんでこんなに早く敵陣ここに来れたんですか!? 距離や、想定していた戦闘時間を計算したら、こんなに早くは来れないはずですよ!?」


「アイツがオレと普通に戦っていては勝負にならない。だから、アイツが奥の手を使うのを見越したうえでいろいろと対策を取らせてもらったわけだ。少し想定外の威力だったが、大した問題ではなかった。」


血まみれ、ボロボロの高尾さんが淡々と答える。

その光景に、オレは


「へぇ〜。ソウナンデスカ。」


と、苦笑いを浮かべながら、適当な返事を返した。

それを見ながら、高尾さんはまだ口を開く。


「そもそも、オレが早いのではない。お前が遅いんだ。」


「いやいや、結構、頑張ってきたんですよ!」


高尾さんの言葉にオレは勢いよく返事する。

が、高尾さんの言葉には続きがあった。


「たしかに・・・たしかにお前は遅かったが、滝川紫龍の相手をしたんだ。よく頑張ったな、慧。」


そう言って、高尾さんは微笑んでくれた。





そんな会話をしたあと、クリスタルに魔力を込め始める。

ちなみに、クリスタルに魔力を込めているのは、あと少しで戦闘不能状態になりそうな愛がやっている。


そして、オレや高尾さん、みんなはその警護をやっていた。


2,3人くらい敵が来たが、高尾さんが銃弾で貫かれたり、オレの剣で斬られたりとあっさりと戦闘不能に追い込まれた。

それから、また敵が来るかと思っていたのだが。

敵陣の敵は全滅させたし、主力部隊が戻ってくるようなこともなかったので、すぐにオレたちの優勝のアナウンスが闘技場に流れた。





そして、オレたちは擬似魔法戦争の部で優勝することができ、笑顔で学校へと戻っていったのだった。

そして、魔法学園競技大会春の部

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