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Kissから始まる魔法学園  作者: 栗間屋 ラヒ
第3章 Kissから始まる魔法学園競技大会 春の部
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第53話「結末」

「ここで!ボクが戦闘不能になろうとも、君を!ボクはここで倒す!!」


真剣な表情で言った滝川紫龍の言葉にオレは息を呑む。

が、オレは不敵に笑い、


「倒されねぇよ。この勝負はオレがもらう。」


と、返してやる。

そして、しっかりと魔力を身体中に行き渡らせる。

そして、自分の人生で初めてといってもいいくらい、肉体強化の魔法に集中する。


「では、そろそろ、いこうかな。ボクの体も血が足りなくて倒れそうだしね。」


そう言って、ゆらりとした動きで刀をオレの方に向ける。

そして、突っ込んでくる。


身体中の魔力を肉体強化魔法に注いだのだろう。

先ほどまでとは桁違いのスピードだ。

が、やはり、スピードにだけは自信があるオレには、追いつけない。


1メートル以内に入んなきゃいいんだ。

バックステップや横っ飛びをし続けるだけでなんとかなる。


だが、ことは大して簡単ではなかった。

たしかに、1メートル以内に入らなければいい、ただこれだけのことをし続けるのは、簡単な話だと思う。

実際、最初の方は、オレと滝川紫龍の距離も段々と離れていった。


が、相手は、天才である滝川紫龍だ。

そして、アイツ自身、土属性の魔法使いであるため、今、このフィールドとは相性がよく、地形を変えることだって可能だ。

つまり、天才相手に完璧に地の利を取られている。


実際、現在のオレは、徐々に追い詰められ続けている。

それも、ヤツが完璧にオレの行く先々の地形を変え、オレの逃走経路を少なくしたり、オレのスピードを徐々に減速させているのが原因だ。


さすがに、マズいと感じる。

これじゃ、オレの体が滝川紫龍の1メートル以内に入るのも時間の問題だ。


オレも対抗して、鋼鉄砲アイアンキャノンで牽制したりしているが、滝川紫龍の1メートル以内に入った途端に斬り伏せられる。

それは、大した減速を必要としないほど速く、鋭い。



が、突然、徐々に追い詰められ続けるオレは思った。

オレから攻撃すればいいじゃないか、と。


一見すれば馬鹿な意見かもしれない。

が、多段攻撃や範囲攻撃ならどうだろう?


「試してみる価値はありそうだな。」


オレはいつものように笑って、詠唱を始める。


「我が従える無数のつるぎよ。今から、我が敵である彼の者に敬意を持って剣を振るう。汝、我が敵を切り裂き、最高の敬意を与えよ!!」

無数の剣舞カウントレス・ブレードダンス!!」


詠唱が終わり、魔法が発動する。

すると、滝川紫龍の全方位360度を無数の銀色の剣が取り囲むように現れる。

そして、次の瞬間、剣は先端を滝川紫龍に向け、次々と滝川紫龍に向かっていく。

そして、それから、滝川紫龍の妖刀『血塗らし』とオレの魔法、無数の剣舞が火花を散らす。


最初の方は、滝川紫龍の1メートル以内に入った途端に弾かれる剣たちだったが、次第に滝川紫龍はかすり傷を作っていった。

そして、ようやく、滝川紫龍に大きな傷を作る。

が、それでオレの魔法の剣たちは打ち止めになった。


が、滝川紫龍は倒れる。

さすがに天才でも大量出血には耐えられない。


「負けてしまったか。」


と、言い残すと、すぐに戦闘不能とみなされ、光となって消えていった。


こうして、オレは滝川紫龍に勝利し、また、敵陣へと向かっていった。

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