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Kissから始まる魔法学園  作者: 栗間屋 ラヒ
第3章 Kissから始まる魔法学園競技大会 春の部
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第51話「推測」

オレのストレートな質問にどう答えるか?

それの答えは、このどうしようもない戦況を変えるモノかもしれない。

だから、聞き逃しなどないようにオレは耳に全神経を集中させて聞いた。


「なんで? ですか。 その答えとしては、君の攻撃が予想以上に速かったから、ですかね。」


「いや、ウソつけ!」


オレは本気でツッコミを入れる。

そして、言葉を続ける。


「つか、お前のその危ねぇ刀の範囲内に入ったら、途端に斬られんだろ? 速いも遅いも関係あるか!」


「ふむ。意外と頭がキレるようだね。

たしかに、ボクの『血塗らし』には、斬る対象の速度は関係ない。」


「じゃあ、なんで、お前はオレの初撃でオレを斬らなかった!?」


「だから、言っただろう? 君が速かったからだと。」


「は? 意味わかんねぇよ!」


「・・・そうか。なら、仕方ないな。 早く続きを始めよう!」


滝川紫龍は、一方的に斬り掛かって、会話を終わらせる。


あの刀の能力を知ったオレは、迂闊には近づけず、一定の距離を取ったまま後退していく。


オレはどうすればいい?

どうすれば、アイツの刀の能力に勝てる?

アイツの言葉は、どういう意味があるんだ?

そもそも、アイツの言葉は真実なのか?

じゃあ、真実だとしたら、どういうことだ?


考えてもわからない・・・では、あれはハッタリだったのか?

ハッタリだとしても、なぜ、初撃でオレを斬らなかった?

そもそも、なぜ、アイツはハッタリを言ったんだ?


こんなたくさんの疑問が頭を駆け巡る。

考えすぎて頭がパンクしそうだ。

クソッ!

なんか、ねぇのか! なにか!


そして、オレはあるモノを見て、閃いた。

この妖刀がなぜ、オレを初撃で斬らなかったのかを。

いや、斬ることができなかったのかを。


そりゃ、わかんねぇわけだよな。

オレは思い違いをしていたんだから。

いや、こうであるはず、という認識、ただの予想に過ぎないことを過信していたんだから。


そもそも、アイツはオレにヒントを出してくれてたんじゃねぇか?

何度も何度も同じことを言ってさ。



「どうしたんだい?」


急に変わったオレの様子を見て、滝川紫龍が尋ねてくる。

いや、戦闘中に敵を心配してくるとか、なにやってんだよ!

とか、ツッコミを入れたかったが、今はそんなことよりもこっちの方が重要だ。


「なぁ、お前、さ。・・・さっきの会話で嘘はついてないよな?」


「あぁ、誓おう。今までの君との会話の中で、ボクは1度も嘘なんかついてない、と!」


「そっか。なら、わかったぜ。」


そう、おそらくだが、コイツは嘘をついてない。


コイツが早く敵陣に戻りたい理由。

初撃にオレを斬れなかった理由。

さっきの会話に対するしっかりとした説明がない理由。

そして、会話を急に終わらせた理由。

じゃなきゃ、オレの疑問全てに答えが当てはまるモノがない。


そして、オレの推測が正しいのなら、


「お前、オレがこのまま逃げ続けたら、負けんだろ?」


オレはこの戦闘の中で出た最後の推測をぶち込んだ。

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