表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Kissから始まる魔法学園  作者: 栗間屋 ラヒ
第3章 Kissから始まる魔法学園競技大会 春の部
44/95

第44話「真の怪物」

相良優人の放った魔法は、大爆発を起こし、辺りを豪快に燃やしていた。

そして、その中に高尾の姿はない。


「やった、のか、ついに? オレは高尾に勝ったのか?」


困惑しながら言う相良優人の視界には高尾の姿はない。


──闘技場では、戦闘不能になった者は消える。


それはこの会場中にいる誰もが知っている。

そして、相良優人もまたそれを知っていた。

だから、


「勝ったッ!アイツに!あの高尾にッ! オレは勝ったんだ!」


相良優人は勝利の雄叫びを上げた。

周囲にも警戒せず・・・・・・・・に、勝ったと思った喜びから雄叫びを上げてしまった・・・・・・・


その瞬間、相良優人が喜びに打ち震えていたとき、相良優人は戦闘不能になった。

──胸を死角から飛んできた銃弾で貫かれて。


「・・・なん、で?」


後ろを振り向いた相良優人はそう言って倒れた。

信じられない者を見たような、そんな驚いた表情で。


なぜなら、そこには自分が倒したと思っていた宿敵ライバル、高尾響弥が満身創痍の状態で立っていたからだった。


「なんで、なんでその体で動けるんだッ?」


叫ぶように相良優人は言った。

否、それは叫び声だった。


高尾の体は人間なら動かないであろう、それほどの傷を負っていたからだ。


「ハァ、ハァ、知ら、ねぇよ、そんな、こと。どう、でも、いい、だろ。」


「なッ!?」


そして、相良優人は戦慄した。

そして、こう言った。


「こんなの、勝てる、わけ、ねぇだろ!? なにが、2匹の怪物だよ! コイツは、コイツは、本当にバケモノだよッ! 真の、怪物だよ!」


その表情は悔しさと高尾に対する恐怖で埋めつくされていた。


「テメェも、十分、怪物、だったよ。・・・相良、優人。」


相良優人が消えたあと、相良優人が倒れていた場所を見て高尾はそう言った。

そして、高尾は、真の怪物はまた動き出す。

──敵を殲滅する。

ただ、それだけのために。




──高尾と相良優人の怪物2匹が戦い始めて、数分後、神谷慧オレは敵陣へと乗り込んでいた。


迫る敵を斬り、魔法で貫き、駆けていく。

もちろん、後ろには自陣を出たときのように魅月、レイン、桃香、姫依、愛の5人がいる。


だが、オレの足は止まった。

敵陣にある人影を見つけたからだ。


短い銀色の髪、浅黒い肌、そして、高身長ながらも引き締まった筋肉がわかる。

それは、明紅の要注意人物の1人である、カイン・アドルフであった。

そして、オレはカインが右手をこちらに向けるのが見えた。


「ここから離れろッ!」


そうオレは叫んだ。

そして、全員がその場から離れてから、さっきまでオレたちがいた場所が爆発する。


「なッ!?」


オレはその威力に声を上げた。

オレたちを狙ったその爆発は、オレたちがいた地面に大きなクレーターを作っていたからだ。


「ほんの挨拶代わりだ。」


カインは短く、威厳のある声でそう言った。

そして、笑った。


危ねぇな!?

こんなのまともに受けたら、オレたちは全滅だぞ!?

オレはそう思った。


そして、この男がオレたちと敵陣との間にいる間ずっと、敵陣には向かえなくなった。

この男に背中を見せた瞬間、オレたちにあの爆発が死角から飛んでくるからだ。

だが、


「ムムッ!」


そう言って、カインはその場から離れた。

そして、次の瞬間、カインの立っていた場所に、カインのものと同規模の爆発が起こる。

そして、それは見事にカインの爆発が作ったようなクレーターを作っていた。


「悪いな、少し遅くなった。」


そして、その声と共に現れたのは高田さんだった。


「お前らは予定通り、敵陣を潰しに行け! ここはオレが食い止める。」


そう言われて、オレたちをまた駆け出した。




「なんのつもりだ?」


神谷慧たちが去ったあと、カインが高田に訊く。


「なにって、ほんの挨拶代わりだが?」


笑いながら、高田は言う。


「そうか。あくまではぐらかす気か。そうか。 なら、拳で聞くまで。」


「オイオイ、オレはまったく、はぐらかしてねぇから。普通にわかんないだけだわッ。お前、脳筋ちゃんか!? ま、オレも言えないがな。」


そう言って、高田は、ガハハハハッ!と、豪快な笑い声をあげる。


こうして、話の噛み合っていない、爆発属性の魔法使い2人の戦いも始まろうとしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ