第40話「二属性同時」
「もうそろそろ、オレ様も魔法使っちゃうよ〜。」
もう使ってんだろ!
と、心の中でツッコミを入れつつ、ウザ男が突っ込もうとしてくるので、それ躱す。
そして、躱した方向に竜巻が飛んできたので、それは鋼鉄砲でかき消した。
が、さっきのようにカウンターを入れるタイミングを失ったので、こちらからは攻撃ができなかった。
「おぉ〜、よく避けたねぇ〜。じゃあ、これはどうかな?」
今度は避けたあと、竜巻が2つ、左右から同時に向かってくる。
もちろん、鋼鉄砲で二つともかき消したけどね。
「じゃあ、これでどうだ!」
そう言って、突っ込んでくる、調子に乗ったウザ男の拳を今度は敢えて避けず、鋼属性の魔法でガッチガチに固めた右ストレートをお見舞いしてやる。
すると、拳と拳が触れた瞬間、ウザ男の拳から鳴っちゃいけない音が鳴った。
あ、コレ、拳が潰れちゃった感じの音だ。 ざまぁ(笑)
「チッ。右がぶっ壊れたか。やるな。」
舌打ちをしたウザ男が右手を見て言った。
「でも、まだまだこれからだぜ!」
と、言って、突っ込んでくる。
懲りないな。
と、内心思いつつ、先ほどと同じように鋼属性の魔法でガッチガチに固めた右ストレートを放つ。
が、オレの拳が届く前にオレは吹き飛ばされた。
そして、ウザ男の追撃のパンチを食らい、更に吹き飛ぶ。
だが、ウザ男の追撃はまだ終わらない。
吹き飛んでいるオレに竜巻が飛んでくる。
それをかき消そうと、鋼鉄砲を放つ。
そして、竜巻をかき消したのを確認して、オレは地面にようやく着地する。
体の至る所を鋼属性の肉体強化魔法でガチガチにしていたので、大したダメージはない。
が、ウザ男のドヤ顔を見て腹が立ってきた。
こう、なんか、見ただけでイラッとくるような顔だ。
もう終わらせてやる。
そう思ったオレは詠唱を開始する。
「あぁ、鋼よ、鋼鉄よ!我が魔力を媒介にしてこの世界に顕現せよ!そして、我が雷と共に我が敵を殲滅せよッ!」
「轟雷の鋼槍ッ!」
詠唱が終わり、オレの魔法が完成したとき、巨大な鋼の槍が顕現していた。
しかも、それは雷を帯びていて、凶悪な音を轟かせていた。
それが、ウザ男のもとにものすごいスピードで向かっていく。
そして、それはウザ男は体に突き刺さり、一気に放電した。
ヤツは、胸を貫かれたダメージと電撃の威力によって戦闘不能となった。
これが、オレが特訓のときに編み出した二属性を同時に扱う詠唱魔法。
この轟雷の鋼槍はその中の一つだ。
それにしても、凄い威力だな。
特訓の最中は、人に向かって放ったことがなかったから流石に驚いた。
だが、実戦で使えるのが分かったので、驚きはすぐに喜びへと変化した。
少しの間、こみ上げてくる嬉しさに暴走していたが、すぐに敵陣を目指す。
そして、数分後、敵陣へと到着する。
敵の本陣にいる敵の人数はやはり多く、30人近い人数がいた。
が、オレはその程度じゃ止まらない。
右手に持っている剣を振り回し、敵陣へと突入する。
そして、敵の遠距離からの魔法と向かってくる敵を躱し、とにかく敵を斬って、斬って、斬りまくる。
途中、魅月の狙撃があり、何人か離れた位置にいる魔法使いが減っていった。
最低でも20人は斬ったところで、敵が全滅した。
なので、敵陣にあるクリスタルに魔力を流し、この戦いを終わらせる。
こうして、明緑は危なげなしに4回戦を突破した。
そして、次の準決勝へと駒を進めた。




