第36話「初めての魔法学園競技大会」
愛の一件から二週間が経ち、オレたちの(地獄の)訓練が終わった。
そして、今日、魔法学園競技大会が開催される。
どこでかというと、ここ、明緑学園のある島でだ。
(ちなみに、魔法学園競技大会は毎年、ここで開催されることになっている。)
「あ〜、やっぱ、この時期になると人が多いんだよな〜。」
「仕方ないですよ。日本はけっこうな魔法大国ですから、魔法学園競技大会ほどの魔法関連のイベントとなると盛り上がりもすごいはずですから。」
人の多さに愚痴をこぼすオレに、隣に並ぶ愛が答える。
ちなみに今は、魔法学園競技大会の開会式だ。
そのために、オレたちはこの魔法学園競技大会用の闘技場に来ていた。
この闘技場は、この恐ろしい人数を想定していて、50万人が入れるらしい。
「あっ、慧君、慧君。慧君のお爺様がお話をされますよ?」
爺さんの挨拶に反応して、オレに伝えてくれる愛。
でも、爺さんの挨拶なんてさほどいいもんじゃねぇだろ?
そう考えていたオレだった。
が、
・・・なんだ、けっこうまともじゃねぇか。
心からそう思えるほど、普通に真面目な感じだった。
そして、開会式が終わり、ここで、擬似魔法学園競技の1回戦が開始される。
ちなみに、擬似魔法戦争はトーナメント式で行われているおり、6回勝てれば優勝となる。
ちなみに、我が明緑学園は、去年の冬の魔法学園競技大会の擬似魔法戦争で、準優勝を果たしているので、第2シードになっている。
そのため、トーナメントの表では、一番右の隅にあるため、我ら、擬似魔法戦争のメンバーたちはかなり時間が空くことになる。
なので、他の競技を見に行ったり、出ている出店を回る生徒もいるが、この1回戦一試合目は擬似魔法戦争のメンバー全員が見ていた。
なぜなら、この一試合目には、明紅学園が出るからだ。
ちなみに、明紅は去年の擬似魔法戦争で明緑を破り、優勝した高校である。
「まぁ、明紅なら圧勝だろうな。」
明緑チームの観客席の中央付近にいる高田さんが、そう言う。
「ああ。あの相良優人を止めない限り、勝てねぇからな。まぁ、ウチと他の数校ぐらいしか止めれねぇだろうがな。」
その言葉にその隣に座る高尾さんが返した。
相良優人・・・彼は、明紅学園最強の男で、灼熱の王子の異名を持つ魔法使いだ。
彼は炎属性の魔法の使い手で、自分の目の前に立つ者すべてを炎で薙ぎ払い、敵陣を駆け抜けるという。
そして、異名の通り、王子のようにカッコいい。つまり、イケメンだ。
そのため、女性ファンが多いとは聞くが、男性から恨みを買っているとも聞く。
その点、ウチの冷徹な猛獣様はその容姿と、戦闘時のカッコよさから男女問わず人気を集める。
「あと、カイン・アドルフも危険だな。」
カイン・アドルフ・・・彼は、敵の殲滅を主に仕事とする男で、爆発属性の魔法を操る。
そのため、敵を殲滅するときも後方から自陣に向かってくる敵を一掃する。
そのことから、付いた異名は「殲滅の爆烈・カイン」という異名だ。
それを聞いたとき、それって異名なのか?思いっきり名前入ってるやん!
とか、思ったが、アレはまさに殲滅の爆裂・カインというのにふさわしいモノだった。
「あとは、やはりアイツだな。瀧川志龍。」
瀧川志龍・・・コイツは明紅の頭脳と呼ばれる策士で、戦闘能力もかなり高い。
彼は土魔法の使い手で、主に自軍の統率と、自陣の守備の守備を担当する。
ちなみに、今、挙げた彼ら3人は明紅三銃士と呼ばれ、明紅の危険人物としてよく知られている。
──そして、その明紅三銃士の試合が今、始まる!




