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Kissから始まる魔法学園  作者: 栗間屋 ラヒ
第1章 Kissから始まった高校生活
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第3話「ハジマリ3」

クソジジィが去ったあとも一人で葛藤しながら帰ったオレは、学校から歩いて数分の家にすぐ着いた。


「あぁ、今日はいろいろなことがあったなぁ。ベッドにダイブしてぇ。」


と言って部屋に入ると、銀髪のかわいらしい少女がソファに座っていた。


そうだった。さっきのことで頭がいっぱいでまったく覚えてなかった。


「おかえり」


「た、ただいま。」


フツーに話しかけてくる魅月。オレもフツーを装って返事をしようとした。


いや、ダメだろ、これは。高校生の男女2人が同じ屋根の下だぞ。


「そういえば、どれだけ性欲が強いの、慧は?まったく、2人になったからって、早すぎるんじゃない?」


「おい、待て待て、いつオレが何を言ったんだ?」


「さっきベッドインしたいって、部屋に入るなり、言ってたよね?」


「いや、疲れたから早くベッドで休みたいって意味だから、アレは。」

「なんだ。期待して損した。」


「それって、どういう意味ですかね?」


「女の子の発言にいちいち意味があると思ってるの?」


なんか、魅月ペースにハマっていってるような気が…


「それにしても、男にそんなことを言わない方がいいぞ。これから気をつけろよ?」


「慧以外の男の前では言わないよ?」


やばい、なんか、キュンときちゃった。

それに、その上目遣いは反則だろ。胸がもうバクバク言うぐらい、ヤバイ。


「そういえば、夕食作ったから一緒に食べよ?」


そう言って魅月は夕食のしたくをし始めた。

その間、オレは部屋着に着替えることにした。


数分後、テーブルに並べられた料理を見て、驚いた。


「なにコレ?すごい美味そう。」


「腕によりをかけて作ったからね。」


だが、急に冷静になったオレは思った。

コレ、外見はすげー美味そうだけど、味は最悪なのでは?


そう、コレはあの魅月が作ったのだ。なにかある気がする。


だが、そんな予想に反して、料理はすげー美味かった。

まるで、家庭料理のダイヤモンドやぁ。


「どう?美味しい?」


「あぁ。すげー美味いよ、コレ!魅月はすごくいいお嫁さんになれるな。」


そう言ってやると、魅月は少し照れながら、

「…ありがと。これから一生美味しいご飯を食べさせてあげるね。」


などと、言ってきた。なんだ?ついてきた言葉がなんか引っかかるな。


「ん?でも、どうして一生なんだ?」


「なんで、って、私が、慧のお嫁さんになるからに決まってるでしょ?」

「いや、待て待て、それは親同士が勝手に決めたことだろ?」


「私、今のところ、慧以外と結婚する気、まったくないんだけど?」


その言葉を聞いて、オレは噴き出した。


「そ、そうなのか?」


「さぁ?どうなんだろうね?」


オイオイ、豪速球のストレートなら、ちゃんと最後まで投げきってくれよ!気になるだろーがっ!


「ご飯食べたし、先にお風呂入るね。」


「おう。」


魅月は数秒黙って考える素振りをみせてから、


「一緒に入る?」


などと、またも凄まじい爆弾を投下した。


「いや、それだけは絶対ダメだからっ。」


「二人のどちらかが、言わなきゃバレることはないよ?」


「それでもダメだ!」


魅月は、ふてくされながら了承し、風呂へ向かったが、急に振り返った。


「覗くなら、私がちゃんと全部脱いでからにしてね?」


「覗きもしねェから、早く入って来いっ!」


魅月が風呂に向かった後、オレは魅月について考えていた。


魅月は中学のときは、あんなやつじゃなかったはずだ。


中学のころの魅月は、無表情、無関心、無言と三拍子揃った子だったはずだ。それに引き換え、今はどうだ?


表情が少しだが、変わったりするし、いろいろなことに関心があるように見える。

だが、最大のポイントはあの爆弾の連続投下、あれは本当に魅月なのか?ヤバイ、本気でわからなくなってきた。


それからもずっと、魅月のことを考えていると魅月が風呂から出てきた。

魅月は、白い猫耳の付いたパーカーを着ている。しかも、上下セットのようで、色が上下統一されている。

魅月の雪のように白い肌に合っていて、とても良く似合っている。

それにしても、すげーかわいい。なんか、抱きしめたくなってきたな。

なんか、変な気持ちになってきたので、風呂に入ることにした。


こんなに魅月にドキドキするハメになるとは、思ってもみなかったオレは、風呂にいつもより長く浸かっていた。


「…なんでまだこんなに変な気持ちになってるんだ?オレは?」


言葉には表せないくらい、もーなんかヤバイ。


なんとか気持ちを落ち着かせて出てきたオレは、乾いた喉を潤そうとキッチンにいた。


「ん?なんだこれ?」


そこには、見たことがない空きビンが並んでいた。見ると、すごく強い精力剤だった。


なんかやらかすとは思ってはいたが、こんなことをしていたとはな。オレの体が、おかしい理由がやっと分かった。


オレは、キッチンに並んでいたビンの何本かをリビングに向かった。


オレに精力剤などを飲ませた犯人は、少し顔を赤くしながら、こちらをすごいチラ見していた。


そんな魅月に、ビンを前に出しながら、オレは聞いた。


「魅月さん。コレはなんですか?」


その質問に魅月は平然と答えを言った。


「精力剤だけど?」


「だけどじゃないよ!なんてもん夕飯に混ぜてんだよ!」


「えー、いいじゃん。別に。慧は何も失わないし。」


「いや、失いそうだったよ。いろいろと!」


「まぁ、失わなかったんならいいんじゃない?私、眠いからもう寝るね。おやすみ。」


「待て。」


「まだなんかあるの?」


「ああ。さっき着替えたときにオレ寝室で着替えたんだが、お前のベッドが無かった気がしたんだが。」


「あぁ、そういえば言い忘れてたけど、ベッドは慧と兼用だよ。」


「なに?聞いてねぇぞ、そんな重要なこと。」


「うん、今、言ったばっかだしね。当たり前だよ。」


「それだけならもう寝るね。おやすみ。」


魅月は、そう言って行ってしまった。


ムラムラしているオレが同じベッドで寝るとどうにかなってしまうので、今宵のオレはソファで寝ることとなった。

だが、一向に眠れない。ムラムラしすぎてるのもあるが、魅月の今日の行動が頭から離れないのだ。

今日の魅月は本当にどうしちゃったんだ?

なんか怖くなってきた。


眠れないでいるオレがいるリビングの明かりが急に点いて、奥から魅月が現れた。


「なんで寝室に来ないの?ずっと待ってたんだよ?」


「いや、行くとヤバイことになるから、今日はここで寝ることにしたんだ。」


「じゃ、私もここで寝る。」


「おい、待て。」


「話聞いてたか?ヤバイことになるって言ってんだろ!」


「慧が我慢すればいいじゃん。」


「いや、誰のせいでこうなったと思ってんだ、ったく。」


「私だけど?」


「いや、答えなくていいけど!?」


「まぁ、いいや。ここじゃ狭いから、寝室行くぞ!」


「慧がやる気になった。」


「いや、寝る気になったんだよ!」


そんな会話をしながら、ベッドに潜ったオレの理性はその一夜を頑張って耐え抜いた。

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