表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サチコとマリコの時事ネタ漫才  作者: 藍埜佑


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/63

第202話「Duolingoが違法になった国~ロシアがドローンを止めようとして自国の銀行を止めた話と、カムチャツカで遮断する謎の話~」

サチコ:(スマートフォンを見ながら登場)マリコ、一個訊いてええか。


マリコ:なんや急に。


サチコ:Duolingo使ったことあるか。


マリコ:あるで。いろんな言語を勉強するアプリやんな。フクロウのキャラがかわいいやつ。


サチコ:そうや。それが今ロシアではVPNなしでは使えへんねん。


マリコ:え。


サチコ:ロシア政府が遮断してる。


マリコ:Duolingoを!?語学学習アプリを!?「フクロウがいろんな言語を教えてくれるアプリ」が「使用禁止」なんか!


サチコ:正確には「VPNを使わないと繋がらない」っちゅう状態やな。YoutubeもWhatsAppもTikTokもTelegramも全部そうや。


マリコ:それはまあ「政治的なコンテンツが怖い」っちゅうのは分かる気がするけど、Duolingoって関係ないやんか。「今日の単語はapple、次はbanana」っちゅうフクロウがなんで規制されるんや。


サチコ:「外国のサービスだから」っちゅうのが大枠の理由やな。


マリコ:「外国のものは全部ダメ」っちゅうカテゴリで括られてしまってる、っちゅうことか。かわいそうなフクロウやな。無実のフクロウやのに。


サチコ:そのDuolingoが使えない問題も含めて、今のロシアのインターネット状況っちゅうのが今日の話や。


マリコ:どんな状況なんや。


サチコ:世界で最もモバイルインターネット遮断が多い国が今のロシアや。


マリコ:世界一!それはどれくらいの頻度なんや。


サチコ:2025年7月の1ヶ月だけで2,099回の遮断が記録された。


マリコ:2,099回!1ヶ月で!?365日で割ったら1日あたり約70回やんか。


サチコ:しかも「その月の遮断件数が、その前の年の全世界合計を超えた」っちゅう記録的な数字や。


マリコ:「1ヶ月で世界全体の1年分を超えた」!それはもう遮断が産業になってるレベルやんか。「遮断業者」っちゅう仕事があるのかと思うくらいや。


サチコ:ロシア政府の公式の理由は「ウクライナのドローン対策」やねん。


マリコ:ドローン対策!?どういうことや。


サチコ:ウクライナが使う長距離ドローンが、ロシアの携帯電話のネットワークを使って誘導されてるっちゅうことや。だからモバイルインターネットを止めれば、ドローンの誘導も止まるっちゅう論理や。


マリコ:「スマホを切ったら敵のドローンが落ちる」っちゅう発想か。それは……なるほど、理屈としては分かるけどな。


サチコ:理屈は分かる。でも問題がいくつかあんねん。


マリコ:何や。


サチコ:まず、遮断が起きた地域とドローン攻撃が実際に起きた地域が一致せえへんねん。2025年5月から6月の間に200回の遮断があったけど、そのうちドローン攻撃が実際にあったのは40パーセント程度で、残りの60パーセントは攻撃がなかった地域でも遮断が起きた。


マリコ:「攻撃がなかったのに止めた」っちゅうことか。


サチコ:しかも遮断が起きた地域の中に、カムチャツカ半島も含まれてた。


マリコ:カムチャツカ!ロシアの最果て、太平洋側の半島やんな。ウクライナから何千キロも離れてる。


サチコ:そこでもモバイルインターネットが遮断されたんや。


マリコ:カムチャツカに「ドローン対策」は必要なんか!?カムチャツカのドローンって、どこから来るねん!?


サチコ:「どこからも来てない」っちゅうのが答えやな。


マリコ:じゃあなんでカムチャツカを遮断したんや。


サチコ:そこが「ドローン対策が本当の理由ではない」っちゅう批判の根拠になっとる。専門家の分析では、ドローン対策は名目で、本当の目的は情報統制と、ロシア独自のインターネット網を構築するための実験やっちゅう見方が強い。


マリコ:「ドローンは口実、本命は情報コントロール」っちゅうことか。


サチコ:しかもドローンの技術自体が変化しとる。初期のドローンはモバイルネットワークを使って誘導されてたけど、今の最新型ドローンはGPS、慣性航法、AIによる地形照合、自律飛行を組み合わせてて、モバイルに依存しなくなってんねん。


マリコ:「対策する前に、相手が対策の必要ない技術に移行してた」っちゅうことか!


サチコ:「古い脅威モデルに対して、国家規模で対策してる」っちゅう可哀想な状況になっとる。


マリコ:「敵が進化してるのに、昨日の対策を全国民に強いてる」っちゅうことやな。しかも国民は関係ないのに。


サチコ:そしてこの「全国民に強いてる」っちゅうのが、今日の話の本当に面白いところに繋がってくるんや。


マリコ:ほうほう。


サチコ:ロシアの都市部は実はかなりデジタル化が進んでた。


マリコ:「戦争してる国なのにデジタル先進国」っちゅうのは意外やな。


サチコ:モスクワのQR決済の普及率や、Yandexっちゅう検索エンジン兼地図兼配車アプリのエコシステムは、日本と比べても遜色ないレベルやった。現金を使わない生活が普通になってたんや。


マリコ:「スマホ一台で全部済む生活」をしてたわけか。


サチコ:そこにモバイルインターネット遮断が来る。


マリコ:あかん!一気に崩壊するな。


サチコ:そう、崩壊する。配車アプリが使えない。地図が出ない。カード決済が止まる。銀行アプリが開かない。ATMがオフラインになる。ECサイトに注文できない。


マリコ:「デジタル文明が一晩で前の時代に戻る」っちゅうことか。


サチコ:具体的に何が困ったかっちゅうと、まずタクシーの運転手さん。地図アプリが使えないから、モスクワの道が分からなくなる。


マリコ:プロの運転手さんが道を知らないのは困るな。


サチコ:「地図アプリができてから、頭の中の地図を更新してなかった」っちゅう人が多い。だから遮断中は「紙の地図が売り切れた」っちゅう事態が起きた。


マリコ:紙の地図が売り切れた!紙の地図って、今でも売ってるんか。


サチコ:「非常時用」として一部の書店にあったやつが全部消えた。


マリコ:「非常時」が来たから売り切れたわけやな。またコロナの時のマスクみたいな話やんか。


サチコ:さらにポケベルの需要が急増したっちゅう報告もある。


マリコ:ポケベル!昭和の通信機器やんか!「番号を押して、公衆電話から折り返す」あれやろ。


サチコ:モバイルが止まっても、旧来の無線通信は動くから、ポケベルが「バックアップ通信手段」として注目されたんや。


マリコ:「2026年のモスクワでポケベルが売れた」っちゅうのは、文章にしてみると全ての言葉がおかしいな。


サチコ:もう一つ深刻な話として、糖尿病の子どもを持つお母さんの問題がある。


マリコ:どういうことや。


サチコ:子どもの血糖値を常時監視するアプリがある。センサーを体に貼り付けて、スマホアプリで血糖値の変化をリアルタイムで把握する。でもモバイルインターネットが止まると、そのアプリが動かなくなんねん。


マリコ:「医療監視システムが停止する」っちゅうことか。これは笑えへん話やな。


サチコ:「子どもが学校に行ってる間の血糖値が分からない」っちゅう状況になった母親が複数報告されてる。


マリコ:それは本当に困る話やな。ドローンと全然関係ない話なのに、子どもの命に関わる問題まで来てしまう。


サチコ:こうした問題が積み重なって、ロシアのビジネス界のエリートたちがプーチン大統領に直接「遮断を緩めてほしい」っちゅう訴えを持っていった、っちゅう報道がある。


マリコ:「社長クラスの人たちが大統領に直訴しに行った」っちゅうことか。これはプーチンさんが「困ってます」と認めざるをえないくらい問題になってる、っちゅうことやな。


サチコ:実際、プーチンさん本人が「遮断が決済や医療予約や行政サービスに影響を与えている」と認めたんや。


マリコ:大統領が副作用を認めた、っちゅうことやな。でも遮断は続いてるんやろ。


サチコ:続いとる。「問題は認識してるが、安全保障を優先する」っちゅう立場や。


マリコ:「副作用を知りながら続けてる」っちゅうことか。これは厳しいな。ところで、国民はどうしてるんや。文句を言えないんやろうか。


サチコ:「公のため息と私的な怒り」っちゅう表現がよく使われとる。公の場では「しょうがない」と言いながら、私的な場ではVPNを使ってTelegramで愚痴を言う、っちゅう感じやな。


マリコ:「表では諦め顔、裏ではVPN使い放題」っちゅうことか。


サチコ:VPNの話が核心で、ここが今日一番面白いところや。


マリコ:VPNっちゅうのは「インターネットの迂回路」やんな。遮断されてもVPNを使えば繋がる、っちゅうやつ。


サチコ:そやねん。ロシアでVPNのダウンロード数が14倍以上に増えたっちゅう報告がある。VPNを使ったことがある人が国民の25から30パーセントに達したっちゅう調査もあるんや。


マリコ:4人に1人がVPNを使う国か。普通の国では「VPNって何?」っちゅう人が多いのに、ロシアでは「VPNを知らない方が珍しい」っちゅう状態になってるんやな。


サチコ:テレグラムっちゅうアプリ、ロシアで非常に人気のメッセージアプリの創業者が「1日に6500万人がVPN経由でテレグラムを使ってる」と言うた。


マリコ:6500万人!ロシアの総人口が1億4600万人くらいやから、4割以上がVPN経由でテレグラムをほぼ毎日使ってるっちゅうことか。


サチコ:「政府が規制したことで、国民の半数近くがVPNの使い方を覚えた」っちゅう皮肉な結果になっとる。


マリコ:「敵を倒そうとしたら、敵がより強くなった」っちゅう話やな。「検閲が国民を技術的に教育した」っちゅうか。


サチコ:しかもここに面白いジレンマが生まれる。VPNが広まりすぎると、政府は「VPNも遮断しよう」と思う。


マリコ:思うやろうな。


サチコ:2026年4月、ロシアの主要インターネット企業に「VPNを使ってる利用者のアクセスを4月15日までに遮断せよ」っちゅう命令が出た。ヤンデックスも、スベルバンク(大手銀行)も、OzonっちゅうEC会社も含めて、全部に命令が来た。


マリコ:「VPNユーザーを締め出せ」っちゅうことか。で、どうなったんや。


サチコ:4月3日、スベルバンクなどの銀行のシステムが大規模に止まった。


マリコ:止まったんか!


サチコ:VPNを遮断しようとした結果、銀行のシステムまで動かなくなってしまったんや。


マリコ:「VPNを切ったら銀行が先に死んだ」っちゅうことか!自分の国の銀行を自分で止めてしまった!地獄やな!


サチコ:ATMが止まった、モバイルバンキングが使えない、カード決済ができない、っちゅう状態が全国で起きて、一時的に「現金しか使えない」っちゅう日が来た。


マリコ:「現金しか使えない」日が来た!「VPNを規制しようとしたら現金社会に逆戻りした」っちゅう、誰が一番困ったのか分からへん状況やな。


サチコ:しかも「VPNを使ってる人を遮断しよう」とした時に、銀行のシステムがVPN経由で動いてる部分があったため、銀行ごと遮断してしまった、っちゅう構造的な問題があったとされとる。


マリコ:「VPNは市民が迂回路として使ってるだけやなくて、システムの一部としても動いてた」っちゅうことか。それは知らずに切ったら大変なことになるな。


サチコ:「政府が規制しようとしたものが、インフラの一部になってた」っちゅう、ロシア的な複雑さやな。


マリコ:これはナフサの話と似てるな。「なくなったら困ると思ってへんかったものが、なくなって初めて大事だと気づく」っちゅう。


サチコ:そういう構造やな。ほな、政府はVPNを全部遮断することを諦めたのかっちゅうと、そうでもない。別の方向で対策をしてる。


マリコ:どんな方向や。


サチコ:「ホワイトリスト」っちゅう仕組みや。遮断中でも、政府が承認したサービスには繋がる、っちゅう方式や。


マリコ:「全部止めるんやなくて、ダメなものだけ止める」っちゅう発想か。それは合理的に聞こえるな。


サチコ:ホワイトリストに入ってるのは、政府のサービス、ヤンデックス(ロシアのグーグル)、VK(ロシアのFacebook)、スベルバンク、オゾン(EC)、ワイルドベリーズ(EC)、アビト(フリマ)、エックスファイブ(スーパーマーケット)、ヘッドハンター(求人)などの国内サービスや。


マリコ:「ロシア国産サービスだけ使える」っちゅうことか。YouTubeも、Googleマップも、WhatsAppも、LINEも、外国のものは全部ダメ、っちゅうことやな。


サチコ:しかもホワイトリストに入ってても、そのサービスが外国のCDN(コンテンツ配信ネットワーク)を使ってたら動かなくなる、っちゅう問題がある。


マリコ:「中身がロシア製でも、裏側の仕組みが外国製だったら動かない」っちゅうことか。これはもはや「ロシア産かどうか」の問題じゃなくて、「インターネットの仕組みがグローバルにできてるから、切り分けが難しい」っちゅうことやな。


サチコ:そしてここに「国産メッセンジャーMAX」っちゅう、政府が推奨するチャットアプリが登場する。


マリコ:MAXっちゅうのは何や。


サチコ:VKっちゅうロシアのSNS系グループが作ったメッセンジャーで、WhatsAppやTelegramの代わりに使えとロシア政府が推奨してる。


マリコ:で、国民は使ってるのか。


サチコ:あまり使こてない。


マリコ:なんで?


サチコ:「政府が推奨してるアプリは監視されてる」っちゅう疑念が強くて、誰も本音では使いたくないねん。


マリコ:「政府が勧める道具は信頼されない」っちゅうことか。「会社の飲み会でボスが持ってきた好みの酒を飲まされる」みたいな話やな。「飲みたくないけど断れへんし、でも本当に美味しいとも思えへん」っちゅう。


サチコ:うまい例えやな。しかも政府としては「国民にMAXを使わせれば、全員監視できる」っちゅう目論見があるとされてる。だからこそ国民は使いたくない。


マリコ:「監視ツールとして優秀なほど、ユーザーが使わない」っちゅうジレンマやんな。


サチコ:ではここで「DPI」っちゅう技術の話をしよか。


マリコ:DPI?


サチコ:Deep Packet Inspectionの略で、「パケットの深読み検査」っちゅう技術や。インターネットで送受信されるデータは「パケット」っちゅう小さな塊に分かれてるんやけど、DPIはそのパケットの中身を読んで、「これはYouTubeへのアクセスやな、止めろ」とか「これはVPNやな、遮断しろ」とかを判断する。


マリコ:「インターネットのデータを一個一個調べて、怪しいものを捨てる」っちゅうことか。税関の荷物検査みたいやな。


サチコ:ロシアは2019年の「主権インターネット法」以来、この機器を全国の通信事業者に設置させてる。TSPUっちゅうシステムで、政府が中央で操作できる。


マリコ:「全国の道路に料金所を作って、通れるものと通れないものを選別する」っちゅうことか。


サチコ:そしてこのTSPUを迂回する通信を許してしまったプロバイダーは、2026年3月以降、裁判所から罰金を命じられる事態が起き始めてる。


マリコ:「うっかりYouTubeが見れる状態にしてたら罰金」っちゅうことか。プロバイダーさんも大変やな。


サチコ:「意図的に迂回させたのではなく、機器の設定ミスやったとしても罰金」っちゅう厳しいケースも報告されてる。


マリコ:「知らんかったでは通らない」っちゅうのは怖い話やな。「うちの機器がちゃんと検閲できてるか、毎日確認せなあかん」っちゅう仕事が生まれてるわけか。


サチコ:「ちゃんと遮断できてるかを確認するための監視部門」っちゅうものが事業者に必要になってる、っちゅう状況や。あほらしいけどほんまやねん。


マリコ:「遮断を監視する部署」が必要になってきたっちゅうことか。なんかSFの話みたいやけど、今の話やんな。


サチコ:さらに面白いのが、「ウクライナのドローンを止めようとしてるのに、自軍の通信も止めてしまってる」っちゅう報告があること。


マリコ:自軍の通信も!


サチコ:ロシア軍の前線部隊も民間のモバイルネットワークを使ってることがある。それが遮断されてしまって、「自分たちの軍も困ってる」っちゅう状況が起きてるっちゅう親ロシア系の軍事情報ブロガーからの報告がある。


マリコ:「ドローンを止めようとした対策が、自分の部隊の通信まで止めた」っちゅうことか!これは笑えるっちゅうか笑えないっちゅうか。


サチコ:「自爆的な対策」っちゅう言葉がよく使われてる。


マリコ:「自分を傷つけながら相手も傷つけようとしてる」っちゅうことやな。相打ち戦術やんか。でも相打ちって普通は最終手段やんな。


サチコ:そしてもう一つ大事なポイントが、「勝利記念日」の話や。


マリコ:勝利記念日っちゅうのは、第二次世界大戦でナチスに勝った記念日やんな。5月9日のやつや。


サチコ:ロシアの最大の国民的祝日の一つで、毎年大規模なパレードがある。その日もインターネット遮断が起きた。


マリコ:パレードの日に遮断したんか。


サチコ:「パレード中に組織的な抗議活動が起きないよう、情報拡散を防ぐ」っちゅう意図があるっちゅう分析がある。


マリコ:「ドローン対策」でもなんでもなく、「パレード中の都合の悪い情報が広まらないようにした」っちゅうことか。


サチコ:これが「ドローン対策っちゅう名目が本当の理由ではない」っちゅう証拠の一つとして挙げられとる。


マリコ:「ドローンがパレードに来るとは思えへん」やんな。


サチコ:そして最後に、「ルーネット」っちゅう概念の話をしよか。


マリコ:ルーネット?


サチコ:RuNetと書いて、ロシア語のRussiaとInternetを組み合わせた言葉や。「ロシア独自のインターネット空間」っちゅう概念で、グローバルなインターネットから切り離して、ロシア内だけで完結するネットワークを作るっちゅう計画や。


マリコ:「インターネットの国内版を作る」っちゅうことか。中国がやってる「グレートファイアウォール」と同じ発想やな。


サチコ:中国との違いが大事やねんけど、中国は最初から計画的に自国のサービスを育てた。百度、微信、淘宝、微博、全部が外国サービスの代替として育った。


マリコ:「自国産で全部揃えてから閉めた」っちゅうことやな。


サチコ:ロシアはグローバルなインターネットに依存した状態のまま、戦争に入ってしまった。だから「今から閉めよう」としても、使ってる基盤が外国のものやから、閉めると自分も動かれんようになんねん。


マリコ:「他国のシステムを使いながら、そのシステムを切ろうとしてる」っちゅう矛盾か。あほやな。


サチコ:「切り離せない状態で、切ろうとしてる」っちゅう状況を、一部の専門家は「ロシアは中国化しているのではなく、戦時型の即席統制国家になっている」と表現しとる。


マリコ:「計画的な鎖国」ではなくて「戦時の行き当たりばったりの遮断」っちゅうことやな。


サチコ:「統制の意図は強くあるけど、副作用が大きすぎる」っちゅう状態や。


マリコ:では国民の人たちは今どういう感じで暮らしてるんや。


サチコ:南ロシアのロストフっちゅう街のブロガーが「モバイルが繋がらない日常を嘆く歌」を作ったら、500万回以上再生された。


マリコ:500万回!「繋がらない歌」で500万回!「繋がらない歌」が話題になってるっちゅうことは、みんな「繋がらない問題」に本当に困ってるっちゅうことやんな。


サチコ:歌にするくらい、日常的な問題になってるっちゅうことや。


マリコ:コロナの時に「マスクの替え歌」がいっぱい生まれたのと同じ現象やな。「困りごとが文化になる」っちゅう。


サチコ:遮断中の地域では、公衆Wi-Fiの整備が進んでるっちゅう話もある。「モバイルは止めるけど、公衆Wi-Fiは使える」っちゅう運用で、カフェや公共施設に繋がりに行く、っちゅう生活になってる地域もある。


マリコ:「スマホのモバイル回線は使えへんけど、Wi-Fiスポットに行けばネットにつながる」っちゅう……これはどこかのカフェの話かと思うけど、街全体の話やんな。


サチコ:「外でスマホを使うために、カフェのテーブルが常に埋まってる」っちゅう状況が報告されとる。


マリコ:「Wi-Fiを求めて人が集まるカフェ」っちゅうのは、まるで発展途上国の話みたいやけど、それがモスクワで起きてるわけか。


サチコ:ロシアの都市インフラのデジタル化の高さと、遮断による逆行の落差が際立ってるんやな。


マリコ:「最先端だったから、戻る時の落差が大きい」っちゅうことやな。


サチコ:経済的な影響でいうと、現金の流通量が3ヶ月で5倍近くに増えたっちゅう分析がある。


マリコ:5倍!「カードが使えないから現金が必要になった」っちゅうことか。ATMの前に列ができてるんかな。


サチコ:ATM自体がオフラインになる場面もあったから、「ATMの前に列を作っても引き出せない」っちゅう二重の問題もあった。


マリコ:「現金を求めてATMに行ったら、ATMが動いてなかった」っちゅう、令和の時代にどこかで見た光景やな。コロナの時の商品が消えたスーパーみたいな話やんか。


サチコ:そして「中小企業の問題」が一番深刻やな。大企業は専用の固定回線があったり、人員を割いて代替手段を構築できるけど、小さな商店や個人事業主はモバイル決済が止まったら即座に打撃を受ける。


マリコ:「体力のある大企業は乗り越えられるけど、個人商店は一発でやられる」っちゅうことか。これはどこの国でも、危機の時に起きる格差やな。


サチコ:ほんで今後どうなるかっちゅう話をすると、三つの方向がある。


マリコ:ほうほう。


サチコ:一つ目は「遮断の常態化」。月に2000回以上っちゅう遮断のペースが続いて、「インターネットが止まる日がある」っちゅう状態が日常になる。


マリコ:「天気予報みたいに、今日はインターネット晴れ、明日は遮断の可能性で土砂降り」っちゅう予報が生まれるかもしれへんな。


サチコ:二つ目は「Telegram潰し」。今もTelegramはVPN経由で使われてるけど、政府はこれを本格的に潰しにかかる可能性がある。でも潰そうとするたびに、国民の技術力が上がるっちゅう逆効果が続く。


マリコ:「追いかけっこの螺旋」やんな。「潰したら賢くなって逃げられる、また潰したら、また賢くなる」っちゅう。


サチコ:三つ目は「ロシアITへの長期的なダメージ」。世界と繋がれない状態が続くと、ロシアのIT産業が世界水準から取り残されていく。


マリコ:「インターネットを制限することで、インターネット産業の発展も制限してしまう」っちゅうことやな。


サチコ:「デジタルの鎖国」っちゅう表現を使う人もいる。江戸時代の鎖国とある意味で似てる。「外から見えないようにしたら、外も見えなくなった」っちゅう。


マリコ:「閉じることで守ったつもりが、閉じることで遅れていく」か。


サチコ:今のロシアのインターネット状況は「ドローンを止めようとした対策が、自国の経済を止めかけた」っちゅう話と、「情報を閉じようとしたらVPNユーザーが爆増した」っちゅう話と、「VPNを遮断しようとしたら銀行が止まった」っちゅう話が全部つながっとんねん。


マリコ:「全部の対策が逆効果になってる」っちゅう連鎖やんな。


サチコ:「意図せざる結果の連鎖」っちゅう。政策の副作用が次の問題を作り、その問題への対策がまた副作用を生む。


マリコ:「蚊を追い払おうとして電気を消したら、真っ暗になって更にいっぱい刺された」みたいな話の連続やな。


サチコ:うまい例えやな。


マリコ:ほな最後に一個聞いてええか。


サチコ:何や。


マリコ:Duolingoが遮断されてるっちゅうことは、ロシアの人が英語とかを学ぼうとしても、Duolingoは使えへんっちゅうことやな。


サチコ:そうや。VPNを使えば見れるけど、VPNを使うことにもリスクがある状況や。


マリコ:つまり「英語を勉強して外国に逃げようとすると、その勉強ツールまで政府が邪魔をしてる」っちゅうことか。


サチコ:……そういう見方もできるな。


マリコ:「出口を塞ぐために、その出口への案内板まで消した」っちゅうことやな。


サチコ:「言語の習得が自由への第一歩」っちゅう意味では、Duolingoの遮断は象徴的なんかもしれへんな。


マリコ:「フクロウが飛べなくなった国」っちゅうことか。


サチコ:詩的な表現やな。でも本質を突いてる気もするで。


マリコ:まあでも、そのフクロウもVPNで飛んでる人は飛んでるわけやろ。


サチコ:飛んでる人は飛んでる。だから希望がゼロっちゅうわけでもない。


マリコ:「遮断されても飛び続けるフクロウ」がロシアの市民のシンボルになるかもしれへんな。


サチコ:「Duolingoを使い続けるVPN難民」っちゅうのは、確かに今のロシアの一側面を表してるな。ええ締めや!


マリコ・サチコ:どうもありがとうございましたー!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ