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種付けオッサンとビッチギャル ~二日に一度ヤらないと死ぬ二人の異世界転生~【注目15位、日間217位ありがとうございます】  作者: 黒瀬 量衡
第四章 腐女子男爵とエロゲ公爵令嬢

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第七十四話 遊び終わって全裸でお茶を飲みながら、秘密結社の淫紋と事務局員の乳首ピアスを決めました

 政治の話を終え。


 その後。


 たっぷり遊び終えた七人は、まず風呂へ入った。


     *


「……生き返る」


 ユキが大きな浴槽へ沈む。


「先ほどまで十分すぎるほど元気でしたでしょう」


 隣へ入った爆乳令嬢が言う。


「そっちこそ」


「私はまだ平気ですわ」


「歩く時ふらついてたじゃん」


「見ないでくださる?」


 広い浴室に湯気が満ちている。


 マコト。


 エリー。


 細身の夫。


 筋肉質な騎士。


 爆乳令嬢付きのメイド。


 全員、髪は乱れ、肌には遊んだあとの痕跡が残っていた。


 石鹸を使い。


 湯をかけ。


 汗や大量の水気や、誰のものか分からなくなった様々な痕跡を洗い流していく。


「これ誰の歯形?」


 ユキが肩を見る。


「さあ?」


「お前じゃない?」


「私はもっと下ですわ」


「普通に答えるなよ」


     *


 向こうでは、マコトが細身の夫と騎士を見ていた。


「……」


「代官殿」


「はい?」


「また見ていますね」


「見てません」


「見ています」


 夫と騎士は隣り合って身体を洗っている。


 しかも、さきほどまで三人で散々遊んでいた相手。


「……眼福」


「旦那様」


 エリー。


「はい」


「声に出ております」


「申し訳ありません」


「反省しておりませんね」


「はい」


「そこは否定してください」


     *


 一方。


 メイドはエリーの背中を洗っていた。


「エリー様」


「何です?」


「ここ、赤くなっています」


「誰のせいでしょうね」


「私も少しは関係しております?」


「何故嬉しそうなのです」


「エリー様に残していただいた痕跡なので」


「……」


「また、そのような扱いをしていただけます?」


「今は身体を洗いなさい」


「はい」


 爆乳令嬢が笑う。


「すっかり懐かれましたわね」


「あなたのメイドでしょう」


「でも、もうエリー様のところへ嫁に出した気分ですわ」


「勝手に嫁に出さないでください」


     *


 風呂を出る。


 身体を拭く。


 髪を乾かす。


 そして。


 誰も服を着なかった。


「……このままでいいよね?」


 ユキ。


「今さらですわね」


 爆乳令嬢。


「このあと真面目な話をするのですよね?」


 マコト。


「するよ」


「全裸で?」


「さっきまで全裸以上のことしてたじゃん」


「それはそうですが」


     *


 結果。


 応接室。


 七人。


 全裸。


 紅茶。


 焼き菓子。


 テーブルの上には政治資料。


 非常に真面目な会議の体裁。


 ただし。


 全員裸。


「では」


 爆乳令嬢が紅茶を置いた。


「この会の今後についてですわ」


     *


「現在の形は、とても良いと思っていますの」


「どういう意味?」


「誰が上ということもない。親の派閥にも縛られない。参加を強制されない。政治的な意見まで統一する必要もない」


 ユキが頷く。


「それは変えたくない」


「私もですわ。ただし」


 爆乳令嬢が一同を見る。


「今後、確実に加わりたい者が増えます」


「もう来てるよ」


「こちらにもです」


 エリーも答える。


 公爵令嬢。


 特別代官。


 これから貴族家の養子となり、正式に側室へ迎えられる予定のエリー。


 さらに、家同士の派閥を越えて妙に仲の良い若手貴族たち。


 外から見れば。


 何かある。


 そう思われて当然だった。


     *


「利益だけ欲しい者が入ってくるのは困りますわ」


 爆乳令嬢は続ける。


「政治的な繋がりが欲しいだけ。情報を得たいだけ。公爵令嬢や代官と近づきたいだけ。そのような者まで受け入れれば、いずれ会は壊れます」


「じゃあ、参加すること自体にリスクが必要ってこと?」


「ええ」


 一拍。


「この会の参加者は、すでに互いの実も心も性癖も晒しておりますもの」


 ユキ。


 自分たちを見る。


「今も身体は全部晒してるけどね」


「今は物理的に、ですわ」


     *


「男だから」


「女だから」


「どこの家だから」


「どの派閥だから」


 爆乳令嬢が一つずつ挙げていく。


「それらを理由に相手を見下す者は入れられませんわ」


 細身の夫も頷く。


「男同士を嫌悪する者も」


 騎士。


「女性同士を嘲る者も」


 エリー。


「他人の性癖を外へ漏らす者も」


 メイド。


「相手が嫌だと言っているのに続ける者も」


「絶対駄目」


 ユキが即答する。


     *


「皆が皆を恋愛対象にしなければならない、という意味ではありませんわ」


 爆乳令嬢が言う。


「ですが」


 一拍。


「男も女も関係なく、この人なら身体を預けても大丈夫。この人の趣味なら笑って受け入れられる。この人が困れば助けたい」


「そういう意味で愛し合える人?」


「ええ」


「そうじゃない奴が一人入ると」


「会の根っこから壊れます」


 全員。


 それには異論がなかった。


     *


「問題は」


 爆乳令嬢がユキを見る。


「その覚悟をどう確認するかですわ」


「皆の前で一人でやらせれば?」


「何をですの」


「オナニー」


「公爵令嬢様」


「限界までやって、オホ声出して、失禁とか潮吹きとかして、男なら射精までして」


「公爵令嬢様」


「そのあと、自分の性癖全部しゃべる」


「……」


「それでも本人が楽しそうで、周りも笑って受け入れられたら合格」


 爆乳令嬢。


 額を押さえる。


「私は」


 一拍。


「そのような人物を、そこまでさせる前にどう判断するのかと申し上げておりますの」


「ああ」


「『入会試験、公開自慰』ではありません」


「一発で分かるのに」


「分かりやすすぎますわ」


     *


 細身の夫が口を挟む。


「最初は紹介制でよいのでは?」


「複数の既存参加者から?」


「ええ。最低二名程度。それから一度、普通の交流へ招く」


 騎士も頷く。


「そこで秘密を守れるか、他人を尊重できるかを見る」


「それは必要ですね」


 エリーが言う。


「事務局側で推薦者と交流記録を管理しましょう」


 爆乳令嬢がエリーを見る。


「やはり、あなたが事務局を?」


「すでに実質的にはそうなっております」


 エリーは少し嫌そうに答える。


「公爵令嬢様と旦那様への手紙も、別荘の管理も、新規の相談も私へ回ってきますので」


「それに」


 ユキ。


「エリーは今後、貴族家の養子になって正式に側室になるからね」


「はい」


「単なるメイド長じゃない。事務局として人前に出ても立場がある」


 爆乳令嬢も納得する。


「なら事務局長として適任ですわね」


「そこまで大仰な肩書きが必要でしょうか」


「必要」


 ユキ。


 即答。


「事務局長エリー」


「公爵令嬢様」


「格好いいじゃん」


「そういう理由で決めないでください」


     *


 メイドが。


 裸のまま。


 小さく手を挙げる。


「では、私は事務局員になってもよろしいでしょうか」


「あなた?」


「エリー様のお手伝いをしたいです」


「動機がそれだけでしょう」


「かなり大きな理由です」


「否定しないのですね」


「はい」


     *


「それで」


 爆乳令嬢が話を戻す。


「参加者が互いに分かる印も必要ですわ」


「やっぱ印いるよね」


 夜会。


 舞踏会。


 晩餐。


 親同士が別派閥で。


 表立って仲良くできないこともある。


 そんな時。


 相手が仲間かどうか分かるもの。


 ただし。


 外部には意味が分からないもの。


     *


「もうさ」


 ユキが言う。


「淫紋でいいんじゃない?」


「だから、その淫紋とは何ですの?」


 爆乳令嬢が聞く。


「下腹部とか、股間の近くに入れる、いかにも淫らな感じの模様」


「奴隷紋のような?」


「形として近い物があってもいいけど」


 ユキは少し考える。


「奴隷でもないのに、一生消えない淫紋を自分から刻む」


 一拍。


「それ自体が参加するリスクになるじゃん」


 爆乳令嬢。


 黙る。


「……なるほど」


「簡単には外せない。後から『やっぱり知らない』では済まない」


「自分の意思で、その印を背負う」


「そう」


「政治的な利益だけ欲しい者には」


「かなり重いでしょ?」


     *


 今度は。


 爆乳令嬢も。


 すぐには却下しなかった。


「ただし、一目で会員だと分かるものは危険ですわ」


「だから二重にする」


「二重?」


「普通に見える淫紋と」


 ユキ。


 指を立てる。


「仲間同士だけ確認できる、魔法で浮かび上がる淫紋」


「なるほど」


 エリーも考える。


「外から見れば、単なる個人的な刺青や装飾」


「そう」


「しかし秘密の符号を示せば、もう一つの模様が浮かび上がる」


「それ!」


     *


「符号は?」


 マコトが聞く。


「こう」


 ユキが。


 片手の指で輪を作った。


 そして。


 もう片方の指を。


 その輪へ。


 すっと入れる。


 出す。


 また。


 入れる。


「……」


「……」


「……」


 全員。


 見る。


「これ」


 ユキ。


「誰でも分かるでしょ」


 爆乳令嬢。


「下品ですわ」


「下品なくらいがいいんだよ」


「何故ですの?」


「秘密結社の合図が格好よすぎたら駄目じゃん」


「初めて聞きましたわ」


「それに」


 ユキ。


 もう一度。


 指で。


 輪。


 挿し入れる動き。


「間違って偶然やる動作でもない」


「……確かに」


「仲間同士でこれやって」


「淫紋の第二層が浮かび上がる」


「そう」


 マコト。


 小声。


「ものすごく、この会らしいですね」


「でしょ?」


「褒めておりません」


 エリーが言った。


     *


「では」


 爆乳令嬢が整理する。


「正式会員は、一生消えない第一の淫紋を自ら受ける」


「うん」


「さらに魔法的な第二の淫紋を重ねる」


「うん」


「秘密の符号を示した時だけ、第二の紋様が浮かぶ」


「完璧」


「符号が最低ですけれど」


「そこがいいんだよ」


     *


「あと」


 ユキが。


 今度はエリーを見る。


「事務局員は乳首ピアスしてもらおう」


「何故話がそこへ戻るのです」


「いや」


 ユキ。


 真面目な顔。


「事務局って、会員の家とか性癖とか、相談とか、かなり深いところまで知るじゃん」


「そうですね」


「一般会員より、もっと秘密を背負う」


「ええ」


「だったら」


 一拍。


「秘密結社に身を捧げました、って分かるくらいの印があってもいいと思う」


     *


 エリー。


 自分の胸を見る。


「それが乳首ピアスなのですか」


「普段は絶対見えない」


「はい」


「でも必要なら見せられる」


「はい」


「しかも事務局専用の意匠」


「……」


 ユキ。


 妙に楽しそう。


「夜会とかでさ」


「はい」


「偶然、専用の乳首ピアスしてる人を見つけて」


 目を輝かせる。


「『あっ! あの人、事務局の方だ! 素敵!』ってなると思う」


「なりません」


「なるって」


「なりません」


「会員からしたら憧れの印になるかもよ?」


     *


 爆乳令嬢。


 考える。


「……私は、少し分かりますわ」


「でしょ?」


「事務局員は会員以上に秘密を扱う。簡単に辞めて、全て忘れましたとはいかない」


「そうそう」


「ならば、本人がその役目へ深く身を置く覚悟を示す印は」


 一拍。


「理屈としては、ありですわ」


「ほら!」


 エリー。


「何故そちらへ賛成するのです」


「ただし」


 爆乳令嬢。


「本人の完全な自由意思であることは絶対条件です」


「当然」


 ユキが即答する。


     *


 メイド。


 小さく。


 手を挙げた。


「私」


「何です?」


「事務局員になります」


「まだ決まっておりません」


「乳首ピアスも受けます」


「即決しないでください」


「エリー様と同じものなら、むしろ欲しいです」


「動機!」


 爆乳令嬢。


 笑う。


「適性はありそうですわね」


「どこを見て言っているのです」


     *


 結果。


 全裸のお茶会で。


 妙に重要な制度が。


 次々と決まっていった。


 一。


 会には上下を作らない。


 二。


 政治派閥にはしない。


 三。


 参加は自由。


 四。


 秘密を漏らさない。


 五。


 性別、性癖、関係性を否定しない。


 六。


 嫌だと言われたら必ず止まる。


 七。


 新規参加者は既存参加者複数名による推薦制。


 八。


 交流期間を経て正式参加。


 九。


 正式参加者は自分の意思で、一生消えない第一の淫紋を受ける。


 十。


 その上へ、秘密の符号でのみ浮かぶ第二の魔法淫紋を重ねる。


 十一。


 秘密の符号は。


 指で輪を作り。


 もう片方の指を。


 出し入れする。


「そこだけ文章にすると余計酷いな」


「決めたのは公爵令嬢様です」


「格好いいじゃん」


「どこがですの」


     *


 さらに。


 十二。


 事務局を置く。


 十三。


 事務局には正式な地位を与える。


 十四。


 事務局員は、希望する場合、専用意匠の乳首ピアスを身に着ける。


「希望する場合?」


 ユキ。


「必須じゃないの?」


「そこを強制したら、あなたが先ほど言った会の理念に反します」


 爆乳令嬢。


「自由意思」


「あ」


「忘れないでくださいませ」


「はい」


     *


 マコトが。


 紅茶を飲む。


 全裸。


「かなり組織らしくなりましたね」


「権力組織にはしないけどね」


「ええ」


 爆乳令嬢が頷く。


「事務局は命令するためではありません。繋ぐためですわ」


 手紙。


 相談。


 紹介。


 入会希望。


 秘密の管理。


 何か問題が起きれば、まず話を聞く。


「つまり」


 ユキ。


「エリーが事務局長」


「……」


「将来は貴族で側室」


「……はい」


「しかも専用乳首ピアス」


「最後はまだ受けると言っておりません」


「似合うと思う」


「公爵令嬢様」


「爆乳だし」


「公爵令嬢様」


「絶対格好いい」


「少し黙りなさい」


     *


 爆乳令嬢は。


 全裸の七人。


 テーブル。


 紅茶。


 焼き菓子。


 そして。


 いつの間にか作られた。


 秘密結社じみた規約の草案を見る。


「……」


「何?」


「本当に」


 一拍。


「この者たちが、若手貴族の派閥を越えた協力関係の中心なのですね」


「そうらしいね」


「淫紋と乳首ピアスを真剣に制度化している方々が?」


「上手く回ってるじゃん」


「そこが最も恐ろしいのです」


     *


 政治的な権力は求めない。


 上下も作らない。


 強制もしない。


 ただし。


 身体も。


 心も。


 性癖も。


 秘密も。


 互いに背負える者だけ。


 正式に入るなら。


 一生消えない印まで。


 自分の意思で背負う。


 そして、その全てを管理する事務局まで。


 とうとう形になり始めた。


 その制度が決められた場所は。


 公爵令嬢の別荘。


 遊んだ直後。


 風呂で全身を洗った七人が。


 全裸で紅茶を飲んでいた。


 お茶会だった。


続く


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