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種付けオッサンとビッチギャル ~二日に一度ヤらないと死ぬ二人の異世界転生~【注目15位、日間217位ありがとうございます】  作者: 黒瀬 量衡
第三章 種付けオッサンとビッチギャル

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第六十八話 神獣が腹上死したので、結局オッサンだけのものだと言われました

 翌朝。


 神獣を迎えるために用意された部屋には、神官も教会の者もいなかった。儀式を受ける女が待つための広い部屋と、神獣だけが使う大扉。それだけである。


 まだ神獣は来ていない。


 なのに。


「オホッ……! オホォォォッ……!」


 朝から何度目か分からないギャルの声が、すでに部屋中へ響いていた。


     *


「オホッ……! オッサン……また……オホォッ……!」


「はい……」


「神獣……もう来るって……!」


「まだ来ておりませんぞ」


「だからって……オホッ……!」


 昨日までのオッサンは、神事だから仕方ないと言っていた。


 ギャル本人が納得している。他の雄と遊ぶこと自体、二人の間では今さら問題にもならない。神獣は次代を残すためにギャルを選び、ギャルは二頭の子をその場で孕み、産む。それも必要な代替わりなのだから構わない。


 そう言っていた。


 全部、理屈としては正しい。


 ところが朝になったら、オッサンはまったく納得していなかった。


「オホォォォッ……!」


 ギャルが大きく身体を震わせる。


 オッサンが繰り返しているのは、ただ一つ。


 種付けプレス。


 一度終わる。ほんの少し休む。ギャルの頬を撫で、口づける。荒い呼吸が少し落ち着いたところで、また同じ姿勢になり、また種付けプレス。


「オッ……! オッ……! オッ……!」


「オホォォォォッ……!」


 また二人とも限界を迎える。


 それでも、終わらない。


「オッサン……これ……絶対ヤキモチ……オホッ……!」


「違いますぞ……」


「まだ言う……? 私が今日……他の雄の子、孕んで……産むから……オホォッ……!」


 その言葉を聞いた途端、オッサンの動きが少しだけ強くなる。


「ほら……当たってんじゃん……!」


「ギャルさん」


「何……?」


「神獣さんが来るまでは」


「うん……」


「おじさんの時間ですぞ」


「独占欲つよ……オホッ……!」


     *


 時間が経つにつれて、ギャルの意識はどんどん朦朧としていった。


 口は半分開いたまま。舌が少し出ている。汗で髪が頬へ貼りつき、何もされていないわずかな間にも、腰がびくっと跳ねる。


「オホッ……!」


「ギャルさん?」


「まだ……身体が勝手に……オホッ……!」


 朝から何度も二人が限界を迎えたせいで、床もすでに酷い有様だった。汗や大量の水気、二人が遊び続けた痕跡が混ざり合い、部屋の中央には池のような濡れ跡まで広がっている。


「これ……誰が掃除すんの……」


「後で考えますかな」


「性神にやらせろよ……こんな身体にした奴……オホッ……!」


 また腰が跳ねる。


「責任取れ……」


     *


 その時。


 部屋の奥にある大扉が、重い音を立てて開いた。


「……来た」


 馬頭。


 牛頭。


 二頭の神獣が入ってくる。


 どちらも人型に近い巨大な身体を持ち、全身が異様なほど筋肉質だった。


 二頭は一歩入ったところで止まった。


 床を見る。


 ギャルを見る。


 オッサンを見る。


 もう一度、床を見る。


「……」


「……」


「見るなよ……」


 ギャルには、もうまともに恥ずかしがる元気すら残っていなかった。


     *


 オッサンは、そこでようやくギャルから離れた。


 立ち上がる。眼鏡を直す。ネクタイまできっちり整える。


 そして二頭の神獣へ向かって、まるで高級料理の主菜でも提供するように、深々と礼儀正しく頭を下げた。


「どうぞ」


「……」


「……」


「オッサン……?」


「いやぁ。本日は大切な代替わりの神事と伺っておりますので」


 オッサンは、床に横たわったままのギャルを手で示した。


「こちら、朝からおじさんが存分に可愛がっておきました」


「言わなくていい……」


「つい先ほどまで」


「オッサン……」


「何度も何度も」


「もう黙れ……」


 それでもオッサンは営業用のような笑顔を崩さず、もう一度、深々と一礼した。


「どうぞ。おじさんが今朝からたっぷり種付けしたギャルさんですが、無事に孕ませて次代へ繋いでくださいな」


「……」


「……」


「メインディッシュ出す店員みたいに言うなよ……」


     *


 二頭の神獣はオッサンを見る。


 ギャルを見る。


 またオッサンを見る。


 馬頭の呼吸が荒くなった。


 牛頭も、妙に鼻息が強くなっている。


「……何その顔」


 ギャルが半分閉じた目で笑う。


「お前ら……他の雄に散々可愛がられた直後の女だから、変な興奮してんの……?」


 二頭の様子が、さらにおかしくなる。


「鬱勃起じゃん……」


 どうやら。


 当たりだった。


     *


 最初に進み出たのは馬頭だった。


 神事そのものについては、ギャルも最初から了承している。


「……来いよ」


 身体を預ける。


「オホッ……!」


 ところが馬頭は、ギャルだけを見ていなかった。


 何度も。


 何度も。


 すぐそばにいるオッサンを見る。


「オホォッ……! お前……オッサン気にしすぎ……!」


 今朝から別の雄に散々可愛がられた女。


 その雄本人が、すぐ横で無言で見ている。


「ほんとに……鬱勃起してんじゃん……!」


 ギャルに言われるほど、馬頭の興奮はさらに異様なものになっていった。


 そして。


 全身を大きく震わせる。


 限界。


 直後。


「……」


 動かなくなった。


「……え?」


 ギャルが待つ。


「おい」


 反応がない。


「オッサン」


 オッサンが近づき、確かめる。


「亡くなっておりますな」


「腹上死!?」


     *


 残った牛頭は、倒れた馬頭を見る。


 ギャルを見る。


 オッサンを見る。


 また馬頭を見る。


「……お前は落ち着けよ」


 牛頭の鼻息が、さらに荒くなった。


「何で今ので余計に興奮してんだよ……」


 それでも牛頭は役目を放棄しなかった。


「オホッ……!」


 ギャルはもう半分意識が飛びかけている。


「オホォォォッ……!」


 牛頭も、やはり何度もオッサンを気にする。


「お前も……かよ……。二匹とも寝盗られ趣味……?」


 その一言が悪かった。


 牛頭は一気に限界へ達し。


 そして。


「……」


 こちらも動かなくなった。


     *


「……」


 ギャルが右を見る。


 馬頭。


 死亡。


 左を見る。


 牛頭。


 死亡。


「二匹とも……?」


「はい」


「私……孕んだ?」


 待つ。


 昨日説明されたように、急激に腹が膨らむ様子はない。


「……孕んでないじゃん」


「そのようですな」


「代替わり失敗じゃん……」


「そのようですな」


「何しに来たんだよ、こいつら……」


     *


 ギャルはそのまま力なく仰向けになった。


「……疲れた」


 それでも余韻だけで。


「オホッ……!」


 腰が時々跳ねる。


「もう……勝手に身体動く……」


 そこへ。


 オッサンが戻ってきた。


「……オッサン?」


 返事はない。


 すぐに覆いかぶさる。


「……また?」


 種付けプレス。


「オホッ……!」


     *


 オッサンは、ギャルをただ抱きしめたいわけではなかった。


 孕ませたい。


 自分の雌として。


 自分の子を産む女として。


 自分だけが、その役目を持つ雄なのだと確かめたい。


 だから。


 やることは一つ。


 何度終わっても。


 何度限界を迎えても。


 種付けプレス。


「オホッ……! オッサン……!」


「ギャルさん……」


「牛と馬に……あんなふうにされたんだから……オホッ……!」


 息が途切れる。


「もっと……激しく……!」


 オッサンは答えない。


 その代わり。


 さらに激しく種付けプレスを繰り返した。


「オホォォォォッ……!」


     *


「全部……」


 ギャルの言葉も、もう途切れ途切れだった。


「オッサンの……匂いで……」


「はい……」


「他の雄のこと……全部……上書きして……オホッ……!」


「ギャルさん……」


「私……オッサンの雌なんでしょ……?」


「はい」


「だったら……もっと……!」


「……はい」


「オホォォォッ……!」


 オッサンの呼吸も荒くなる。


「ギャルさん……他の男と……遊ぶのは……」


「オホッ……うん……!」


「構いませんぞ……」


「うん……!」


「おじさんも……他の女性と……遊びますし……」


「知ってる……オホッ……!」


「ですが……」


 一度。


 息を呑む。


「孕んで……」


「うん……!」


「子供を産むのは……」


「オホッ……!」


「おじさんのだけ……ですぞ……!」


「オホォォォォッ……!」


     *


「オッ……! オッ……! オッ……!」


 オッサンもまた限界を迎える。


「オホォォォッ……!」


 その声を聞いたギャルまで、引きずられるように全身を震わせた。


 ほんの少しだけ静かになる。


 荒い呼吸。


 キス。


 互いの顔へ触れる手。


 そして。


「……オッサン」


「はい……」


「私……」


「はい」


「オッサンの……」


「はい」


「雌……だよ……」


「はい……」


「他の雄と……遊んでも……」


「はい」


「孕んで……産むのは……」


「はい」


「オッサンの……だけ……」


     *


 また。


 種付けプレス。


「オホッ……!」


「ギャルさんは……」


「うん……!」


「おじさんのものですぞ……」


「オホッ……! うん……!」


「おじさんの雌」


「うん……!」


「おじさんが孕ませる」


「オホォッ……!」


「おじさんの子を産む」


「うん……! オッサンの……!」


 そこでまた言葉が途切れる。


「オホッ……!」


 ギャルの身体が震えた。


「私……オッサンに孕ませてもらう女……!」


     *


 そこから先は。


 まともな会話ですらなくなった。


「オホッ……! オッサン……!」


「ギャルさん……!」


「オホォッ……! 私……オッサンの……!」


「おじさんの……」


「うん……!」


「雌……!」


「オホッ……! そう……!」


「オッ……! オッ……! オッ……!」


「オホォォォォッ……!」


 また。


 少し止まる。


 また。


 始まる。


  二頭の神獣がすぐ横で死んでいることすら、もう二人とも見ていなかった。


「オホッ……!」


「オッ……! オッ……!」


「オホォォッ……!」


 部屋へ響くのは、ギャルのオホ声。


 オッサンが限界を迎える瞬間の短いブレス。


 あとは時々交わされる、途切れ途切れの言葉だけ。


     *


「ヤキモチ……オホッ……!」


「はい……」


「認めた……」


「はい……」


「独占欲……」


「はい……」


「重い……オホォッ……!」


「申し訳ありませんな……」


「謝んな……」


 ギャルが、オッサンの顔を両手で引き寄せる。


 キス。


「嬉しいから……」


 オッサンが少しだけ止まった。


「……」


「何……?」


「もう一度言っていただけますかな」


「うるせえ……」


「ギャルさん」


「嬉しいって言った……オホッ……!」


 その瞬間。


 また。


 種付けプレス。


「オホォォォォッ……!」


     *


「オッサン……」


「はい……?」


「昨日……」


「はい」


「ゴメンって言ったじゃん……」


「はい」


「あれ……言っといてよかった……」


「何故ですかな……」


「だって……」


 ギャルは朦朧としたまま笑った。


「オッサン……私が他の雄の子を産むの……思ってたより、ずっと嫌だったんじゃん……」


「……はい」


「超ヤキモチ……」


「はい」


「かわい……」


「それは違いますぞ」


「今日は認めろ……豚……」


「そこはいつもの呼び方へ戻るのですな」


「オホッ……!」


     *


 しばらくして。


「オッサン……」


「はい?」


「まだ……できる?」


「……」


「何その顔……」


「いやぁ」


 ようやく。


 いつもの気持ち悪い笑いが戻った。


「ドゥフフ」


「キモ」


「先ほど可愛いと!」


「それとこれは別……」


 それでも。


 ギャルはオッサンを離さなかった。


「もう一回」


「はい」


「種付けプレス」


「はい」


「私」


 一拍。


 ぼんやりした目で。


 それでも。


 はっきり言った。


「オッサンの雌だから」


「……はい」


「オッサンが孕ませる雌」


「はい」


「他の雄と遊んでも」


「はい」


「産むなら、オッサンのだけ」


「はい」


「だから……」


 ギャルの身体が、また大きく震えた。


「オホッ……!」


「もっと」


「はい」


「もっと……オッサンのものにして……!」


「はい……!」


 オッサンは再び覆いかぶさる。


 種付けプレス。


「オホォォォッ……!」


 ギャルはもう力を抜いたまま、オッサンへ両腕を回していた。


「オホッ……! オッサン……!」


「ギャルさん……!」


「私……オッサンの……!」


「はい……!」


「オッサンだけが……孕ませる……!」


「はい……!」


「オホォォォォッ……!」


 身体が震える。


 少し止まる。


 だが。


 すぐに。


 また。


「オホッ……!」


「まだ……ですぞ……」


「うん……!」


「ギャルさんは……」


「うん……!」


「おじさんの雌」


「オホッ……! そう……!」


「おじさんが孕ませる」


「うん……!」


「おじさんの子を産む」


「オホォォォッ……!」


 そして。


 オッサンの息も崩れる。


「オッ……! オッ……! オッ……!」


「オホォォォォッ……!」


     *


 また静かになる。


 数秒。


 荒い呼吸。


 キス。


 頬へ触れる手。


 背中へ回された腕。


「……オッサン」


「はい……?」


「まだ……ヤキモチ?」


「はい」


「まだなんだ……」


「はい」


「じゃあ……」


 ギャルが。


 朦朧とした目で笑う。


「もっとして」


「はい」


「牛と馬にされた分も」


「……はい」


「全部……オッサンで上書きして」


「はい……!」


「私……オッサンのだから……オホッ……!」


 また。


 種付けプレス。


「オホォォォッ……!」


     *


 何度繰り返しても。


 もう。


 二人とも回数を数えなかった。


「オホッ……!」


「オッ……! オッ……!」


「オホォォッ……!」


 止まる。


 キス。


 また。


「オホッ……!」


「オッ……! オッ……!」


 そして。


 時々。


 途切れ途切れに。


「私……オッサンの……」


「はい……」


「孕ませる雌……」


「はい……」


「オッサンだけの……」


「はい……!」


「オホォォォッ……!」


 もう。


 言葉とオホ声の境目すら曖昧だった。


     *


「ギャルさん」


「ん……?」


「帰ってきてくれて」


「……」


「よかったですぞ」


 ギャルは。


 少しだけ目を開く。


「帰るって……言ったじゃん」


「はい」


「約束したし……」


「はい」


「それに……」


「はい?」


「私が帰る場所……」


 一度。


 息が途切れる。


「オホッ……!」


 それでも。


 続ける。


「たぶん……ここだから」


「……」


「オッサンのとこ」


     *


 オッサンが。


 珍しく。


 何も言わなかった。


 ただ。


 ギャルへ口づける。


「……ん」


 長い。


 ギャルも。


 離れない。


「オッサン」


「はい」


「今、ドゥフフって言ったら殴る」


「言いませんぞ」


「よし」


 そして。


 また。


「もう一回」


「はい」


「種付けプレス」


「はい」


「私」


 一拍。


「オッサンの雌だから」


「……はい」


「孕ませるなら」


「はい」


「オッサンだけ」


「はい」


「だから」


 ギャルが。


 両腕で。


 オッサンを引き寄せる。


「最後まで」


「はい」


「離れんな」


「はい」


     *


 再び。


「オホッ……!」


「オッ……! オッ……! オッ……!」


「オホォォォォッ……!」


 二頭の神獣が倒れた部屋で。


 最後まで。


 二人の声だけが響き続けた。

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