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種付けオッサンとビッチギャル ~二日に一度ヤらないと死ぬ二人の異世界転生~【注目15位、日間217位ありがとうございます】  作者: 黒瀬 量衡
第二章 腐女子男爵とエロゲ公爵令嬢

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第五十九話 腐女子代官を爆乳メイド長に奪わせたら、公爵令女のBL妄想まで完全に壊れました

「やりたいシチュエーションがありますわ」


 離れの寝室で、ユキが唐突にそう言った。


 マコトは仕事帰りで、まだ代官としての服を着たままだった。エリーも給仕を終えたばかりで、いつものメイド服である。


「嫌な予感しかしない」


「旦那様、私もです」


「聞いてくださいませ」


「はい」


 ユキは妙に真剣な顔で、まずマコトを指さした。


「マコトは、その格好のまま」


「普通の代官服ですけど」


「私の脳内では男装です」


「私は男ですよ?」


「そこは雰囲気」


「雑だなあ」


 続いてエリーを指さす。


「エリーは、ずっとマコトが女だと思っていたメイド」


「実際には?」


「最近、男としての身体まで手に入れた爆乳メイド」


「はい」


「そして私は」


「公爵令女」


「ずっと女だと思われていたのに、今では男としての身体も持っている公爵令女」


 マコトが嫌な予感をさらに強めた。


「それで?」


 ユキが笑った。


「この三人で、BLとエロゲをぐちゃぐちゃに混ぜたいですわ」


     *


「最近ですね」


 ユキはベッドへ腰掛けたまま続けた。


「私、BLもありだと思うようになったんです」


「誰の影響でしょうね」


「間違いなくマコト」


「やっぱり」


「以前なら、男同士を見て何が楽しいんだと思っていたのに」


「はい」


「今は」


 エリーを見る。


「気の強い年上に、男が徹底的に翻弄されるの」


「……」


「ちょっと分かる」


 マコト。


 目が輝いた。


「ユキ!」


「何です?」


「成長した!」


「その方向の成長を喜ばないでくださいませ」


 エリーが呆れる。


「それで私が旦那様を翻弄するのですか」


「そう」


「どういう設定で?」


「マコトは、エリーをずっと自分に仕える女だと思っていた」


「実際そうでしたね」


「なのに、ある日」


 ユキがにやりとする。


「そのメイドに男としての身体があると分かる」


「ありますね」


「しかも、そのメイドに自分の四十八時間の条件まで握られる」


 マコトの表情が。


 急速に腐女子になった。


「……それ、いい」


「でしょう?」


     *


「そして私は」


 ユキが自分を指す。


「それを見ながら楽しむ」


「最低ですね」


「褒め言葉?」


「違います」


「マコトが」


 ユキは楽しそうに続ける。


「ずっと女だと思っていたエリーに、男として徹底的に翻弄される」


「はい」


「しかも」


「はい」


「ずっと女だと思っていた私まで、それを見て興奮している」


「……」


「そしてマコトは」


「……」


「二人から男としての反応を全部見られる」


 マコトの耳まで赤くなった。


「ユキ」


「何?」


「それ」


「はい」


「かなり好き」


「でしょうね」


     *


「旦那様」


 エリーがマコトを見る。


「本当に?」


「はい」


「かなり意地悪な内容ですが」


「それがいい」


「途中で嫌になったら?」


「止める」


「必ず?」


「はい」


 ユキにも確認される。


「私が横から煽るのも?」


「お願いします」


「エリーに散々可愛がられてるところを、私に眺められるのも?」


「むしろそこが大事」


「腐女子」


「元!」


「今もですわ」


     *


 始まると。


 マコトの上半身の服は、そのまま残された。


「ここ重要ですの」


「何で?」


「服を着た代官が」


 ユキが指を立てる。


「下だけ乱されて、普段自分へ仕えているメイドに立場を逆転される」


「ユキ」


「何?」


「分かってきましたね」


「褒められても困ります」


 エリーはマコトの背後へ回った。


「旦那様」


「はい」


「では」


 耳元へ。


「今日は私にお任せくださいませ」


「……はい」


 その声だけで。


 マコトの身体が反応する。


     *


 エリーは背後からマコトを抱え、男としての身体も含めて、逃げ場がないほど近くへ身体を寄せた。


 ユキは少し離れたところから。


 それを。


 完全に楽しんで見ている。


「マコト」


「何……?」


「今どんな気分?」


「かなり」


「かなり?」


「BL」


「やっぱり!」


「だって!」


 背後には。


 普段はメイド長。


 しかし今は。


 男としての身体まで持っている年上。


 しかも。


 マコトの四十八時間の秘密まで知っている。


「旦那様」


「はい……!」


「私なら」


 エリーが耳元で囁く。


「今後、ユキがいなくても旦那様を助けられます」


「……」


「旦那様が生きるために必要なことを」


「はい」


「私がして差し上げられる」


「エリー……」


「嬉しいですか?」


「ものすごく」


     *


 そこから。


 エリーはマコトの男としての反応まで。


 何度も引き出していった。


「オホッ……!」


「旦那様」


「エリー……!」


「もう?」


「まだ……!」


「本当に?」


「もっと……!」


 ユキが横から笑う。


「マコト、完全に受けの顔ですわよ」


「言わないで……!」


「いつもは領地で偉そうに代官してるのに」


「偉そうじゃない!」


「今はメイドに好き放題」


「ユキ……!」


 その言葉が。


 余計に効く。


「オホォッ……!」


     *


 マコトが限界へ達するたび。


 声が変わる。


「オッ! オッ! オッ! オッ……!」


 身体から力が抜ける。


 エリーが背後から支える。


「旦那様」


「……はい」


「まだ立てます?」


「無理」


「では私が支えます」


「それ」


「何でしょう」


「かなり好き……」


「知っております」


     *


 しかも。


 ユキは見ているだけでは終わらなかった。


「マコト」


「何?」


「こっち向いて」


 エリーに支えられたまま。


 マコトが顔だけ向ける。


 ユキは近づき。


 その頬へ手を添えた。


「可愛い」


「……」


「エリーに男として散々可愛がられて」


「はい」


「それを私に見られて」


「はい」


「まだ嬉しい?」


「……嬉しい」


「本当に変態」


「ユキに言われたくない!」


 そのまま。


 唇が重なる。


     *


 途中からは。


 三人とも。


 設定と現実の境目が曖昧になった。


 エリーがマコトを背後から抱く。


 ユキは正面へ回る。


 マコトの上半身だけは。


 代官服のまま。


「オホッ……!」


「マコト」


「ユキ……」


「こっち見て」


 ユキとキスをしている間も。


 背後のエリーは。


 マコトを休ませない。


「オホォッ……!」


「旦那様」


「エリー……!」


「私も」


 今度は。


 エリーが横から顔を寄せる。


 マコトとエリー。


 次には。


 ユキとマコト。


 そして。


 ユキとエリー。


 三人の唇が。


 順番もなく重なっていく。


     *


「旦那様」


「何……?」


「本当に」


 エリーが笑う。


「私にも旦那様の四十八時間を任せてくださいますか」


「はい」


「ユキだけではなく?」


「エリーにも」


「なら」


 もう一度。


 ぎゅっと。


 背後から抱きしめる。


「今後は」


「うん」


「私にも頼ってくださいませ」


「エリー」


「はい」


「すごく嬉しそう」


「当然です」


 エリーは。


 少しだけ声を落とした。


「旦那様が生きるために必要なことまで、私が担えるのですから」


     *


 やがて。


 マコトは。


 完全に二人へ身体を預けた。


「オホッ……!」


「マコト」


「もう?」


「また……!」


 そして。


「オッ! オッ! オッ! オッ……!」


 何度目か分からない限界。


 上半身には。


 まだ。


 代官の服が残っている。


 しかし。


 その服も。


 顔も。


 髪も。


 ユキが残した白い行為の痕跡で汚れていた。


「……ひどい」


 マコトが自分を見る。


「似合ってますわよ」


「何が!?」


「服だけは代官」


「ユキ!」


「顔は完全に遊ばれた受け」


「最高じゃないですか」


「マコトが喜ぶんですの!?」


     *


 エリーも。


 背後から少し離れた。


 だが。


 マコトの身体には。


 彼女と何度も重なった余韻が。


 まだ強く残っている。


 身体を動かすたび。


 その痕跡が。


 少しずつこぼれた。


「……エリー」


「はい」


「やりすぎ」


「旦那様が止めなかったので」


「それはそう」


     *


 最後には。


 三人とも。


 もう設定を続ける余裕もなかった。


 エリーがマコトの頬へ口づける。


「旦那様」


「何?」


「満足されましたか」


「はい」


 今度はユキ。


「マコト」


「何?」


「BL?」


「すごくBL」


「私も女ですけど」


「分かってる」


「エリーも女ですわよ」


「分かってる!」


「じゃあ何がBLなんですの」


「雰囲気!」


「雑!」


     *


 ユキが笑いながら。


 マコトへ口づける。


 離れると。


 今度はエリー。


 またユキ。


 またエリー。


「二人とも」


「何?」


「何でしょう」


「キス多くない?」


「嫌?」


「全然」


 だから。


 三人とも。


 そのまま。


 何度も。


 繰り返し口づけた。


 男として。


 女として。


 どちらでもない三人として。


 そして最後には。


 誰が攻めで誰が受けだったのかもどうでもよくなって。


 三人で。


 ただ笑っていた。


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