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種付けオッサンとビッチギャル ~二日に一度ヤらないと死ぬ二人の異世界転生~【注目15位、日間217位ありがとうございます】  作者: 黒瀬 量衡
第二章 腐女子男爵とエロゲ公爵令嬢

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第五十四話 爆乳メイド長と風呂で張り合っていたら、旦那様に見つかりました

 エリーが三人目の秘密を知ってから、数日。


 その夜。


 離れの浴室には、ユキとエリーの二人だけがいた。


「せっかくですから、一緒に入りません?」


 そう誘ったのはユキだった。


 マコトはまだ仕事。


 離れへ来るのは少し遅くなる。


 なら、その前に女同士で湯浴みでも。


 という。


 建前だった。


「……」


「エリー?」


「見ています」


「何を?」


「あなたをです」


 三人の時とは違う。


 ここには旦那様がいない。


 二人きり。


 そして。


 エリーの視線は。


 全裸のユキの身体を上から下まで遠慮なく眺めていた。


「……何です?」


「やはり」


「はい?」


 エリーの目が細くなる。


「淫売ですね」


「いきなり!?」


     *


 三人の前では。


 エリーはユキと呼ぶ。


 公の場なら、当然公爵令女。


 だが。


 二人きりになると。


「淫売」


「何で定着したんですの!?」


「旦那様をあんなふうにした女ですので」


「マコトも喜んでます!」


「そこが腹立たしいのです」


「嫉妬では?」


「嫉妬ですが?」


「認めるんだ」


 エリーは平然としていた。


「それに」


「何?」


「その身体」


 視線が。


 また下がる。


「……反応しておりますよ」


「見ないでくださいませ!」


「誘ったのは淫売でしょう?」


「お風呂へですよ!」


「私の身体を見て、もうそれですか」


「爆乳で全裸のエリーが目の前にいれば仕方ないでしょう!」


「開き直りましたね」


     *


 ユキも。


 負けじと言い返す。


「でも」


「何でしょう」


「マコトは、これが好きなんですよ?」


「……」


「私の男としての身体も」


「はい」


「女としての身体も」


「……」


「両方」


 ユキが。


 わざとらしく胸を張る。


「離れでは散々、私を欲しがりますから」


「……淫売」


「ほら嫉妬した」


「黙りなさい」


「それに」


 ユキがさらに笑う。


「エリー」


「何です?」


「マコトは、私に乱されるのも好きなんですよ」


「……」


「男として強がってても」


「はい」


「私が本気で意地悪すると」


「はい」


「すぐオホ声です」


「……」


「可愛いですよ?」


「黙れ、淫売」


「効いてる!」


     *


 そこで。


 エリーが。


 急に距離を詰めた。


「え?」


 壁。


 ユキ。


 その正面にエリー。


「ちょっと」


「何です?」


「近い」


「今さら?」


 エリーの手が。


 ユキの身体へ触れる。


「っ……!」


「さっきから」


「何?」


「随分と旦那様の自慢ばかり」


「事実ですから」


「なら」


 エリーが。


 耳元で囁く。


「旦那様が来るまでに」


「……」


「何もできない身体にしておきましょうか」


「エリー?」


「大丈夫」


「何が?」


「嫌なら止めます」


 一度。


 確認。


 ユキは。


 数秒。


 エリーを見る。


「……止めません」


「では」


 エリーが笑った。


「覚悟なさい、淫売」


     *


 そこから。


 立場が。


 一気に変わった。


「んっ……!」


「どうしました?」


「エリー……!」


「先ほどまで随分と偉そうでしたよね」


「だって……!」


「旦那様にはこれが好きだ」


「はい……!」


「旦那様は自分を欲しがる」


「はい……!」


「随分と自信満々で」


 エリーの手つきは。


 妙に上手かった。


 どこへ触れれば。


 ユキが一番嫌がるのか。


 いや。


 一番喜ぶのか。


 数日前に三人で過ごした経験から。


 もうかなり覚えている。


「っ……!」


「淫売」


「何です……?」


「腰が逃げています」


「逃げてません……!」


「なら」


 エリーがさらに近づく。


「こちらへ」


「オホッ……!」


     *


「出ましたね」


「言わないで!」


「旦那様の前では散々出しているでしょう?」


「それとこれは別ですわ!」


「何が違うのです?」


「エリーに言われると腹が立つ!」


「ではもっと言いましょう」


 エリーが。


 ユキの手を頭上へまとめるようにして。


 壁際へ押さえる。


 もう片方の手は。


 胸元へ。


「っ……!」


「小さい」


「エリー!」


「私と比べれば」


「爆乳を基準にしないで!」


「でも」


 エリーの指が。


 意地悪に動く。


「ここは随分と素直ですね」


「オホッ……!」


「淫売」


「……!」


「何でも気持ちよければいいのですか?」


「違う……!」


「では何故」


 ユキの身体が。


 エリーへ。


 だんだん。


 自分から近づいていく。


「私にそんなに擦り寄ってくるのでしょう」


「オホォッ……!」


     *


 しばらくすると。


 ユキの方が。


 先に余裕を失った。


「エリー……」


「何でしょう」


「私にも」


「何を?」


「触らせて」


「何処へ?」


「……」


「言えませんか?」


「エリー!」


「ではこのまま」


「触りたい!」


「何を?」


「エリーの身体!」


「全部?」


「全部!」


 エリーが。


 少し笑った。


「本当に淫売」


「うるさい!」


「旦那様がいなくても」


「はい……!」


「私一人で、こんなになる」


「オホッ……!」


「貴様なんて」


 耳元。


「旦那様に捨てられたら、誰にでも縋るのでしょうね」


「それはない!」


「何故?」


「マコトが捨てないから!」


「……」


 一瞬。


 エリーが止まった。


「何?」


「そこだけ」


「はい?」


「即答なのが腹立たしい」


「嫉妬!」


     *


 しかし。


 今度は。


 エリー自身にも。


 余裕がなくなってきた。


「……淫売」


「エリー?」


「黙って」


「今」


「黙れ」


 キス。


 強引に。


 ただし。


 嫌なら離れられる程度に。


 ユキも。


 即座に応じる。


「んっ……!」


「……」


「エリー」


「何?」


「そっちも」


「……」


「かなり来てますよね」


「うるさい」


「私だけじゃない」


「うるさいと言いました」


「エリーも淫――」


「それ以上言ったら」


「何?」


「後悔させます」


「やってみれば?」


 今度は。


 ユキから。


 口づけた。


     *


 そこから先。


 二人は。


 もうどちらが先に始めたのか分からなくなった。


 壁際。


 浴槽の縁。


 互いに抱き合い。


 キスをして。


 胸や腰へ触れ。


 相手が嫌がるところと。


 喜ぶところを。


 競うように探す。


「オホッ……!」


「ユキ……!」


「エリー……!」


「オホォッ……!」


 片方が力を失えば。


 もう片方が支える。


 そのまま。


 少し落ち着けば。


 今度は支えられていた側が反撃する。


「まだ?」


「まだです……!」


「なら」


「エリーこそ!」


「私はまだ――オホッ……!」


「ほら!」


「淫売!」


「爆乳!」


「それは悪口になっていません!」


     *


 やがて。


 浴室は。


 本来の目的から。


 完全に遠ざかっていた。


 湯気。


 汗。


 濡れた床。


 行為の余韻。


 浴槽へまで。


 二人が騒いだ痕跡が残る。


「……」


「……」


 それでも。


 二人はまだ離れない。


 額を寄せ。


 肩で息をする。


「エリー」


「何です?」


「楽しい?」


「……」


「私は楽しい」


「淫売」


「それ答えになってない」


「……楽しいです」


「ほら」


「旦那様には言わないでください」


「何で?」


「何となく」


「嫉妬させたい?」


「……少し」


     *


 ガチャ。


「え?」


「……」


 二人とも。


 固まった。


 浴室の扉。


「お二人とも?」


 マコトだった。


「先に入ってると聞いたので――」


 止まる。


「……」


「……」


「……」


 三人。


 沈黙。


 マコト。


 濡れた床。


 ユキ。


 エリー。


 二人とも全裸。


 しかも。


 完全に抱き合ったまま。


「……何してるんです?」


「これは違うのです!」


 エリーが即答した。


「何が違うの?」


「旦那様!」


「エリー」


「はい!」


「腰」


「……」


「止まってませんよ」


「オホッ……!」


「ほら」


「違うのですぅ……!」


 言葉とは裏腹に。


 身体は。


 まだ完全には余韻から抜けていなかった。


     *


 マコトの顔が。


 変わった。


 いたずらを思いついた時の顔。


「エリー」


「旦那様?」


「お仕置きが必要ですね」


「何故です!?」


「私がいない間に」


「はい」


「ユキと二人で」


「これは」


「楽しそうですね?」


「……」


「しかも」


 マコトがユキを見る。


「ユキ」


「何?」


「エリーに何て呼ばれてました?」


「淫売」


「ユキ!」


「本当でしょう!」


 マコトが。


 吹き出した。


「エリー」


「はい……」


「完全に馴染んでる」


「違うのです」


「その言い訳」


 一歩。


 近づく。


「あとでゆっくり聞きます」


     *


 そこから。


 今度は三人になった。


 マコトが。


 エリーを後ろから支える。


 ユキは正面。


「エリー」


「旦那様……」


「無理なら止めて」


「……止めません」


「じゃあ」


 そのまま。


 三人で。


 浴槽へ。


「わっ……!」


「危ない!」


「だから支えてます」


「旦那様……!」


 マコトが背後。


 ユキが正面。


 また。


 エリーが。


 前後から挟まれる。


「オホッ……!」


「エリー」


「はい……!」


「さっきまでユキを淫売って言ってた人が」


「旦那様!」


「今は一番声大きいですよ」


「オホォッ……!」


     *


 ユキも。


 負けていない。


「エリー」


「何……?」


「よかったね」


「何が?」


「大好きな御主人と」


「……」


「こんなに近くで」


「……」


「私まで一緒」


「淫売……!」


「まだ言えるんだ」


 ユキが。


 エリーへキス。


 その直後。


 マコトにも。


「んっ……」


「ユキ」


「何?」


「忙しいですね」


「三人なので」


 そして。


 またエリーへ。


「ほら」


「何?」


「大好きな御主人と同じ唇」


「……」


「これで私ともキスしたら」


「……」


「もう御主人経由の間接キスどころじゃないよ?」


「淫売……!」


「顔赤い」


     *


 エリーは。


 とうとう。


 マコトへ助けを求める。


「旦那様」


「何?」


「この女」


「ユキ?」


「どうにかしてください」


「でも」


「はい?」


「楽しそうですよ」


「誰が!」


「二人とも」


「……」


「……」


 ユキとエリー。


 目が合う。


「エリー」


「何です?」


「否定できる?」


「……」


「私は無理」


「……淫売」


「やっぱ楽しいんだ」


     *


 浴室では。


 その後も。


 三人で。


 何度か立場を変え。


 誰かが主導して。


 誰かが翻弄され。


 また逆転する。


「オホッ……!」


「マコト……!」


「エリー……!」


「ユキ……!」


 最後には。


 誰が誰へ嫉妬しているのか。


 誰が誰を取り合っているのか。


 本人たちにも。


 もうよく分からなくなっていた。


     *


「……移動しません?」


 最初に言ったのはマコトだった。


「何処へ?」


「ベッド」


「まだ続けるのですか?」


 エリーが聞く。


「嫌?」


「……」


「エリー?」


「嫌とは」


 少し視線を逸らす。


「言っておりません」


「では」


 ユキが笑う。


「行きましょう」


「淫売」


「はいはい」


     *


 三人は。


 浴室を出た。


 そして。


 今度はベッドへ。


 そこでも。


 立場を変え。


 誰が主導するかを奪い合い。


 キスをして。


 抱き合い。


 互いの身体を好き勝手に可愛がる。


 マコトを巡って。


 ユキとエリーが張り合い。


 ユキを巡って。


 マコトとエリーが意地になり。


 エリーを巡って。


 マコトとユキが競う。


「ちょっと待って」


 途中。


 マコトが言った。


「何?」


「何でしょう、旦那様」


「これ」


「はい」


「誰が誰を取ったとか」


「はい」


「もう意味なくない?」


「……」


「……」


 三人とも。


 少し考える。


「そうですわね」


「そうですね」


「じゃあ」


 マコトが笑った。


「三人とも好きなようにしましょう」


「賛成」


「……旦那様がそう仰るなら」


 そこから先。


 三人は。


 誰か一人を奪い合うというより。


 全員で。


 互いを取り合うように。


 夜を楽しんだ。

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