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種付けオッサンとビッチギャル ~二日に一度ヤらないと死ぬ二人の異世界転生~【注目15位、日間217位ありがとうございます】  作者: 黒瀬 量衡
第二章 腐女子男爵とエロゲ公爵令嬢

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第五十二話 爆乳メイド長を妄想しすぎた公爵令女が下着でやらかして、とうとう秘密を明かすことになりました

 離れへやって来たユキは、いつになく神妙な顔をしていた。


「マコト」


「何?」


「すいません」


「どうしたんです?」


「やらかしました」


 嫌な予感しかしない。


 マコトは手にしていた茶を置いた。


「何を?」


「昨日、爆乳メイド長について散々妄想しましたわよね」


「しましたね」


「意識しすぎました」


「はい?」


「辛抱できなくなりまして」


 ユキが視線を逸らす。


「メイド長の下着を使って、自分を慰めました」


「……」


「それで、オホ声を出しながら限界を迎えたところを」


「まさか」


「本人に見られました」


「なにやってんですか!?」


「申し訳ありません!」


「エロゲ脳すぎるでしょう!」


「自覚しております!」


「妄想した翌日に本人の下着でやらかす人がいます!?」


「ここに!」


「威張らない!」


     *


 マコトは額を押さえた。


「で、メイド長には?」


「その場で謝りました」


「それだけで済むわけないですよね」


「説明を求められました」


「でしょうね」


「それと」


 ユキがさらに小さな声になる。


「このあと、こちらへ来ます」


「今から!?」


「はい」


「先にそれを言ってください!」


「だから最初に、やらかしましたと!」


「規模が分からなかった!」


 その時。


 コンコン。


 二人とも止まった。


「……来ましたわ」


「本当に来た」


「旦那様、よろしいでしょうか」


 扉の向こうから。


 よく知った声。


 マコトは一度深く息を吐いた。


「入ってください」


     *


「失礼いたします」


 入ってきたのは、旧男爵家の頃から屋敷を取り仕切ってきたメイド長だった。


 いつも通り背筋は真っ直ぐ。


 表情も厳しい。


 そして。


 昨日から二人が散々話題にしていた、非常に豊かな胸。


「……」


 ユキの視線が。


 一瞬だけ下がる。


「ユキ」


「見てません」


「見た」


「今はそれどころではありませんわ!」


「旦那様」


「はい」


 メイド長の声は冷静だった。


 それが余計に怖い。


「説明をお願いいたします」


「……はい」


「公爵令女とのご縁談を前提として、現在のお立場へ移られたものと理解しております」


「概ねその通りです」


「ですが」


 メイド長がユキを見る。


「公爵令女は、我々へ性別を偽っておられたのでしょうか」


「違います!」


 ユキが即座に否定した。


「私は生まれた時から女です!」


「では、私が先ほど見たものは?」


「それは……」


「しかも」


 さらに目が鋭くなる。


「私の下着を使って、自らを慰めておられた」


「……はい」


「公爵閣下へ確認を取る必要があるのでは?」


 当然だった。


 公爵令女に周囲の知らない身体上の秘密がある。


 その令女が、自分の主人との婚姻話を進めている。


 さらに使用人の下着を使って、とんでもないところを本人に目撃された。


 何も知らないメイド長からすれば、大事件である。


     *


「待ってください」


 マコトが口を挟んだ。


「メイド長」


「はい」


「これから私たちは、あなたへ秘密を明かします」


「秘密?」


「あなたを信頼しているからです」


 メイド長の表情が僅かに変わった。


 マコトはユキを見る。


 ユキも頷く。


「今から見ることについて、声を抑えていてほしい」


「……旦那様?」


「公爵閣下にも、詳しいことまでは伝えていません」


「何をなさるおつもりで?」


「見てもらった方が早いです」


     *


 二人は立ち上がった。


 そして。


 メイド長の前で服を脱いだ。


「……」


 まずユキ。


 女として生まれ育った、公爵令女の身体。


 ただし今は、性神の祝福によって男性側の特徴も加わっている。


 次にマコト。


 男として生まれた身体。


 こちらも、以前とは違う。


 女性側の身体が増えてから、胸元の輪郭や肌つきも僅かに女らしく変わっている。


 とはいえ。


 胸そのものは。


 相変わらず見事なまでに平らだった。


「……旦那様?」


 メイド長が目を見開く。


「説明します」


 マコトは、自分の身体に起きた変化が分かるように向き直る。


「私は神の祝福を受け、このように女性側の身体も持つようになりました」


「……」


「胸元なんかも少し女っぽくなりましたけど」


 自分の胸を見る。


「ここは相変わらず、まな板です」


「今そこを説明する必要あります?」


 ユキが突っ込む。


「昨日から爆乳の話ばかりされたので」


「根に持ってる!」


     *


 メイド長は。


 今度はユキを見る。


「公爵令女も?」


「はい」


 ユキが頷いた。


「私は逆です。女として生まれましたが、祝福によって男性側の身体が加わりました」


「……神の祝福」


「性神様です」


 マコトが言った。


「私たちは二人とも、性神様の加護を受けています」


「性神……」


「公爵閣下には」


 ユキも続ける。


「二人だけの特殊な祝福を受けた、としか伝えておりません」


「何故、そこまで重大なことを」


「説明しづらすぎるからです」


 マコトが即答した。


「……」


「それと、この祝福は身体を変えただけではありません」


「と申しますと?」


「身体そのものは以前より健康です。丈夫にもなりました」


「それなら」


「ただし」


 マコトの声が真面目になる。


「一定期間ごとに、性神様から定められた条件を満たさないと、生きていけません」


 メイド長の顔が変わった。


     *


「旦那様にも?」


「あります」


「公爵令女にも?」


「あります」


「それで、お二人はこの離れで?」


「互いに条件を満たしています」


 マコトはそこだけ簡潔に答えた。


「遊び半分ではありません。少なくとも最初は」


「最初は?」


 メイド長が聞き返す。


 ユキが目を逸らした。


「最近は」


「ユキ」


「嘘はいけませんわ」


「何を言う気です?」


「……かなり楽しんでもおります」


「言った!」


「事実ですもの!」


 メイド長が無言になる。


     *


「もう一つ」


 マコトが咳払いした。


「この身体になってから、私たちは以前より男女を問わず、人を性的に意識しやすくなっています」


 メイド長の視線が。


 ゆっくりユキへ向く。


「つまり」


「はい」


「私の下着も?」


「……はい」


 ユキは。


 深々と頭を下げた。


「申し訳ありません」


「何故、私のものを?」


「その」


「はい」


「昨日から爆乳を意識しすぎまして」


「ユキ!」


「事実でしょう!」


 メイド長の目が細くなる。


「公爵令女」


「はい」


「爆乳という言葉を」


「はい」


「私の前で連呼なさらないでください」


「申し訳ありません」


     *


「メイド長」


 マコトが改めて頭を下げた。


「彼女を許してやってほしい」


「旦那様」


「男性側の身体を得て、まだ日が浅いんです。衝動の扱いにも慣れていない」


「だから私の下着を?」


「そこは普通に怒ってください」


「マコト!」


「そこまで擁護できない!」


「はい……」


「ただ」


 マコトは続ける。


「彼女があなたを魅力的だと思ったこと自体は、責めないでやってほしい」


 メイド長は。


 しばらく二人を見る。


     *


「旦那様」


「何です?」


「一つ、伺ってもよろしいでしょうか」


「どうぞ」


「旦那様は」


 少し言いづらそうに。


「男性の方にしか、興味をお持ちではないのですか?」


「え?」


 ユキの眉が上がる。


「何でそう思ったんです?」


「旦那様にも女性側の身体があり」


「はい」


「公爵令女との特殊な関係も伺いましたので」


「ああ」


 マコトは首を振った。


「男女どちらにも興味がありますよ」


「女性にも?」


「あります」


「……」


「それに」


 マコトは苦笑する。


「今も、メイド長を前にしているだけで、かなり身体が反応してしまっています」


 全裸なのだから。


 隠しようがなかった。


「ですから、女性に興味がないということはありません」


「私にも?」


「……」


 マコトが止まる。


 横から。


 ユキがじっと見る。


「マコト」


「何?」


「正直に」


「分かってます」


 マコトは観念した。


「あります」


「かなり?」


「ユキ!」


「重要ですわ」


「……かなりあります」


 メイド長が。


 初めて僅かに頬を染めた。


     *


「旦那様」


「はい」


「私は、長く旦那様へお仕えしてまいりました」


「知っています」


「御当主であられた頃から」


「はい」


「公爵家の代官となられてからも」


「ええ」


「そして、この先もお仕えするつもりです」


「ありがたいです」


 メイド長は。


 少しの間。


 黙ってマコトを見つめた。


 それから。


 エプロンへ手をかける。


「……え?」


 マコトが固まった。


 ユキも。


 同じように固まる。


「メイド長?」


「旦那様」


「はい?」


「もし」


 結び目が解かれる。


「私にも、その秘密へ関わることをお許しいただけるのでしたら」


「……」


「旦那様」


 上着にも手がかかる。


「私を」


 一度。


 息を吸って。


「慰み者にしていただけますか」


「……」


「……」


     *


 メイド長は。


 一気に服を脱いだ。


 そして。


 爆乳。


 巨尻。


 普段の厳格な姿からは想像しづらいほど、成熟した豊かな裸体が現れる。


「……」


 ユキ。


 凝視。


「……」


 マコト。


 凝視。


 女性側の身体を得てから少し女らしくなったとはいえ、依然として胸の膨らみがほとんどないマコトと並べば。


 その差は。


 あまりにも。


 圧倒的だった。


「……マコト」


「何?」


「爆乳」


「言うな!」


 メイド長は。


 少しだけ頬を赤らめながらも。


 主人から目を逸らさなかった。


「旦那様」


「……はい」


「私では」


 一歩。


 近づく。


「不足でしょうか」


 次回。


 爆乳メイド長。


 参戦。

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