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種付けオッサンとビッチギャル ~二日に一度ヤらないと死ぬ二人の異世界転生~【注目15位、日間217位ありがとうございます】  作者: 黒瀬 量衡
第一章 種付けオッサンとビッチギャル

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第十六話 宿のベッドで娘さんに股間を潰されかけ、女将さんまで種付けプレスですぞ

「……この汚物で、お母さんをどうにかしたの?」


「初手から汚物扱いですかなぁ」


 宿へ戻り、自分の部屋へ入った直後だった。


 ばたん。


 背後で扉が閉じる。


 振り返れば、そこには女将さんの娘さんが立っていた。


 二十歳を過ぎた成人女性。


 母親に似て目が強い。


 そして今は。


 ものすごく機嫌が悪そうである。


「笑わないで」


「笑っておりませんぞ」


「笑ってる」


「おじさん、元からこういう顔でして」


「気持ち悪い」


「はい」


 娘さんの視線。


 薄くなった頭。


 眼鏡。


 ネクタイ。


 出た腹。


 革靴。


 そして。


 下。


「……」


「娘さん?」


「これ?」


「はい?」


 一歩。


 近づく。


「この汚物で」


 さらに。


「お母さんをどうにかしたの?」


「いやぁ。そこは誤解が」


「何が」


「女将さんご本人との合意の上で――」


 ぐっ。


「ひょおっ!?」


 股間を。


 思いっきり握られた。


「娘さん!?」


「うるさい」


「そこだけは大事に扱っていただきたいですぞ!」


「何で」


「おじさんの命に直結しておりますので!」


「知ってる」


「知っていてその握力!?」


 ぎゅ。


「ひょおおっ!」


「……」


 娘さん。


 握ったまま。


 じっと。


 おじさんを見る。


「このまま潰してしまえばいいのかしら」


「絶対に駄目ですぞ!」


「これがなくなったら死ぬ?」


「二日に一度の条件が満たせませんからなぁ!」


「……」


「できれば、その」


「何」


「少し優しく」


「誰が優しくするのよ、この豚」


「お母様そっくりですなぁ!」


 ぎゅう。


「ひょおっ!」


     *


「ハゲ」


「はい」


「デブ」


「はい」


「チビ」


「はい」


「脂っこい」


「はい」


「腹出てる」


「はい」


「顔も酷い」


「自覚しておりますぞ」


「臭い」


「今日は風呂に入りましたぞ!」


「一回だけでしょ」


「そこまで把握を!?」


 娘さん。


 まだ離さない。


「お母さん」


「はい」


「あんたの飯、ちゃんと食べさせろって」


「ありがたい話ですなぁ」


「風呂にも入れって」


「はい」


「危ない仕事をするなって」


「はい」


「怪我して帰ってきたら承知しないって」


「随分大切に」


 ぎゅ。


「ひょっ!」


「違う!」


「はい!」


「宿で死なれたら迷惑なだけだって」


「はいはい」


「何、その分かってますみたいな顔」


「いえ」


「ムカつく」


「はい!」


     *


 ようやく。


 手が離れた。


「ふぅ」


「安心しないで」


「命拾いしましたので」


「……」


 娘さん。


 一歩。


 離れる。


 そして。


 今度はもっとじっくり。


 おじさんを見る。


「……何なのよ」


「何がですかな」


「近くで見ても」


「はい」


「全然格好よくない」


「はい」


「むしろ酷い」


「はい」


「なのに」


 一拍。


「さっきから気になる」


「おや」


「その顔やめろ!」


「はい!」


「何で目が離れないのよ」


「いやぁ」


「何」


「最近、どうもおじさんの祝福に」


「祝福?」


「雌を引きつけるような作用が強くなっているようでしてなぁ」


「……それ?」


「きっかけにはなっているかもしれませんぞ」


 娘さんの顔が。


 少し険しくなる。


 だから。


 おじさんも笑うのをやめた。


「ただし」


「何」


「嫌なら離れてくださいな」


「……」


「娘さんの意思まで変える力ではありませんからなぁ」


「……」


「帰りたければ帰る。触れたくなければ触れない。そこは娘さんご本人が決めることですぞ」


「……」


 娘さん。


 扉を見る。


 次。


 おじさん。


 そして。


 また。


 一歩。


 近づいた。


「帰らない」


「よろしいので?」


「自分で決めた」


「はい」


「むしろ」


 一歩。


「何でお母さんが、こんなの気にしてたのか」


 さらに。


「確かめたい」


「おお」


「あと」


 娘さん。


 少しだけ。


 目を逸らした。


「……私も、したい」


「ドゥフ」


 ぐっ。


「ひょっ!」


「笑うな!」


「はい!」


     *


 胸を押され。


 おじさん。


 ベッドへ。


 どさ。


「娘さん?」


「種付けプレス」


「はい?」


「お母さんにしたんでしょ」


「しましたなぁ」


「それ」


 娘さん。


 おじさんを見下ろす。


「私にもして」


「本当に?」


「私から言ってる」


「嫌ではない?」


「嫌じゃない」


「ご自分の意思で?」


「そう」


「途中で嫌になりましたら」


「止めろって言う」


「完璧ですなぁ」


「何回確認するのよ!」


「大事なところですので!」


     *


 そこから。


 どうしてこうなったのか。


 おじさんにも。


 よく分からない。


 少し前まで。


 股間を潰されかけていた。


 はずなのに。


 気づけば。


 娘さん。


 仰向け。


 おじさん。


 その上。


 宿のベッド。


 正式な。


 種付けプレス。


「……これ?」


「そうですなぁ」


「重い」


「申し訳ない」


「止まれとは言ってない」


「はい」


「……早く」


「では」


 どん。


「オホッ……!」


「おお」


「言うな!」


「何も言ってませんぞ!」


 どん。


「オホッ!」


 もう一度。


「オホッ……!」


「娘さん」


「黙れ!」


「はい!」


「オッホォォォォッ!」


     *


 最初は。


 娘さんも。


 声を抑えようとしていた。


「んっ……」


 でも。


「オホッ!」


 すぐ。


「オホッ……オホッ!」


 いつもの声になる。


「オッホォォォォォッ!」


「お母さん……!」


「はい?」


「何で……!」


「何がですかな」


「何でこんなの……!」


「こんなの」


「オホッ!」


「はい」


「分かってきたのが腹立つ!」


「何がです?」


「お母さんが!」


「はい?」


「あんたのこと気にしてる理由!」


「おお」


「嬉しそうにすんな!」


「はい!」


「オッホォォォォッ!」


     *


 娘さんの腕が。


 おじさんの背中へ回る。


「オホッ……!」


「娘さん」


「何!」


「先ほど」


「何よ」


「このまま潰すと」


「まだ言う!?」


「記憶に新しくて」


「今は」


「はい?」


「……潰すな」


「おや」


「オホッ……!」


「理由は」


「言わせるな、豚!」


「はい!」


     *


「そろそろですぞ」


「オホッ!」


「よろしいですかな」


「今さら聞くな!」


「はい!」


「オホッ……!」


「オッ! オッ! オッ!」


「オッホォォォォォッ!」


 ひと区切り。


「……」


「……」


 娘さん。


 天井。


 しばらくして。


「……腹立つ」


「何がですかな」


「魅力ある」


「おお」


「顔じゃない」


「はい」


「性格でもない」


「はい」


「むしろ見た目は最悪」


「はい」


「なのに」


 娘さん。


 おじさんを見る。


「……離れたくない」


「ドゥフフ」


「笑うな!」


     *


「――何してんだい」


「おや」


「……」


 扉。


 開いていた。


 女将さん。


「お母さん」


「娘」


「……」


「……」


 三秒。


 沈黙。


「豚」


「はい」


「説明」


「おじさんから?」


「娘」


「確認してた」


「何を」


「何でお母さんが、こんなの気にしてるのか」


「それで?」


「分かった」


「……」


 女将さん。


 額を押さえた。


「あんた馬鹿か」


「お母さんに言われたくない」


「何だと?」


「お母さんが先じゃん」


「そういう問題じゃない!」


「おじさんから補足しますと」


「黙ってな、豚」


「はい!」


     *


 女将さん。


 娘を見る。


「無理にされた?」


「違う」


「自分で決めた?」


「うん」


「嫌じゃなかった?」


「全然」


「……」


「むしろ」


「むしろ?」


「もう一回でもいい」


「娘さん!?」


「豚は黙れ」


「はい!」


     *


 女将さん。


 次。


 おじさんを見る。


 首。


 腹。


 顔。


 そして。


 ため息。


「……節操なし」


「返す言葉もありませんなぁ」


「でも」


「はい?」


 ぱたん。


 扉。


 閉まる。


 かちり。


 鍵。


「お母さん?」


「娘」


「何」


「そこ、どきな」


「は?」


「次は私だ」


「お母さん!?」


「何だい」


「今来たばっかじゃん!」


「だから何だ」


「何でお母さんまで!」


「娘だけやって」


 女将さん。


 おじさんを見る。


「私は放置?」


「いやぁ」


「何ニヤついてんだい」


「お誘いですかな?」


「そうだよ」


「女将さんご本人の意思で?」


「私が言ってる」


「嫌ではない?」


「嫌じゃない」


「途中で」


「しつこい!」


「はい!」


「私がしたいからする!」


「承知しましたぞ!」


     *


 交代。


 女将さん。


 仰向け。


 おじさん。


 上。


「では」


「早くしな」


 どん。


「オホッ……!」


 横。


 娘さん。


 じー。


「何見てんだい!」


「別に」


「オホッ!」


「お母さん声でか」


「お前もだろ!」


「私はもっと可愛かった」


「何を張り合ってるんだい!」


「オホッ!」


「女将さんまで途中で!」


「黙れ、豚!」


     *


 どん。


「オホッ!」


 また。


「オホッ……オホッ!」


「お母さん」


「何だい!」


「やっぱり好きじゃん」


「誰が!」


「今めちゃくちゃ楽しそう」


「うるさい!」


「オッホォォォォォッ!」


「ほら」


「娘!」


「はいはい」


     *


「女将さん」


「何だい!」


「そろそろ」


「オホッ!」


「よろしいですかな」


「今さら止めたら蹴るよ!」


「はい!」


「オッ! オッ! オッ!」


「オホッ! オホッ!」


「オッホォォォォォッ!」


 ひと区切り。


「……」


「……」


 横。


 娘さん。


 腕組み。


「長い」


「何がだい」


「お母さんの方」


「知らないよ!」


「私より長かった」


「知らないって言ってるだろ!」


「ズルい」


「何がズルいんだい!」


「おじさんを挟んで争わないでいただきたいですなぁ」


 二人。


「豚は黙れ!」


「はい!」


     *


 娘さん。


 女将さん。


 おじさん。


 三人。


 ベッド。


「いやぁ」


「何」


「何だい」


「この宿で」


 一拍。


「おじさん、随分と大事にされておりますなぁ」


 二人。


 ぴたり。


「……」


「……」


「あ」


「誰が」


「誰が大事にしてるって?」


「失言でしたぞ!」


     *


「明日」


 娘さん。


「はい」


「風呂二回」


「はい」


 女将さん。


「飯は残すな」


「はい」


「危ない仕事はするな」


「はい」


 娘さん。


「怪我したら」


「はい」


「すぐ見せて」


 女将さん。


「黙って隠したら承知しないよ」


「はい」


 二人。


 最後に。


 股間。


「……」


「……」


「いやぁ」


 娘さん。


「これ潰すのはなし」


「ありがとうございます!」


 女将さん。


「当たり前だ」


「おじさんが死ぬから?」


 二人。


「違う」


「違うよ」


「揃いますなぁ!」


「うるさい、豚!」


「はい!」


     *


 どうやら。


 宿には。


 女将さんだけではなく。


 娘さんまで。


 おじさんを罵倒し。


 おじさんを管理し。


 おじさんが怪我しないか気にして。


 おじさんの飯と風呂まで気にする人間が。


 一人。


 増えたらしい。


「ドゥフフ」


「気持ち悪い」


「何笑ってんだい」


「何でもありませんぞ!」

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