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水鉄砲
「ほらほら、みんな~?第一号のお客さんだよ?」
見兼ねたらしいユアンスが、接客するよう促す。
「……水鉄砲、一つ5cですー。いくついるんですか?」
そんなユアンスに応え(?)、そっぽを向きつつ必要数を聞く美結。
「あ、50個ほどいただけますかな?」
「ん。250cになります。」
「はいはい、ちょっと待ってくださいな。」
そう言って、ゴソゴソと懐に手を突っ込む老人。
その間、美結は手早く商品を包み、袋に入れていた。
「何に必要なんです?」
突如、言葉を発したのはユアンスの後ろで本を読み進めるミーリャ。
「ワシは孤児院をしとってな、これはあの子達へのプレゼントじゃわい。」
老人は嬉しそうに話す。
「この前、外で遊んで帰ってきた子らがこれを持っててな、すごく楽しそうにしとったんじゃ。
『それ、どうしたのじゃ?』って聞いたらな、『黒目黒髪のお姉さんに貰った』言うんじゃ。そりゃ、お前さん達の事じゃろ?ピンと来たわぃ。お前さん達は有名じゃからの。」
「ふーん。」
相づちを打ちつつも、ミーリャは興味を失ったかのように本のページを捲り続ける。
「250cになりますー。」
再度告げると、美結は包みを入れた袋を老人に差し出した。
「ほいほい。」
「ありがとうございましたー。」
妙な雰囲気の中、初来店の客は追い出されるかのように帰っていった。




