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初来店
店は徐々に売上を伸ばしている。
と言っても客は悪者扱いされている人間のみで、相変わらず店の前にはポッかりとした空間が存在した。
街の中には同じように通行人に避けられている店がいくつがあった。それらの店も、悪者扱いされている人間向けの店なのだろうか?
そんな中、この店の前に一人の老人が立ち止まった。
「ちょっとよろしいですか?」
異質な空間などに気も止めず、店の中に入ってくる老人。
人見知りの雛菊につられたのか、隣の美代まで緊張で背筋がピンと伸びている。
「いや、この様なおもちゃを売っている店を探していましてね?ご存知ありませんかな?」
そう言って、取り出したのはプラスチックの銃。
「ミズデッポと言うらしいのですが……。」
そう言う老人は少々困った様子。
なぜなら俺ら全員、誰も目を合わせず動こうとしないからだ。
雛菊と美代は硬直中。
美結は面倒臭そうにそっぽを向いたまま。
ユアンスはニコニコと様子を眺めて動こうとはせず、ミーリャは読書に夢中。
「あ、あの~?」
老人の白く長い髭が、風に揺れた。




