白色
―――目が覚めると朝だった。
・・・・・・・・・。
―――おやすみなさい。
「ちょ、ちょっと!何でまた寝るのよ!」
「―――――――うーん・・・。
夢でおっかねぇ暴力女に暴力振るわれて、気失ったみたいでその後の記憶が無えんだわ。
そんで、その暴力女が今、目の前にいるやつにすごくよく似ていてるから、これはまだ夢の続きかなーと思っちまっただけだ。気にするな。」
「うッ・・・。・・・・・・そ、そうなんだ。夢で良かったね。」
「ん。だな。」
―――では。
zzz・・・
「って、寝るなぁー!!」
美結の叫び声は部屋の外にまで響いた。
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今朝の食卓は何故か空気が陰気。
別に、誰かがどよーんとしているわけでも、また、誰かが殺気を発しているでもない。
ただ、3人とも疲れきっているような・・・そんな感じだ。
「仕方ないでしょう。誰かさんのせいで睡眠時間が減ったんだから。」
「主にみゆのせいだけど。」
オレを非難するような美結の口調に、美代が反論する。
「コイツが悪夢を見ちゃったのは、そもそもみゆ姉が捕まっちゃったからなんでしょう?
壁の穴もみゆが蹴り崩して出来たもの。麻美ちゃんをいいようにこき使っちゃダメ!!
麻美ちゃんが居なくなったら、美味しいご飯お腹いっぱい食べられなくなっちゃうじゃん!!
そんなの絶対ダメぇー!!」
美代の大きな声もまた、よく響いた。
「別に、麻美花じゃなくったって美味しいご飯作れる人はいっぱいいるじゃん。」
「麻美ちゃんのがいいのー。じゃないと嫌なのー。」
美代は子供っぽく膨れっ面になる。
彼女の言葉に、雛菊は苦笑いしていた。
「・・・・・・っていうか、なんで麻美花が死んじゃうって前提なのよ。」
「麻美ちゃんを惜しげもなくこき使うみゆは、一蹴りで厚さ5cmの壁に穴を開けることができるし、こっち来てからキレやすくなっているからその分『よ・け・い・な!』苦労が増えて麻美ちゃんが過労死しちゃうじゃん。」
「過労死って、あんたねぇ・・・。」
「カルシウム・・・いっぱい・・・。」
2人の少女が言い争っている横で、雛菊が顎に手を当てて呟く。
キレやすい奴にはカルシウムが足らないとかっていうやつのことだろうか?
「牛乳があればいいんだけどな・・・。」
「牛乳は嫌い。」
「ん?牛乳って無ぇのか?」
雛菊の呟きに、オレと美結が同時に言葉を発した。
「意外・・・。美結ちゃんに嫌いな食べ物あるんだ・・・。―――他にもある?あったら教えて?」
オレの言葉はことごとくスルーし、雛菊は美結に尋ねる。
「ん?うーんと・・・、コップに入った牛乳。冷たくて味のしない夕食。カピカピになったご飯。
茹でて時間が経ったキャベツと白菜。あと、インスタント系。それとぬるい味噌汁。
・・・具のワカメなんかが伸びまくってるのもヤだな・・・。ん?麻美花、何?」
「あ・・・いや、えぇと・・・。か、家族と食べるのを避けていた感じ?
・・・っていうか、えっと・・・お皿に盛られてからかなりの時間が経った後の、ごはん・・・のことだよね?それ。」
「うん―――――。家族と夕飯なんて最悪。だから、みんなが食べ終えて部屋に引っ込んだ後に私は食べてたけど、冷めたご飯って美味しくなかったから嫌い。
牛乳は、キレられたら困るからって、いつもコップに入れられて『飲め!』って言いたげに毎日置かれていたから大ッ嫌い。
・・・まぁ、いつも流しに捨てちゃってたけどね♪」
「・・・か・・・環境に悪い・・・よ。」
「・・・強制的に飲ませようとするあっちが悪い。
・・・あと半生のニンジンと、ネバネバのものと、辛いもの。」
「うん、わかった。今夜は山芋の梅肉和えならぬ、トリロの梅肉和えだね♪」
「ちょ、麻美花。聞いてた?私、ネバネバはムリなんだよ?」
「うん、わかってる。・・・でも、食べたくなっちゃったし。」
「あ、私は食べないからね?」
「うん。ご自由に。・・・でも、好き嫌いはダメだよ?」
なぜか潤んだ瞳&上目遣いで美結を見つめる雛菊。
「うッ・・・。・・・(すーはー、すーはー)。
――――――麻美花!“メロメロ”までかけて私にトリロを食べさせようとするなぁ!」
雛菊の純粋な瞳に負けそうになったのか、慌てて深呼吸をした美結は雛菊にそう叫ぶ。
「むぅ。・・・美味しいのに。」
「ネバネバは嫌いなんですーぅ。」
「・・・シャキシャキなのに。」
「ネバネバでもあるでしょー。」
「・・・・・白いよ?」
「えッ?!・・・白いから何?」
「むぅーー。」
頬を膨らませる雛菊と、唇を尖らせる美結。
しかし目だけは笑っていて、視線が合った2人はどちらからともなく笑いだした。
―――――――話に入れない人が約2名。
一人は話に興味なさげに手に持った水鉄砲のようなものを何やらいじっていて、
もう一人は楽しそうに話している2人を冷めた瞳で見つめていた。
ピーンポーン
突然、チャイムが鳴った。
『あぁ。』と雛菊、美結が声を上げ、美代は『う・・・ぅ。』と嫌そうな声を出した。
雛菊はドアを開けに席を立つ。
ドアが開け放たれ、入ってきたのは2人。
一人は紺色のローブを着てフードを被っている、雛菊の頭2つ分くらい背の高い人。
もう一人は紺色の奴に隠れるようにしっかり紺色の布を掴んだ、深緑色のローブの人。背は雛菊と同じくらい。
こちらもフードを被っているが、長い蛍光ピンク色の髪の毛はフードの横から溢れ落ちている。
「初めまして。ミユちゃん、ミヨちゃん、ユウマくん。僕はユアンス。どうぞよろしく。」
そう言って紺色ローブの彼は、オレら3人に微笑みかけた。
サブタイトル:白色 理由
牛乳の白。
山芋こと、トリロの白。
あと、朝の空色も白。((←無理矢理w
冷めた瞳→白い瞳((←いやいや、意味合いが違い過ぎる。そもそも優馬は彼女らを、バカにはしていない。そういう顔なのだから仕方ない。
あ、あと『冷めてカピカピになった白飯』。
※ピンク(メロメロ、髪)とか紺(ローブ)とか深緑色(ローブ)とかもあるよー、などとツッコんではいけません。多数決で白sが多かっただけです。
それに色にする以外、思い付かなかったのですから。
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また、しばらく更新止まります。
ストックがなくなったわけではありません。
次回ユアンスの挿絵入れたいから完成待ち(´ψψ`)
((待てなくなって投稿しちゃうかもよ~AZUちゃん(-ー-)ニヤッ
((↑怖ぃ~とかって言われそう・・・。(TT)




