思考
麻美花。マジ、純粋!
扉を挟んで盗み聞きしているやつも、見習ってほしいくらいに。
アイツの思考回路はこうだ。
美結に友達はいない→意外。あ、いや、すぐカっとなるからあり得るかもな。(笑)
唯一の友達に嫌われた→もっとうまくやれよ。
いつか心を読まれることを鬱陶しがられそうで怖い。→もう、鬱陶しいって感じてるし。
後で一発アイクで殴りに行く!確定。
アイツも、盗み聞きしている時点で
バレてるだろうな→後で殴られそう。
という思考回路もあり、覚悟も出来てるみたいなので有り難く殴らせてもらうことにする。
「そういえばさ、麻美花。・・・・・・なんであいつの味方するの?麻美花の一番嫌いなタイプだったのに。」
さっき麻美花がチラッと思ってたこと。
―――自分を消して周りに合わせる。作り笑顔。愛想笑い。
・・・する意味がわからない。一番嫌いな人間のタイプ―――
途端に麻美花の思考が、グルグルうねうねゴニャゴニャし始め、彼女の記憶が流れてくる。
そして、麻美花は思いつく限りの言葉を精一杯紡ぐ。
「―――ゆ・・・ゆうまくんは、恩人さん・・・だから。
・・・・・・・・・・・・壊れかけてたモノをナオしてくれた・・・。・・・それも、2回もだよ?
・・・・・・そ、それに、アレはs、しょうがないじゃん。」
そして『恩・・・何かしたっけ?』と考え込むクソ虫。
たぶん、彼にはわからないだろう。
彼女の感じている恩は、彼にとっては些細過ぎる出来事なのだから。
「それより、美結ちゃん。クッキー。」
麻美花が思い出したように言う。
それに対し、私は笑って返した。
「麻美花。もう夕方だよ?今日の昼飯兼夕飯、何?」




