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腐った世界で異世界生活(ライフ)  作者: たんぽぽ
第2章(上) 悪夢
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暗い過去

「なぁ。いろいろ聞きてーことあんだけど。」



遅い朝食後。


どよーんと、しかしチクチクと突き刺さるような怒りをも漂わせた双子が2階にある各自の部屋に引き上げた後、

舌をやけどしないようになのか恐る恐る熱い緑茶を啜っている雛菊に声を掛けてみる。



「え、あ、うん。・・・な、何?」


雛菊は、格闘していた雫のイラストが描かれたマグカップを置き、緊張したように背筋をピンと伸ばした。

「あ、いや・・・。・・・あのさ、バドリムって・・・何?」


雛菊が真剣な顔をしているせいか、こっちも緊張してつい聞き方がアバウトになってしまった。


「魔物?・・・だけど?」


「あ、じゃなくて・・・。えと・・・。」


「高ランクの理由?」


雛菊から出された助け船に、オレは頷く。


「・・・えっとね。

 バドリムは、ある範囲内に入った生き物全てに幻想を見せるの。

 その人の暗い過去。考えたくない悪い想像。未来への不安。

 そういう心の中に隠れてる負の感情を引き出して、大きくして、

 ・・・よ、より(ひど)く残酷な映像として頭の中に流すの。

 ・・・・・・・・・そして、恐怖で動けなくなっているところに近づいて、取り付き、体内に取り込む。

 い、所謂、丸呑みにするの。

 ・・・で、近づけば近づくほど映像はより残酷になって、より恐怖感を与えるの。

 だ、だから、討伐するのは難・・しくて・・・ッ。」


俯き加減で話していた雛菊の声は次第に震えていき、遂にポタリと彼女の瞳からは水滴が(こぼ)れた。


「・・・ッ。ご、ごめん。き・・・昨日見たこと思い出しちゃって。」

「・・・昨日見たこと?・・・あぁ。バドリム退治の時か。」

「うん・・・。私がちっちゃいときの事、見たの。

 ・・・あ、見たって言うか、記憶通りに再生されただけなんだけど・・・ね。」



そう言って彼女は、聞いてもいないのに話し出す。



「・・・あのね、お父さんがね、お母さんの事をいっぱい殴るの。

 でね、私は隣の部屋で戸をちょっぴり開けて、それを見ながら泣くしかできないの。

 本当はお母さんを助けに 行かなきゃいけないのに、お父さんが怖くて行けないの。

 『斎藤麻美花』はとっっっても弱虫なの。だから、 とっっっても悪い子なの。

 それでね、ずっと『斎藤』って名前の人は悪い人なんだって思ってたの。

 『斎藤』って名前のお父さんも、『斎藤』って名前の私も。



 ・・・・・・・・・でもね、







 『斎藤』って付くのに、ゆうまくんは悪い人じゃなかった。




 すっっっごい、いい人だったの。






 ・・・・・・だけどね、

 ・・・あ、ここからはバドリムが作り出した幻想なんだけど。・・・って信じたいんだけど・・・。






 ・・・・・・ゆうまくんが私なんかに話しかけてくれて、優しくしてくれて、


 私、友達とか居ないからすっごい嬉しくって、



 それで、


 いっぱいいっぱい馴れ馴れしくしちゃうの。





 だからね、嫌われちゃうの。


 しつこくて。鬱陶しくて。・・・」



と、今まで俯いていた雛菊は、急に顔を上げ、オレを見る。

彼女の瞳は充血していて、何かに耐えるように唇を噛み締めている。

そして、決心したかのように口を開いた。



「嫌な事は嫌って言って?しつこいって思ったら、鬱陶しいって思ったら、そしたらちゃんと言って?

 ・・・頑張って直すから。・・・ゆうまには嫌われたくないから・・・。」



ツゥと、いっぱいいっぱいに膨らんだ涙が、堪えきれずに頬を伝う。





そんな彼女に、オレは何も言えない。

こんなとき、どんな言葉を掛けてあげるべきか、それがオレにはわからない。


その上、彼女の中の『斎藤優馬』は、美化され過ぎている。

どこをどうやって見たら『斎藤優馬』が()()()になるのか想像もつかない。

きちんと真っ直ぐに『斎藤優馬』を見ても尚、いい人と言うのならそれはただの虚像に過ぎない。

本当の『斎藤優馬』は・・・・・・。









そう言えば一度、クラスである女子のグループでトラブルがあったことを思い出した。

何でも、グループのうちある一人の子が、いつでもどこでも一緒に居たがるとかで、周りが迷惑がってハブいたとか。


その子の名も『まみか』だった。


ハブかれた『まみか』は『雛菊麻美花』と名前が同じってだけで、別人だったりしてー(笑)


それより、もっと後の方で麻美花ちゃんの()は出す予定だったんだけどなー(笑)

まぁいいや。

彼女の()はあと2つあるしw((←え。

うち1つは最終章(いつになるんだろう。)にしか出せれないから。


麻美花ちゃんだけでなく、美結、美代、優馬の()(くら)くらな過去も用意してあります(@^▽^@)

美結ちゃんのは、マジおすすめ(笑)

書くの楽しみ(´ψψ`)


((作者はブラックな過去を持ってる(小説内の)人間が大好きなのです(*≧∀≦*)


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