重圧
「ハイハイ、話に割り込みまーすよー。
麻美花ー。今までこいつにいっぱい泣かされてきたくせに、何今さらそんなこと言っちゃってんのー。
こいつは人を傷つけるのなんて平気にやってのけちゃうやつだよー。
そんなこと、お願いしなくったって、またいっぱい泣かせてくれるから安心しなー。
つーわけで、私出掛けてくるわ。イラつくんだよ、あんたらの心の声。
だから、それが聞こえないとこまで行ってくるわ。じゃぁね。」
2階から急に降りてきて、イラつき気味に言い捨てた美結は、さっさと外に出て行った。
「みゆ姉・・・。」
いつの間にか降りてきていた美代は、バタンと閉まった扉を見ながら寂しそうに呟いた。
「あー。」
急に、再度ドアが開く。
「美代。この際だからあんたに言っとくわ。
・・・私に馴れ馴れしくしないでくれい?イラつくから。」
「え・・・。」
「あと、いい加減嘘つきさんやめたら?
じゃ、今度こそ行ってくるわ。」
ドアを20cmくらい開けて顔を覗かせていた美結は、そう言ってから顔を引っ込め扉を閉めた。
急に、重苦しい雰囲気が漂い始める。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
オレは面倒くさくなり、何事もなかったかのように、雛菊に質問を続ける。
「なー、お前の小学校のときのクラス、何組だ?」
「・・・・・・あ、えと・・・・・・1年2組と4年6組です。嘘ついてごめんなさい。」
嘘、という言葉に突っ立ったままの美代がギクリと反応し、その場の雰囲気はより重々しくなる。
「・・・じゃ、じゃあー・・・。・・・・・・・・・うーー・・・。」
早くもネタギレだ。
そもそも、四六時中疑問だらけでいちいち覚えていられない。
それに、思い出そうにもこの重苦しい雰囲気じゃ重圧に負けてしまいそれどころじゃない。
・・・と。
「・・・ッ。・・・ゆう・・・ま・・・。魔法・・・解け・・・て・・・ッ。・・・1時間・・・。」
体を九の字に折り途切れ途切れに言葉を発する雛菊を見て、そう言えばと、彼女は体調が悪かったという事を思い出す。
〈上月!〉
文句はデタラメだが、あの感覚を思いだして再度魔法をかける。
「・・・・・・・・・ふぅ。ありがとう。」
魔法が効いて落ち着いたらしく、すっかりぬるくなった緑茶をコクッと一口飲んでから、雛菊はお礼を述べた。
―――――――これは聞いてもいいことなのだろうか・・・。
―――――だが、美結からは男には関係ないと・・・。
―――――いや、でも気になる・・・。
―――――でもしかし・・・。
少しの間葛藤し、やはり気になるので聞いてみる。
「・・・えっと、雛菊・・・。・・・・・・何で・・・具合悪いんだ?・・・えっと・・・・・・風邪か?」
オレが聞くと、雛菊は顔を赤くした。
美代の方からは鋭い何かがチクチクと刺さってくる。
―――と、雛菊は決心したように俯きつつも口を開いた。
「・・・セイリ。・・・・・・私すごい重いの・・・。」
聞き取るのがやっとの、小さな声だった。
セイリ軽いやつ、爆ぜろ!
重たい人間は軽い人間と比べて損しかねぇじゃねぇか。
・・・ごめんなさい
私も重い人間なのです。
母親も姉も妹も軽いのに・・・。
・・・こんなとこにこんなこと書いてすみませんm(__)m
‐お知らせ‐
新年早々アレなんですが、3日ごと投稿終わりです。
ある事がきっかけで、執筆する気が失せてるのでストック切れ。
現在1話に1、2週間かかってしまうほどのノロさなので。
もしかしたら3日後までに次話は投稿できるかもしれませんが、無理かもしれないので一応お知らせしておこうかと・・・。




