重い空気
・・・あ、一応言っておくと、前回で回想は終わってますからね?・・・ね?(汗)
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「・・・腹減った。」
体を起こし、立ち上がる。
そして、項垂れている美結を横目で見つつ、お皿の並べられている食卓について
オレだけ先に食べ始める。
こういう、重たい空気は大嫌いだ。
「雛菊、おかわり。」
雛菊に空の茶碗を差し出す。
「・・・・・・・・・あ、うん。・・・・・・あ、美結ちゃん、美代ちゃん。ご飯出来てるよ。」
「うん・・・。」
「あ・・・。ご飯・・・。」
ようやく、固まったままだった3人が動き出す。
しかし、やはり空気は重苦しい。
オレはさっさと食べ終え、席を立って部屋へと向かう。
「明日、バドリム退治しに行くから。」
背を向けたオレを含め、みんなに美結が静かに告げた。
要らない人間・・・ね。
ビューゥ。
ホワン。
階段を上りながら心のなかで呟いたら、後ろからいきなり風矢が飛んできた。
咄嗟に風盾を作れたからよかったものの、かなり危なかった。
・・・にしても“要らない人間”という言葉に、彼女は反応し過ぎじゃないだろうか。
「悪かったですねー!!」
そう叫んだ美結が投げてきた小さいナイフを背後に作った氷盾で弾いてから、オレは自室へと姿を消した。
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「ギルド寄ってから行くよ。・・・クソ虫、特別ギルドカード持った?」
翌日、早朝に美結に叩き起こされ、寝ぼけなまこで仕度をした。
服を着て、ポケットにカードが入っていることを確かめる。
「んー。」
「じゃ、行くよ。」
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「バドリムの討伐依頼受けに来ました。」
ギルドに着くなり美結は一番端のカウンターへオレらを連れていき、ギルド員に話しかける。
男性で、歳はそこそこまでいっているであろう。
一言で言えば、白髪のおじいちゃんギルド員だ。
「あぁ、昨日の。ギルドカードは?・・・ああ、どうもどうも。
・・・はい、これね。まだ生まれて3、4日ってところみたいだよ。
近くに1ヶ月以上のヤツがいるから気を付けてね。絶対近づいちゃダメだよ。
それより、・・・本当に行くのかい?それに、その格好で?」
「あ、はい。大丈夫です。ありがとうございます。では。」
「そうかい。じゃあ、いってらっしゃい。
絶対帰ってくるんだよ。」
美結は早々と話を切り上げ、
優しく送り出してくれるおじいちゃんギルド員に軽く会釈をしてからギルドを出た。
雛菊と美代もつられてペコッとおじきをしてから美結を追いかけていった。
オレは無視してギルドを出た。
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「この格好、おかしいのか?」
先頭を歩く美結に聞いてみる。
「普通はおかしいんだよ。防具も着けてないし、武器も持ってないし。
どう見たってコンビニ行く格好だよ。」
オレらの服は普通に普段着。
それに、はたから見れば武器を持っている者はいない。
だが、
美結のアイクは変幻自在なので、糊のように溶かしてポケットに入れてある。
使うときにはポケットに手を入れるだけ。便利だ。
美代は水魔術師。
水矢や水剣等が作れるため、
武器を持ち歩かなくても事足りる。
雛菊はスモール魔術師。
彼女は、普通に武具屋で買った弓の、重さと色素を抜き、
・・・・・・どこかに何かして持ち歩いているようだ。
・・・あいにくオレには、透明で見えないが。
防具の方はちゃんと、防具魔法を服にかけてあるからそれで十分だ。
ちなみに担当は雛菊。
この魔法はスモールマジシャンにしか使えないらしい。
───なぜかオレも使えたのだが、雛菊のに比べれば微々たるものだった。
───そういえば。
「ここってコンビニあるのか?」
「あるわけ無いじゃん!・・・まぁ、コンビニって名前の魔物ならいるけど。・・・ね、麻美花。」
「う、うん・・・。」
なぜ雛菊に聞くのか疑問だが、あえて質問することでもないと思い、頭の片隅に葬り去った。




