ランク
話が全然進まない・・・。
・・・いつものことか。
『王様さんのお願いはね、国内にいる“バドリム”って魔物を倒すことなの。』
「...バd...。」
『ストップ!一応日本語で話して。』
・・・・・・・・・ん?
『・・・あんたが日本語と同じように“シャム語”を使いこなしちゃってんのはわかるけど・・・。』
・・・シャム語?
『シャム語はこの国の言葉。聞かれるとマズイ話をするときには、日本語使った方がいいじゃん。』
『ん。・・・じゃあ、バドリm・・・。』
『バドリムっていうのは、小さいものでSSランク、
普通サイズからSSSランクにランク付けされてるこの世で1番の魔物さん。』
俺が聞く前に、答える美結。
・・・って
『・・・オレら、Fランクだぞ?』
言うと、美結はニコッと笑った。
さっきと同じ、例の笑顔だ。
オレはさっきと同様、目をそらす。
彼女のこの笑顔は苦手だ。・・・というより、大嫌いだ。
『その答えは教えてあーげない♪』
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この世界の冒険者はランク付けされてる。
F、E、D、C、B、A、S。
Fが初心者でSがベテラン。
雛菊曰く、ファンタジーの世界じゃこれは定番らしい。
そして、魔物の方もランク付けされており、同じくF、E、D、C、B、A、S。
しかしこれに、SS、SSSが加わる。
もちろん、SSSが最高クラスだ。
雛菊曰く、元々はSS、SSSは存在しなかったが、
Sランクよりも強さが格上の魔物が現れてしまったため、やむを得なくSSとSSSを追加しただとか。
そして魔物は、自分のランクの1つ上か1つ下の魔物しか、狩ることができない。
たまたま遭遇してしまったときなどは例外扱いになるが、
基本、Aランクの人がFランクの魔物を狩るなどは禁止されている。
また逆に、例えばEランクの人がBランクの魔物に遭遇してしまったときは
すぐに逃げなければならないという決まりがある。
この世界に生息する大抵の魔物は、無駄に体力を消耗しないように深追いはしないらしい。
そのため、無謀な賭けに出るより、その方が安全だからだ。
『・・・SSSランクの魔物をFランクのオレらに狩らせるって、絶対法律違反だろ。
・・・王様ってやつはオレらに罪を犯させようとしてんのか?』
『・・・特別カードくれるから罪にはならない・・・。』
美結は窓の外を見ながら、ぶっきらぼうに答えた。
視線の先には大きなお城。
そして数秒後、馬車は止まった。




