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ひだまりの国  作者: 白波
第7章 紫の壁
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第67話 スティーリアの目的は…

 私の答えを聞いたスティーリアは、あきれたような表情しています。


「やっと気づきましたか…そこまでわかれば、私がなぜ王国の独立を目指すかわかるんじゃないですか?」

「亮の夢ね…。」

「その通り…亮さんは、王国の安定と発展を強く望み、街道を整備してきました…まぁそれを敵に利用されて、あっという間に攻め落とされてしまったわけなのですが…。」


 そう言う経緯が…つまり、街道整備が大きなあだとなってしまったということなのでしょうか?


「その通りよ…真に王国の平和を守るならば、他とのつながりを遮断し、守りを強化する方がよっぽどか安定する…それが私の考えです…。」


 どうやら、心の診断(メンタルチェック)を使っているようです…

 こうなれば、口で言うほかないでしょう…


「それは、違う…つながりを絶ったところでいずれは、外から人が入ってこようとするし、競争相手がいないと、置いて行かれるだけよ…。」


 私は、自分の主張をぶつけましたが、相手は納得していないようです。

 かつて、江戸時代に幕府は、鎖国をしました。

 そして、江戸時代の終わりごろ…黒船がやってきたときには、技術力で劣ってしまっていたというのを授業で習いました…

 だから、国を閉じるのではなく、他国の文化、技術を受け入れれば、国はより発展していく…旧王国だって例外ではないはずです…


「亮さんもそう言っていた…だけど、それは違う…亮さんは他国とのつながりにこだわりすぎた…だから、国は滅び、帝国領の一部にすぎない存在となってる…違う?」

「…鎖国してたら、未来は変わったって言いたいの?」

「鎖国は言いすぎね…私が言っているのは、周辺諸国と自由な貿易などと言う世迷言を言わずに、国の守りを固めていれば、このような結果にならなかった…そう言いたいだけよ…。」


 どうやら、交渉は難しいようです…

 彼女の考え方を理解できないこともないのですが、私には私の考え方があります…それは、正反対なので簡単に相いれることはなさそうです…

 確かに、旧王国の滅亡の原因がそれだったとしても、現にラーウス街道を始めとした街道は、日々多くの人に利用されています…だから、そこから攻めれば…


「心の底で作戦練っても無駄ね…私の計画を邪魔するなら、たとえあなたでも許さない…『創造魔術 私の世界(マイワールド)』」


 あたりがまぶしい光に包まれ始めました…


「心配しなくても、あなたのお仲間を傷つけたりしないので…。」


 遠のいていく意識の中で、スティーリアのそんな声掛けが聞こえていました。






 私が目を覚ますと、見覚えのある場所…いつか来た場所に来ていました…


「さて、書庫をいったん片付けましょうか…。」


 彼女が指を鳴らすと、たくさんの本と本棚が一瞬で消えました。

 すると、残ったのは、向こうが見えないほど広い空間でした。


私の世界(マイワールド)で造ることのできる世界は、終わりがないと錯覚するほど、広いし、隠れる場所もあいにくだけどなくなりました…。」

「まぁ交渉で解決は無理か…。」

「付け加えれば、魔法での解決も無理だと考えた方がいいと思いますが…。」


 そう言ってスティーリアは、座っていた椅子をかたずけました。

 こうしたことにより、この空間には、何もないといった状態になりました。


「『空間魔術 空間変化』『時間魔術 時はゆっくりと流れる(スロータイム)』」

「やるしかないわね…『水魔術 水城形成』」


 私は、とっさに水城を形成して、守りを固めます。


「『鉄球魔術 重い球(ヘビーボール)』」

「『水魔術 水流弾』」


 お互いの攻撃を合図に、戦いに火ぶたが切って落とされました。

 読んでいただきありがとうございます。


 これからもよろしくお願いします。

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